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「うずしお (列車)」の版間の差分

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'''うずしお'''は、[[四国旅客鉄道]](JR四国)および[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)が[[岡山駅]]・[[高松駅 (香川県)|高松駅]] - [[徳島駅]]間を[[宇野線]]・[[本四備讃線]]・[[予讃線]]([[瀬戸大橋線]])・[[高徳線]]経由で運行する[[特別急行列車|特急列車]]である。
'''うずしお'''は、[[四国旅客鉄道]](JR四国)および[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)が[[岡山駅]]・[[高松駅 (香川県)|高松駅]] - [[徳島駅]]間を[[宇野線]]・[[本四備讃線]]・[[予讃線]]([[瀬戸大橋線]])・[[高徳線]]経由で運行する[[特別急行列車|特急列車]]である。
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== 概要 ==
== 概要 ==
基本的に[[高松市]]と[[徳島市]]の輸送を担う列車で、[[1988年]]([[昭和]]63年)[[4月10日]]に本四備讃線(瀬戸大橋線)の開通に伴い、それまで高松駅 - 徳島駅間で運転していた[[急行列車|急行]]「阿波」をすべて特急に格上げするかたちで運転を開始した。[[1990年]]([[平成]]2年)11月には、本四備讃線の開通時に「むろと」から改称された「阿波」も「うずしお」に編入されている。
[[File:2700系うずしお LEDヘッドマーク(ひらがな表記)2019年10月22日撮影.jpg|thumb|2700系うずしおLEDヘッドマーク(ひらがな表記)]]
[[File:2700系うずしお LEDヘッドマーク 2019年10月22日撮影.jpg|thumb|2700系うずしおLEDヘッドマーク(英字表記)]]
基本的に[[高松市]]と[[徳島市]]の輸送を担う列車で、[[1988年]][[4月10日]]に本四備讃線(瀬戸大橋線)の開通に伴い、それまで高松駅 - 徳島駅間で運転していた[[急行列車|急行]]「阿波」をすべて特急に格上げするかたちで運転を開始した。[[1990年]]11月には、本四備讃線の開通時に「むろと」から改称された「阿波」も「うずしお」に吸収されている。


列車名は[[徳島県]][[鳴門市]]と[[兵庫県]][[南あわじ市]]([[淡路島]])の間にある[[鳴門の渦潮]]を平仮名表記したものである。「うずしお」の名称は[[1961年]]から[[1972年]]まで、[[大阪駅]]([[1964年]]以降は[[新大阪駅]]) - [[宇野駅]]間を運行する特急の名称として使用されていた。この列車の沿革については[[マリンライナー#宇野線・本四備讃線優等列車沿革]]を参照のこと。
列車名は[[徳島県]][[鳴門市]]と[[兵庫県]][[南あわじ市]]([[淡路島]])の間にある[[鳴門の渦潮]]を平仮名表記したものである。「うずしお」の名称は[[1961年]](昭和36年)から[[1972年]](昭和47年)まで、[[大阪駅]]([[1964年]](昭和39年)以降は[[新大阪駅]]) - [[宇野駅]]間を運行する特急の名称として使用されていた。この列車の沿革については[[マリンライナー#宇野線・本四備讃線優等列車沿革]]を参照のこと。
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2700系うずしお LEDヘッドマーク(ひらがな表記)2019年10月22日撮影.jpg|2700系うずしおLEDヘッドマーク(ひらがな表記)
2700系うずしお LEDヘッドマーク 2019年10月22日撮影.jpg|2700系うずしおLEDヘッドマーク(英字表記
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== 運行概況 ==
== 運行概況 ==
2022312日現在、高松駅 - 徳島駅間に14.5往復(下り15本上り14本)、岡山駅 - 徳島駅間に2往復の計16.5往復(下り17本上り16本)が運転されている<ref name="#1">『JR時刻表』20224月号、[[交通新聞社]]</ref>。これは、[[気動車]]特急の運行本数としては日本最多である。なお、岡山駅発着の2往復(下り13・29号上り6・22号)は、2001年3月3日からは[[宇多津駅]] - 岡山駅間で「[[南風 (列車)|南風]]」と併結して運転されているが、線形の関係上、高松駅と宇多津駅で列車の進行方向が変わる。これらは現在では日本で定期運行を行う特急列車としては珍しく2回方向転換する列車である{{efn|他に[[九州横断特急|九州横断特急あそあそぼーい!]]が[[立野駅 (熊本県)|立野駅]]で2回方向転換する。}}。
2024([[令和]]6年)316日現在、高松駅 - 徳島駅間に14.5往復(下り15本上り14本)、岡山駅 - 徳島駅間に2往復の計16.5往復(下り17本上り16本)が運転されている<ref name="JTB2024uzushio">{{Cite book|和書|title=[[時刻表#JTB時刻表|JTB小さな時刻表]]|volume=2024春|pages=134 - 135|publisher=[[JTBパブリッシング]]|date=2024-02}}</ref>。これは、[[気動車]]特急の運行本数としては日本最多である。なお、岡山駅発着の2往復(下り13・29号上り6・22号)は、2001年(平成13年)3月3日からは[[宇多津駅]] - 岡山駅間で「[[南風 (列車)|南風]]」と併結して運転されているが、線形の関係上、高松駅と宇多津駅で列車の進行方向が変わる。これらは現在では日本で定期運行を行う特急列車としては珍しく2回方向転換する列車である{{Efn2|他に[[九州横断特急|九州横断特急」「あそ」「あそぼーい!]]が[[立野駅 (熊本県)|立野駅]]で2回方向転換する。}}。


=== 停車駅 ===
=== 停車駅 ===
([[岡山駅]] - [[児島駅]] - [[宇多津駅]] - )[[高松駅 (香川県)|高松駅]] - [[栗林駅]] -([[屋島駅]])- [[志度駅]] -([[オレンジタウン駅]])-([[讃岐津田駅]])- [[三本松駅 (香川県)|三本松駅]] -([[讃岐白鳥駅]])-([[引田駅]])- [[板野駅]] -([[池谷駅]])-([[勝瑞駅]])- [[徳島駅]]
[[2022年]][[3月12日]]現在<ref name="#1"/>。
* ( )は一部列車のみ停車。
** 屋島駅:下り13号/上り22号が通過。
** オレンジタウン駅:下り1・3・25・27・33号/上り2・4・26・32号が停車。
** 讃岐津田駅:下り3・25・27・31・33号/上り2・4・26・32号が停車。
** 讃岐白鳥駅:下り3・5・25・27・31・33号/上り2 - 6・28・32号が停車。
** 引田駅:下り13号/上り6・22号が通過。
** 池谷駅:下り1・13・25・33号/上り28・30号が通過。
** 勝瑞駅:下り1 - 5・25・27・31・33号/上り2 - 6・28 - 32号が停車。
** 岡山駅 - 高松駅間:下り13・29号/上り6・22号のみ運転。
* [[大麻比古神社]]への[[初詣]]客対応のため、かつては[[板東駅]]に臨時停車することがあったが、利用者減少を理由に2021年以降は実施していない。
* 引田駅を通過する列車の一部は、2月末から3月3日までの[[引田ひなまつり]]期間中に同駅に臨時停車する。


「[[いしづち (列車)|いしづち]]」や「[[瀬戸 (列車)|サンライズ瀬戸]]」など、ほかの定期列車が全て停車する[[坂出駅]]は通過する。
*●:全列車が停車
*△:下りのみ停車
*▽:上りのみ停車
*★:過半数が停車
*◯:一部列車が停車(過半数が通過)
*-:通過


{| class="wikitable" style="font-size:95%"
{|class="wikitable" style="text-align:center; font-size:90%"
|+2024年3月16日現在の停車駅<ref name="JTB2024uzushio"/>
!rowspan="2" style="white-space:nowrap;"|運行本数!!rowspan="2"|号数
!colspan="4"|瀬戸<br/>大橋線{{Efn2|岡山駅 - [[茶屋町駅]]間は宇野線、茶屋町駅 - 宇多津駅は本四備讃線、宇多津駅 - 高松駅は予讃線。}}!!colspan="13"|高徳線
!rowspan="2"|備考
|-
|-
!{{縦書き|岡山駅|height=7em}}
!運行本数\駅名
!{{縦書き|児島駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[岡山駅|岡山]]
!{{縦書き|宇多津駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[児島駅|児島]]
! style="width:1em;"|[[宇多津駅|宇多津]]
!colspan="2" style="width:1em;"|{{縦書き|高松駅|height=9em}}
!{{縦書き|栗林駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[高松駅 (香川県)|高松]]
!{{縦書き|屋島駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[栗林駅|栗林]]
!{{縦書き|志度駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[屋島駅|屋島]]
!{{縦書き|オレンジタウン駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[志度駅|志度]]
!{{縦書き|讃岐津田駅|height=9em}}
! style="width:1em; line-height:1.1em;"|[[オレンジタウン駅|オレンジタウン]]
!{{縦書き|三本松駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[讃岐津田駅|讃岐津田]]
!{{縦書き|讃岐白鳥駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[三本松駅 (香川県)|三本松]]
!{{縦書き|引田駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[讃岐白鳥駅|讃岐白鳥]]
!{{縦書き|板野駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[引田駅|引田]]
!{{縦書き|池谷駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[板野駅|板野]]
!{{縦書き|勝瑞駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[池谷駅|池谷]]
!{{縦書き|徳島駅|height=9em}}
! style="width:1em;"|[[勝瑞駅|勝瑞]]
! style="width:1em;"|[[徳島駅|徳島]]
!備考
|-
|-
!下り1上り1
|下り8<br/>上り8||下記以外
|||||||●||●||||●||||||●||||||●||||||●
|||||||colspan="2"|●||●||||●||||||●||||||●||||||●||
|style="text-align:left; "|
|-
|-
!下り1本上り1本
|下り1本<br/>上り1本||style="text-align:left;"|1号<br/>30号
|||||||●||●||●||●||||||●||||||●||||||●
|||||||colspan="2"|●||●||●||●||||||●||||||●||||||●||
|style="text-align:left; "|
|-
|-
|下り2本<br/>上り3本||style="text-align:left; white-space:nowrap;"|3・27号<br/>2・4・32号
!下り1本/上り1本
| || || ||●||●||||●||||||●||||||●||●||||●
|||||||colspan="2"|●||●||||●||||||●||||||●||●||||●||
|style="text-align:left; "|
|-
|-
|上り1本||style="text-align:left;"|6号
!下り6本/上り6本
| || || ||●||●||●||●||||||●||||||●||||||●
|||||●||colspan="2"|●||●||●||●||||||●||||||●||||||●||style="text-align:left;"|岡山駅 - 宇多津駅間で<br/>「南風」6号と併結
|style="text-align:left; "|池谷は上り4本/下り3本が、勝瑞は上り2本/下り3本が停車。
|-
|-
!下り1本/上り1本
|下り1本||style="text-align:left;"|13号
| || || ||●||●||||●||||||●||||||●||||||●
|||||●||colspan="2"|●||●||||●||||||●||||||●||||||●||style="text-align:left;"|岡山駅 - 宇多津駅間で<br/>「南風」7号と併結
|style="text-align:left; "|
|-
|-
|上り1本||style="text-align:left;"|22号
!下り0本/上り1本
| || || ||●||●||●||●||||||●||||||●||●||||●
||||||●||colspan="2"|●||●||←||●||||||●||||||●||●||||●||style="text-align:left; white-space:nowrap;"|岡山駅 - 宇多津駅間で<br/>「南風」22号と併結
|style="text-align:left; "|
|-
|-
!下り2本/上り2本
|下り2本||style="text-align:left;"|25・33号
| || || ||●||●||||●||||●||●||||●||●||||||●
|||||||colspan="2"|●||●||||●||||●||●||||●||●||||||●||
|style="text-align:left; "|上り1本は屋島・オレンジタウン・池谷通過、勝瑞停車。
|-
|-
|上り1本||style="text-align:left;"|26号
!下り3本/上り1本
| || || ||●||●||●||●||||●||●||||||●||||||●
|||||||colspan="2"|●||●||●||●||||●||●||||||●||||||●||
|style="text-align:left; "|下り2本は池谷通過・勝瑞停車、下り1本はオレンジタウン・勝瑞通過。上りは勝瑞通過。
|-
|-
|上り1本||style="text-align:left;"|28号
!下り2本/上り2本
| || || ||●||●||●||●||||||●||●||||●||●||●||
|||||||colspan="2"|●||●||●||●||||||●||●||||●||←||●||●||
|style="text-align:left; "|
|-
|-
|下り1本||style="text-align:left;"|29号
!(下り停車本数)||2||2||2||17||17||16||17||5||7||17||6||15||17||11||8||17||
|●||●||●||colspan="2"|●||●||●||●||→||→||●||→||●||●||●||→||●||style="text-align:left;"|岡山駅 - 宇多津駅間で<br/>「南風」23号と併結
|-
|-
|下り1本||style="text-align:left;"|31号
!(上り停車本数)||2||2||2||16||16||13||16||5||6||16||6||12||16||11||7||16||
|||||||colspan="2"|●||●||●||●||→||●||●||●||●||●||●||●||●||
|-
!rowspan="2"|停車本数!!下り
|2||2||2||colspan="2"|17||17||16||17||5||5||17||6||16||17||13||7||17||
|-
!上り
|2||2||2||colspan="2"|16||16||15||16||4||4||16||5||14||16||14||6||16||
|}
|}
'''凡例'''
* [[大麻比古神社]]への[[初詣]]客対応のため、[[板東駅]]に臨時停車することがある。
* ●:停車
* 引田駅を通過する列車の一部は、2月末から3月3日までの[[引田ひなまつり]]期間中に同駅に臨時停車する。
* ─・←・→:通過(矢印は運転方向)

高松駅 - 徳島駅間で上下全列車が停車するのは栗林・志度・三本松・板野の4駅のみで、それ以外の7駅の停車パターンに規則性がない(運行本数16.5往復に対して停車パターンが16通り存在する)ことから、多くの特急停車駅に掲出される[[時刻表]]では、特急の時刻とともに、その先の停車駅が頭文字で表記されている。


「いしづち」や「サンライズ瀬戸」など、他の列車が全て停車する[[坂出駅]]は「うずしお」は全て通過する。
=== 使用車両・編成 ===
=== 使用車両・編成 ===
{|style="text-align:center; margin:1em 0em 1em 1em; border:solid 1px #999; float:right; width:17em;"
{|style="text-align:center; margin:0em 0em 0em 1em; border:solid 1px #999; float:right; width:20em;"
|+2024年3月16日現在の編成図<ref name="shiokaze20240316">{{Cite web|和書|title=うずしお|url=https://www.jr-odekake.net/train/uzushio/|website=JRおでかけネット|publisher=西日本旅客鉄道|date=2024-03-16|accessdate=2024-07-03}}</ref><ref name="JTB202404">{{Cite book|和書|title=JTB小さな時刻表|volume=2024年春|chapter=列車の編成ご案内|page=営業案内86 - 87|publisher=JTBパブリッシング|date=2024-02}}</ref>
|+ 2022年3月12日現在の編成図<ref name="#1"/>
|style="background-color:#eee; border-bottom:solid 4px #1cadca;"|うずしお
|style="background-color:#eee; border-bottom:solid 4px #1cadca;"|うずしお
|-
|-
|style="font-size:80%;"|{{TrainDirection|徳島宇多津|岡山高松}}
|style="font-size:80%;"|{{TrainDirection|徳島宇多津|岡山高松}}
|-
|-
|
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
|+style="white-space:nowrap;"|2700系 5両編成{{Efn2|下り31号/上り4号}}
|+ 22・29号
|colspan="2"|6||7
|colspan="2"|1||2||3||4||5
|-
|-
|指||自||(自)
|指||自||自||(自)||自||(自)
|}
|}
|-
|-
|
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
|+style="white-space:nowrap;"|2700系 4両編成{{Efn2|14号}}
|+ 6・13号
|6||7||8
|colspan="2"|1||2||3||4
|-
|-
|指||自||(自)
|指||自||(自)||自||(自)
|}
|}
|-
|-
|
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
|+ 2・3・7・10・16・19・25・28・31
|+style="white-space:nowrap;"|2700系 3両編成{{Efn2|下り3・7・25号/上り10・16・28号}}
|colspan="2"|1||2||3
|colspan="2"|1||2||3
|-
|-
189行目: 196行目:
|
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
|+style="white-space:nowrap;"|2700系 3両編成{{Efn2|下り13号/上り6号、岡山駅 - 宇多津駅間で「南風」と併結}}
|+ 1・5・8・11・12・14・15・17・18・20・21・23・24・26・27・30・33号
|6||7||8
|-
|指||自||(自)
|}
|-
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
|+style="white-space:nowrap;"|2600系・2700系 2両編成{{Efn2|下り5・9・11・15・17・19・21・23・27・33号/上り2・12・18・20・24・26・30・32号}}
|colspan="2"|1||2
|colspan="2"|1||2
|-
|-
197行目: 212行目:
|
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
|+style="white-space:nowrap;"|2700系 2両編成{{Efn2|下り29号/上り22号、岡山駅 - 宇多津駅間で「南風」と併結}}
|+ 4号
|colspan="2"|1||2||3||4||5
|colspan="2"|6||7
|-
|-
|指||自||自||(自)||自||(自)
|指||自||(自)
|}
|}
|-
|-
|
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
{|class="wikitable" style="font-size:80%; margin:auto;"
|+style="white-space:nowrap;"|キハ185系 2両編成{{Efn2|下り1号/上り8号}}
|+ 9・32号
|colspan="2"|1|||3
|colspan="2"|1|||3
|-
|-
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* 16号の1号車は全席指定席。
* 16号の1号車は全席指定席。
* 座席種別や両数が変更になる場合がある。
* 座席種別や両数が変更になる場合がある。
* 6・13・22・29号は宇多津駅 - 高松駅間逆向き
* 下り13・29号/上り6・22号は宇多津駅 - 高松駅間逆向き
* 下り1号/上り8号は土休日および特定日に「ゆうゆうアンパンマンカー」が2号車として連結されるが非営業。
; 凡例
; 凡例
: 指=[[普通車 (鉄道車両)|普通車]][[座席指定席]]
: 指=[[普通車 (鉄道車両)|普通車]][[座席指定席]]
: 自=普通車[[自由席]]
: 自=普通車[[自由席]]
: ()=[[バリアフリー]]対応設備設置車(2600系2700系)
: ()=[[バリアフリー]]対応設備設置車(2600系2700系)
|}
|}
基本的には[[高松運転所]]に所属する車両が使用される。使用車両によって、[[方向幕#ヘッドマーク|ヘッドマーク]]の色は異なる。
基本的には[[高松運転所]]に所属する車両が使用される。使用車両によって、[[方向幕#ヘッドマーク|ヘッドマーク]]の色は異なる。


一列車あたりの車両数は、[[ラッシュ時]]の通勤・通学列車として利用の多い「うずしお4号」(高松駅 - 徳島駅間)は5両編成、その他は2両または3両編成で運転されている。ただし、[[阿波踊り]]期間中は5両編成に増結される列車もある。全列車が[[普通車 (鉄道車両)|普通車]]のみで、[[グリーン車]]が連結されることはなく、[[座席指定席|指定席]]は常に1/3両から1両の設定で、[[自由席]]よりも多くなる列車はない{{efn|「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結して営業している場合を除く。}}。これは高松駅 - 徳島駅間の運行距離が100 km未満であり、短距離利用の乗客が多く、頻繁に乗り降りがあるため自由席でも簡単に座れることなどの理由による。同じ車両で指定席と自由席に分かれる場合、「南風」などと同じく指定席部分には青色の座席カバーが装着される。
一列車あたりの車両数は、[[ラッシュ時]]の通勤・通学列車として利用の多い下り31号/上り4号は5両編成、上り14号は4両編成、その他は2両または3両編成で運転されている。ただし、[[徳島市阿波おどり|阿波踊り]]期間中は5両編成に増結される列車もある。全列車が[[普通車 (鉄道車両)|普通車]]のみで、[[グリーン車]]が連結されることはなく、[[座席指定席|指定席]]は常に1/3両から1両の設定で、[[自由席]]よりも多くなる列車はない{{Efn2|「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結して営業している場合を除く。}}。これは高松駅 - 徳島駅間の運行距離が100 km未満であり、短距離利用の乗客が多く、頻繁に乗り降りがあるため自由席でも簡単に座れることなどの理由による。同じ車両で指定席と自由席に分かれる場合、「南風」などと同じく指定席部分には青色の座席カバーが装着される。


なお、高松駅・栗林駅・徳島駅以外の停車駅は[[プラットホーム|ホーム]]の[[有効長]]が4両分しかないため、5両編成以上で運転される場合は[[ドアカット]]を行う。
なお、高松駅・栗林駅・徳島駅以外の停車駅は[[プラットホーム|ホーム]]の[[有効長]]が4両分しかないため、5両編成以上で運転される場合は[[ドアカット]]を行う。
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==== 現在の使用車両 ====
==== 現在の使用車両 ====
; [[国鉄キハ185系気動車|キハ185系気動車]]
; [[国鉄キハ185系気動車|キハ185系気動車]]
: 「[[剣山 (列車)|剣山]]」や「[[むろと (列車)|むろと]]」の[[高松運転所]]からの[[回送|送り込み運用]]を兼ねて、高松駅発着の1往復(9・32)のみに充当されている<ref>{{Cite journal |和書 |year=2009 |journal=列車編成席番表 2010冬 |publisher=交通新聞社 |pages={{要ページ番号|date=2023年4月}} |isbn=978-4-330-11709-6}}</ref>。このうち、9号は土休日などキロハ186形を改造たイベント車両「ゆうゆう[[アンパンマン]]カー」が連結され、3編成での運転になる。ま、この車両の連結日には折り返しとなる32号も3両編成運転にるが「ゆうゆうアンパンマンカー」営業は行わな。最高速度は110km/hである。
: 「[[剣山 (列車)|剣山]]」や「[[むろと (列車)|むろと]]」の[[高松運転所]]からの[[回送|送り込み運用]]を兼ねて、2024年(令和6年)3月16日時点で下り1号/上り8号で運用されている<ref name="JTB202404"/>。土休日および特定日2号車とて連結される「ゆうゆうアンパンマンカー」列車ともに所属先高松運転所との入出庫のの連結、営業(遊戯室の開放座席発売)は通り抜けみ可能とされている。
: 2024年(令和6年)3月15日までは高松駅発着の1往復(下り9号/上り32号)のみに充当されていた<ref>{{Cite journal|和書|journal=列車編成席番表|volume=2010冬|pages={{要ページ番号|date=2023年4月}}|author=ジェー・アール・アール|publisher=交通新聞社|date=2009-12-25|ISBN=978-4-330-11709-6}}</ref>。このうち、9号は土休日および特定日にキロハ186形を改造したイベント車両「ゆうゆう[[アンパンマン]]カー」が2号車として連結および営業され、3両編成での運転となっていた。また、この車両の連結日には折り返しとなる32号も3両編成の運転になっていたが、「ゆうゆうアンパンマンカー」の営業は行わなかった。最高速度は110 km/hである。
: 2024年3月16日以降は、1・8号で運用予定。


; [[JR四国2600系気動車|2600系気動車]]
; [[JR四国2600系気動車|2600系気動車]]
: 2017年(平成29年)12月2日より使用されている。2018年(平成30年)3月17日以降は、「うずしお1・8・11・14・17・20・23・26号」で運行している<ref name="JRS2600">{{Cite press release |和書|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2009%2025%2001.pdf|title=新型特急気動車「2600 系」の営業運転開始について|accessdate=2017-09-25|date=2017-09-25|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道}}</ref>。なお、車両検査等の都合、2000系やN2000系による代走を行う場合もある<ref name="JRS2600"/>。最高速度は120km/hである
: 2017年(平成29年)12月2日より使用されている<ref name="JRS2600">{{Cite press release|和書|title=新型特急気動車「2600系」の営業運転開始について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2009%2025%2001.pdf|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道|date=2017-09-25|accessdate=2017-09-25}}</ref>。2024年(令和6年)3月16日時点で下り9・15・21・27・33号/り2・12・18・24・30号で運用されている<ref name="JTB202404"/>。
: 2018年(平成30年)3月17日からは下り1・11・17・23号/上り8・14・20・26号で運行していた<ref name="JRS20180317">{{Cite press release|和書|title=平成30年3月ダイヤ改正について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2012%2015%2002.pdf|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道|date=2017-12-15|accessdate=2023-04-07}}</ref>。<!--なお、車両検査等の都合上、2000系やN2000系による代走を行う場合があった<ref name="JRS2600"/>。-->最高速度は120 km/hである。
: 2024年3月16日以降は、2・9・12・15・18・21・24・27・30・33号で運用予定。


; [[JR四国2700系気動車|2700系気動車]]
; [[JR四国2700系気動車|2700系気動車]]
: 2019年 (令和元年) 8月6日より使用されている2019年 (令和) 928以降は、「うずしお2・4・5・7・1012151821・24・25・2728303133運行されている。かつて定期運用されていた後述のN2000系と同じく最高速度は130km/hである。
: 2019年 (令和元年) 8月6日より使用されている<ref name="JRS2700">{{Cite press release|和書|title=新型特急気動車「2700系」の営業運転について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2019%2007%2029%2002.pdf|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道|date=2019-07-29|accessdate=2019-09-28}}</ref>。2024令和6)316時点で下り3・5・7・1113171923・25・2931号/上り461014・16・20・22・26・28・32号で運用されている<ref name="JTB202404"/><ref name="shiokaze20240316"/>
: 2024316以降、3-7・1011131416171920222325・26・28・29・31・32号で運用予定。
: 2019(令和元年)928から下り5・7・152125273133号/上り2410121824・28・30号で運行されていた。かつて期運用されていた後述のN2000系と同じく、最高速度は130 km/hである

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JR shikoku kiha185 blue uzushio 1989.jpg|キハ185系「うずしお」(1989年)
JR shikoku kiha185 blue uzushio 1989.jpg|キハ185系「うずしお」(1989年)
252行目: 267行目:
; [[JR四国2000系気動車|2000系気動車]]、[[JR四国2000系気動車#N2000系|N2000系気動車]]
; [[JR四国2000系気動車|2000系気動車]]、[[JR四国2000系気動車#N2000系|N2000系気動車]]
: 2011年(平成23年)3月のダイヤ改正以降は、最高速度130 km/h運転に対応するN2000系が限定使用されていた。
: 2011年(平成23年)3月のダイヤ改正以降は、最高速度130 km/h運転に対応するN2000系が限定使用されていた。
: 2000系気動車は、2011年(平成23年)3月のダイヤ改正で「南風」の一部と運用が入れ替えられ、定期運用からは撤退した。ただし[[運転整理|ダイヤが乱れた際]]やN2000系やキハ185系が緊急入場した場合、多客時(増結用含む)<ref>{{Cite web|和書|date=2016-08-15 |url=http://railf.jp/news/2016/08/15/203500.html |title=『徳島市阿波おどり』にあわせて増結運転 |website=『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』[[交友社]] railf.jp鉄道ニュース |accessdate=2023-04-07}}</ref>には運用に就くことがあった。
: 2000系気動車は、2011年(平成23年)3月のダイヤ改正で「南風」の一部と運用が入れ替えられ、定期運用からは撤退した。ただし[[運転整理|ダイヤが乱れた際]]やN2000系やキハ185系が緊急入場した場合、多客時(増結用含む)<ref>{{Cite web|和書|title=『徳島市阿波おどり』にあわせて増結運転|url=http://railf.jp/news/2016/08/15/203500.html|work=鉄道ニュース|website=『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』railf.jp|publisher=[[交友社]]|date=2016-08-15|accessdate=2023-04-07}}</ref>には運用に就くことがあった。
: 2両編成の2号車(7号車)、3両編成の3号車(8号車)には、[[車椅子スペース#鉄道|車いす対応座席]]が設置されていた。5両編成の4号は3・5号車に設置されていた。
: 2両編成の2号車(7号車)、3両編成の3号車(8号車)には、[[車椅子スペース#鉄道|車いす対応座席]]が設置されていた。5両編成の4号は3・5号車に設置されていた。
: 岡山駅発着の列車は2001年(平成13年)以降「南風」と併結運転を行うため、号車番号は6 - 8号車が付番されていた。N2000系が導入された当初は4両編成だったが、利用者の減少などもあって2008年(平成20年)以降は3両編成となり、2011年(平成23年)3月以降は2両編成も存在した。
: 岡山駅発着の列車は2001年(平成13年)以降「南風」と併結運転を行うため、号車番号は6 - 8号車が付番されていた。N2000系が導入された当初は4両編成だったが、利用者の減少などもあって2008年(平成20年)以降は3両編成となり、2011年(平成23年)3月以降は2両編成も存在した。
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: [[1993年]](平成5年)に[[香川県]]と徳島県で開催された[[第48回国民体育大会|東四国国体]]秋季大会開催時期に2往復の定期列車に臨時運用で入り、5両または7両編成で運転された。同年3月の時点ですでに一般営業から離脱しており、この臨時運用で運転された「うずしお」がJR四国所有のキハ181系の特急列車としての[[さよなら運転|ラストラン]]となった。
: [[1993年]](平成5年)に[[香川県]]と徳島県で開催された[[第48回国民体育大会|東四国国体]]秋季大会開催時期に2往復の定期列車に臨時運用で入り、5両または7両編成で運転された。同年3月の時点ですでに一般営業から離脱しており、この臨時運用で運転された「うずしお」がJR四国所有のキハ181系の特急列車としての[[さよなら運転|ラストラン]]となった。
: なお、先頭車のキハ181形に[[列車便所|トイレ]]が設置されていないこと、運転室後部に機械室が設置されているため座席数が確保できなかったこと、2両編成での運転が不可能であったことから、定期列車には使用されなかった。
: なお、先頭車のキハ181形に[[列車便所|トイレ]]が設置されていないこと、運転室後部に機械室が設置されているため座席数が確保できなかったこと、2両編成での運転が不可能であったことから、定期列車には使用されなかった。

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ファイル:JRS DC N2000 uzushio.jpg|N2000系「うずしお」(2008年)
ファイル:JRS DC N2000 uzushio.jpg|N2000系「うずしお」(2008年)
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== 利用状況 ==
== 利用状況 ==
2010年3月13日現在、日本の気動車特急で一番本数が多いとはいえ、列車1本あたりの利用者数は少ない。一日の平均利用者数は約3,500人で、四国内を走り、[[新幹線]]乗換駅を擁する岡山市と[[愛媛県]]と[[高知県]]の[[都道府県庁所在地|県庁所在地]]を結ぶ「[[しおかぜ (列車)|しおかぜ]]」や「南風」に比べると少ない。
2010年(平成22年)3月13日現在、日本の気動車特急で一番本数が多いとはいえ、列車1本あたりの利用者数は少ない。一日の平均利用者数は約3,500人で、四国内を走り、[[新幹線]]乗換駅を擁する岡山市と[[愛媛県]]と[[高知県]]の[[都道府県庁所在地|県庁所在地]]を結ぶ「[[しおかぜ (列車)|しおかぜ]]」や「南風」に比べると少ない。


=== 明石海峡大橋・高松自動車道開通以前 ===
=== 明石海峡大橋・高松自動車道開通以前 ===
高徳線の高速化工事を施工して[[1988年]]に登場してから10年ほどは増発や、[[特別企画乗車券|割引乗車券類]]の発売、スピードアップ、急行の廃止を実施した関係もあり高徳線内の駅へのこまめな停車などで利便性を高め、利用者はわずかながら増加傾向にあった。当時、高松市と徳島市を結ぶ幹線道路は[[国道11号]]しかなく、しかも牟礼町(当時)から鳴門市にかけては全線片側1車線であり、高松・徳島両市の市街地流入部(特に徳島市街に入る吉野川大橋)での渋滞が頻発していたために2時間程度を要し、同区間を1時間15分で結ぶ「うずしお」は所要時間で大きな優位性を持っていた。岡山駅発着列車は高松駅での乗換えが不要で、指定席は満席になる日も多く、常時4両編成で運転されていた。
高徳線の高速化工事を施工して[[1988年]](昭和63年)に登場してから10年ほどは増発や、[[特別企画乗車券|割引乗車券類]]の発売、スピードアップ、急行の廃止を実施した関係もあり高徳線内の駅へのこまめな停車などで利便性を高め、利用者はわずかながら増加傾向にあった。当時、高松市と徳島市を結ぶ幹線道路は[[国道11号]]しかなく、しかも牟礼町(当時)から鳴門市にかけては全線片側1車線であり、高松・徳島両市の市街地流入部(特に徳島市街に入る吉野川大橋)での渋滞が頻発していたために2時間程度を要し、高徳線を1時間15分ほどで結ぶ「うずしお」は所要時間で大きな優位性を持っていた。岡山駅発着列車は高松駅での乗換えが不要で、指定席は満席になる日も多く、常時4両編成で運転されていた。


=== 明石海峡大橋・高松自動車道開通後 ===
=== 明石海峡大橋・高松自動車道開通後 ===
[[高速道路]]に対抗するため、明石海峡大橋開通前の[[1995年]]度から高徳線のさらなる高速化工事に着手し、[[1998年]]からは最高速度110km/hのキハ185系に代わって最高速度130km/hの振り子式気動車N2000系を投入するなどスピードアップを図り<ref name="RJ377">{{Cite journal|和書 |date = 1998-3 |journal = [[鉄道ジャーナル]] |volume = 32 |issue = 3 |page = 89 |publisher = [[鉄道ジャーナル社]] }}</ref>、高松駅 - 徳島駅間の最速所要時間は55分となった。しかし、同年に明石海峡大橋が開通すると、徳島から京阪神への高速バスが設定されたことで、岡山を経由して大回りとなる鉄道を利用した徳島市 - 京阪神地区の利用客は減少した。さらに、[[2001年]]に[[高松自動車道]][[板野インターチェンジ|板野IC]] - [[高松中央インターチェンジ|高松中央IC]]間が開通すると、高松市 - 徳島市間は[[自動車]]で1時間半ほどの所要時間となったほか、同区間の運賃を「うずしお」利用時の半額とした高速バス「[[高徳エクスプレス]]」も運行を開始し、自動車に対する優位性は失われ始めた。その後、本列車の利用客は年々減少の一途をたどっており、JR四国も対策を打ち出してはいるものの、高速道路網の急速な整備の中で利用客数の減少を防ぐことはできなかった。
[[高速道路]]に対抗するため、明石海峡大橋開通前の[[1995年]](平成7年)度から高徳線のさらなる高速化工事に着手し、[[1998年]](平成10年)からは最高速度110 km/hのキハ185系に代わって最高速度130 km/hの振り子式気動車N2000系を投入するなどスピードアップを図り<ref name="RJ377">{{Cite journal|和書|journal=[[鉄道ジャーナル]]|volume=32|issue=3|page=89|publisher=[[鉄道ジャーナル社]]|year=1998|month=03}}</ref>、高松駅 - 徳島駅間の最速所要時間は55分となった。しかし、同年に明石海峡大橋が開通すると、徳島から京阪神への高速バスが設定されたことで、岡山を経由して大回りとなる鉄道を利用した徳島市 - 京阪神地区の利用客は減少した。さらに、[[2001年]](平成13年)に[[高松自動車道]][[板野インターチェンジ|板野IC]] - [[高松中央インターチェンジ|高松中央IC]]間が開通すると、高松市 - 徳島市間は[[自動車]]で1時間半ほどの所要時間となったほか、同区間の運賃を「うずしお」利用時の半額とした高速バス「[[高徳エクスプレス]]」も運行を開始し、自動車に対する優位性は失われ始めた。その後、本列車の利用客は年々減少の一途をたどっており、JR四国も対策を打ち出してはいるものの、高速道路網の急速な整備の中で利用客数の減少を防ぐことはできなかった。


=== 現状 ===
=== 現状 ===
このような状況の中、JR四国はさまざまな巻き返しを図っている。徳島から距離の面で京阪神方面は高速バスが圧倒的に優位であることから、中国・[[九州]]方面への利用者増を狙って、「広島往復きっぷ」「博多往復きっぷ」などの割引乗車券を発売している。また徳島駅5時台に発車する列車と高松駅23時台に発車する列車を増発し、[[福岡市|福岡]]・[[広島市|広島]]での滞在時間の拡大を図った。しかし、徳島県東部は四国他県や中国・九州地方とのつながりが希薄である(この点は徳島県の項目を参照のこと)こともあり(後に高松駅23時台に発車の列車は廃止)、大幅な利用増にはつながっていない。
このような状況の中、JR四国はさまざまな巻き返しを図っている。徳島から距離の面で京阪神方面は高速バスが圧倒的に優位であることから、中国・[[九州]]方面への利用者増を狙って、「広島往復きっぷ」「博多往復きっぷ」などの割引乗車券を発売している。また徳島駅5時半の列車と高松駅23時台列車を増発し、[[福岡市|福岡]]・[[広島市|広島]]での滞在時間の拡大を図った。しかし、徳島県東部は[[京阪神]]の延長線上にあたり四国他県や中国・九州地方とのつながりが希薄である(この点は徳島県の項目を参照のこと)こともあり(後に高松駅23時台の列車は廃止)、大幅な利用増にはつながっていない。


また、これまでも「Sきっぷ」と称する往復割引乗車券を発売するなどしてきたが、[[2005年]]7月には徳島 - 高松間にも新たな割引乗車券「[[週末自由席早トクきっぷ]]」を発売した。この切符は前日までに購入すれば同区間を往復2,720円と、通常運賃・料金のおよそ半額で利用でき、高速バスの往復運賃とほぼ同額で、片道あたりに換算すると普通運賃よりも安い(なお、2023年5月20日より、往復4,000円に値上げされている)。週末のみの利用で有効期限が2日とはいえ、今までにない大幅な割引で対抗しているが、一方の高速バス側も週末限定で運賃の上限を1,100円(平日は上限1,650円)に値下げして応戦している。「高徳エクスプレス」は高松・徳島とも最終便が19時台と早いという弱点を抱えていることから、遅い時間帯の列車を充実させている。また、一部の列車に「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結し、子供連れの家族の利用促進を図っている。
また、これまでも「Sきっぷ」と称する往復割引乗車券を発売するなどしてきたが、[[2005年]](平成17年)7月には徳島 - 高松間にも新たな割引乗車券「[[週末自由席早トクきっぷ]]」を発売した。この切符は前日までに購入すれば同区間を往復2,720円と、通常運賃・料金のおよそ半額で利用でき、高速バスの往復運賃とほぼ同額で、片道あたりに換算すると普通運賃よりも安い(なお、2023年(令和5年)5月20日より、往復4,000円に値上げされている)。週末のみの利用で有効期限が2日とはいえ、今までにない大幅な割引で対抗しているが、一方の高速バス側も週末限定で運賃の上限を1,100円(平日は上限1,650円)に値下げして応戦している。「高徳エクスプレス」は高松・徳島とも最終便が19時台と早いという弱点を抱えていることから、遅い時間帯の列車を充実させている。また、一部の列車に「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結し、子供連れの家族の利用促進を図っている。


通勤・通学での特急利用の促進にも力を入れている。特急利用の[[定期乗車券|定期券]]「快てーき」は着実に利用者を増やしており、通勤・通学時間帯を走る「うずしお」4号は5両編成で運転されるほか、「うずしお」29号は岡山駅始発に加えて夕方のラッシュ時に重なることから、高松駅発車時点で立ち客が出るほどである。また、JR四国は、発足当初から通常の定期券利用者も自由席[[特別急行券|特急券]]を購入すれば、特急列車自由席に乗車できるようにしていたが、さらに定期券併用用の特急[[回数乗車券|回数券]]、「快てーき回数券」を発売することで、増収に努めている。
通勤・通学での特急利用の促進にも力を入れている。特急利用の[[定期乗車券|定期券]]「快てーき」は着実に利用者を増やしており、通勤・通学時間帯を走る4号は5両編成で運転されるほか、29号は岡山駅始発に加えて夕方のラッシュ時に重なることから、高松駅発車時点で立ち客が出るほどである。また、JR四国は、発足当初から通常の定期券利用者も自由席[[特別急行券|特急券]]を購入すれば、特急列車自由席に乗車できるようにしていたが、さらに定期券併用用の特急[[回数乗車券|回数券]]、「快てーき回数券」を発売することで、増収に努めている。


JR四国では自由席特急料金も25kmまで450円と短距離では廉価に設定されており、高松駅 - 志度駅間や徳島駅 - 板野駅間など短区間での特急利用も多い。
JR四国では自由席特急料金も25kmまで450円と短距離では廉価に設定されており、高松駅 - 志度駅間や徳島駅 - 板野駅間など短区間での特急利用も多い。
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== 臨時列車 ==
== 臨時列車 ==
=== 阿波踊り号 ===
=== 阿波踊り号 ===
徳島市で[[徳島市阿波おどり|阿波踊り]]が開催される期間中は、定期「うずしお」の最終列車の後に、徳島駅→高松駅間で[[臨時列車|臨時]]特急列車として、「阿波踊り号」を運転している。予讃線の最終特急「[[いしづち (列車)|ミッドナイトEXP高松]]」運転開始後は、同列車を徳島駅始発として「阿波踊り号」の列車名で運転し、高松駅以西は時刻が繰り下げとなっていた。2016年以降は高松までの運転になり、高松でミッドナイトEXP高松に乗り換えとなった。過去には団体輸送のため松山まで延長されたことがあり、その際松山駅到着は2時を過ぎていた。
徳島市で[[徳島市阿波おどり|阿波踊り]]が開催される期間中は、定期「うずしお」の最終列車の後に[[臨時列車|臨時]]特急列車として、「阿波踊り号」徳島発高松行きを運転している。予讃線の最終特急「[[いしづち (列車)|ミッドナイトEXP高松]]」運転開始後は、同列車を徳島駅始発として「阿波踊り号」の列車名で運転し、高松駅以西は時刻が繰り下げとなっていた。2016年(平成28年)以降は高松までの運転になり、高松ミッドナイトEXP高松に乗り換えとなった。過去には団体輸送のため[[松山駅 (愛媛県)|松山駅]]まで延長されたことがあり、その際松山駅到着は2時を過ぎていた。


2017年は従来の上り1本に加えて、新たに1往復が同年に登場した[[JR四国2600系気動車|2600系気動車]]で運転された。送り込みのため、初めて下り列車「阿波踊り1号」が設定され、この列車が一般客が乗車できる初の2600系の運用となった。上りは新たに新設された列車が2号、従来からのものが4号となった<ref>{{Cite press release |和書 |title=夏の臨時列車運転のお知らせ |publisher=四国旅客鉄道 |date=2017-05-19 |url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2005%2019%2001.pdf |format=PDF |accessdate=2023-04-07}}</ref>。なお。この追加された1往復はこの年限りとなった。
2017年(平成29年)は従来の上り1本に加えて、新たに1往復が同年に登場した[[JR四国2600系気動車|2600系気動車]]で運転された。送り込みのため、初めて下り列車「阿波踊り1号」が設定され、この列車が一般客が乗車できる初の2600系の運用となった。上りは新たに新設された列車が2号、従来からのものが4号となった<ref>{{Cite press release|和書|title=夏の臨時列車運転のお知らせ|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2005%2019%2001.pdf|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道|date=2017-05-19|accessdate=2023-04-07}}</ref>。なお。この追加された1往復はこの年限りとなった。


; 停車駅
; 停車駅
: '''徳島駅''' - 池谷駅 - 板野駅 - 引田駅 - '''三本松駅''' - 讃岐津田駅 - '''志度駅''' - 屋島駅 - '''栗林駅''' - '''高松駅'''
: '''徳島駅''' - 池谷駅 - 板野駅 - 引田駅 - '''三本松駅''' - 讃岐津田駅 - '''志度駅''' - 屋島駅 - '''栗林駅''' - '''高松駅'''
阿波踊り1・2号は太字の駅のみ停車。なお、2015年以前の高松駅以遠の停車駅は次の通り。
阿波踊り1・2号は太字の駅のみ停車。なお、2015年(平成27年)以前の高松駅以遠の停車駅は次の通り。
: 高松駅 - [[坂出駅]] - [[宇多津駅]] - [[丸亀駅]] - [[多度津駅]] - [[詫間駅]] - [[高瀬駅 (香川県)|高瀬駅]] - [[観音寺駅 (香川県)|観音寺駅]] - [[川之江駅]] - [[伊予三島駅]] - [[新居浜駅]] - [[伊予西条駅]]
: 高松駅 - [[坂出駅]] - [[宇多津駅]] - [[丸亀駅]] - [[多度津駅]] - [[詫間駅]] - [[高瀬駅 (香川県)|高瀬駅]] - [[観音寺駅 (香川県)|観音寺駅]] - [[川之江駅]] - [[伊予三島駅]] - [[新居浜駅]] - [[伊予西条駅]]


=== やくおうじ号 ===
=== やくおうじ号 ===
[[四国八十八箇所]]の23番札所[[薬王寺 (徳島県美波町)|薬王寺]](最寄り駅は[[日和佐駅]])への初詣参拝客のために、高松駅 - [[日和佐駅]]間を高徳線・[[牟岐線]]経由で[[正月三が日]]に運行する臨時特急列車として「やくおうじ号」が運行される。以前は、臨時急行「やくし号」として運転され、「むろと」「阿波」と併結していた。「阿波」の廃止後は特急「やくし号」や「初詣やくし号」、「やくおうじ号」などとして運転され、「うずしお」と併結したり単独で運転したりしていた。[[2003年]]以降は「やくおうじ号」なっている。
[[四国八十八箇所]]の23番札所[[薬王寺 (徳島県美波町)|薬王寺]](最寄り駅は[[日和佐駅]])への初詣参拝客のために、高松駅 - [[日和佐駅]]間を高徳線・[[牟岐線]]経由で[[正月三が日]]に運行する臨時特急列車として「やくおうじ号」が運行される。以前は、臨時急行「やくし号」として運転され、「むろと」「阿波」と併結していた。「阿波」の廃止後は特急「やくし号」や「初詣やくし号」、「やくおうじ号」などとして運転され、「うずしお」と併結したり単独で運転したりしていた。[[2003年]](平成15年)以降は「やくおうじ号」なっている。


1往復が運転されるが、2014年までは下りは高松駅→徳島駅間で「うずしお」7号と併結運転し、上りは志度駅で「うずしお」20号を待避するダイヤを組んでいた。2015年以降は、上りが徳島駅までの運転になり、更に、[[2020年]]のダイヤ([[1月1日]]から[[1月5日]]までの1日1往復で運転)では下りも徳島からの運転及び運転時間の大幅な変更もされている。[[2021年]]からのダイヤは1月1日から3日までの1日1往復(計3往復)で運転されている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.tetsudo.com/event/31043/|title=特急「やくおうじ号」2021年運転予定|accessdate=2021-01-01|publisher=鉄道コム}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=JR四国が薬王寺の初詣客向けに臨時特急列車|url=https://www.topics.or.jp/articles/-/624902|website=徳島新聞電子版|accessdate=2022-01-02|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=特急 やくおうじ号 運転(2023年1月1日) |url=https://www.tetsudo.com/event/39997/ |website=鉄道コム |date=2022-10-29 |access-date=2023-01-01}}</ref><ref>{{Cite web |title=特急 やくおうじ号 運転(2024年1月1日) |url=https://www.tetsudo.com/event/45915/ |website=鉄道コム |date=2023-11-03 |access-date=2023-12-21}}</ref>。キハ185系気動車を使用し、普通車のみ2両編成で車自由席である。「やくし号」「初詣やくし号」時代は全車指定席で運転される場合もあった。
1往復が運転されるが、2014年(平成26年)までは下りは高松駅→徳島駅間で「うずしお」7号と併結運転し、上りは志度駅で「うずしお」20号を待避するダイヤを組んでいた。2015年(平成27年)以降は、上りが徳島駅までの運転になり、更に、[[2020年]](令和2年)のダイヤ([[1月1日]]から[[1月5日]]までの1日1往復で運転)では下りも徳島からの運転及び運転時間の大幅な変更もされている。[[2021年]](令和3年)からのダイヤは1月1日から3日までの1日1往復(計3往復)で運転されている<ref>{{Cite web|和書|title=特急「やくおうじ号」2021年運転予定|url=https://www.tetsudo.com/event/31043/|website=鉄道コム|publisher=朝日インタラクティブ|accessdate=2021-01-01}}</ref><ref>{{Cite news|title=JR四国が薬王寺の初詣客向けに臨時特急列車|url=https://www.topics.or.jp/articles/-/624902|website=徳島新聞電子版|publisher=[[徳島新聞社]]|accessdate=2022-01-02}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=特急 やくおうじ号 運転(2023年1月1日)|url=https://www.tetsudo.com/event/39997/|website=鉄道コム|publisher=朝日インタラクティブ|date=2022-10-29|accessdate=2023-01-01}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=特急 やくおうじ号 運転(2024年1月1日)|url=https://www.tetsudo.com/event/45915/|website=鉄道コム|publisher=朝日インタラクティブ|date=2023-11-03|accessdate=2023-12-21}}</ref>。キハ185系気動車を使用し、普通車のみ2両編成で1号車の一部座席が普通車指定席、他の座席が普通車自由席である。「やくし号」「初詣やくし号」時代は全車指定席で運転される場合もあった。


; 停車駅
; 停車駅
: 徳島駅 - [[南小松島駅]] - [[羽ノ浦駅]] - [[阿南駅]] - [[桑野駅]] - [[由岐駅]] - 日和佐駅 - 牟岐駅
: 徳島駅 - [[南小松島駅]] - [[羽ノ浦駅]] - [[阿南駅]] - [[桑野駅]] - [[由岐駅]] - 日和佐駅 - 牟岐駅
:* 一時期(2008年‐2019年)日和佐駅発着に戻されたことがあったが、現在は牟岐駅発着となっている。
:* 一時期(2008年 - 2019年)日和佐駅発着に戻されたことがあったが、現在は牟岐駅発着となっている。
<gallery>
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ファイル:185-awaiodori.jpg|キハ185系で運行されていたころの「阿波踊り号」
ファイル:185-awaiodori.jpg|キハ185系で運行されていたころの「阿波踊り号」
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* [[1990年]](平成2年)
* [[1990年]](平成2年)
** 7月:「うずしお」の岡山駅乗り入れの2往復に指定席を連結。
** 7月:「うずしお」の岡山駅乗り入れの2往復に指定席を連結。
** 11月21日:急行「阿波」を「うずしお」に格上げし、13往復に。3往復が[[牟岐線]]に乗り入れを開始し、[[海部駅]]までは上り2本下り1本となる。これにより、高徳線・牟岐線の[[優等列車]]は特急「うずしお」に統一。
** 11月21日:急行「阿波」を「うずしお」に編入し、13往復に。3往復が[[牟岐線]]に乗り入れを開始し、[[海部駅]]までは上り2本下り1本となる。これにより、高徳線・牟岐線の[[優等列車]]は「うずしお」に統一。
* [[1992年]](平成4年)3月:[[阿佐海岸鉄道]][[阿佐海岸鉄道阿佐東線|阿佐東線]]開業で[[甲浦駅]]まで乗り入れ開始。
* [[1992年]](平成4年)3月:[[阿佐海岸鉄道]][[阿佐海岸鉄道阿佐東線|阿佐東線]]開業で[[甲浦駅]]まで乗り入れ開始。
* [[1993年]](平成5年)
* [[1993年]](平成5年)
** 10月:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間が全列車3両編成での運転となり、指定席1両を連結。
** 10月:高松駅 - 徳島駅間が全列車3両編成での運転となり、指定席1両を連結。
** 10月24日 - 29日に開催された[[第48回国民体育大会|東四国国体]]秋季大会に合わせて、2往復の定期列車に臨時運用としてキハ181系気動車が充当される。また、キハ185系でも一部がグリーン車(キロハ186形)を連結した4両から7両編成となり、うち下り3本上り2本が岡山駅まで延長運転されたほか、臨時列車として上り「うずしお」86号(高松駅 - 岡山駅間)が運転された。
** 10月24日 - 29日に開催された[[第48回国民体育大会|東四国国体]]秋季大会に合わせて、2往復の定期列車に臨時運用としてキハ181系気動車が充当される。また、キハ185系でも一部がグリーン車(キロハ186形)を連結した4両から7両編成となり、うち下り3本上り2本が岡山駅まで延長運転されたほか、臨時列車として上り86号(高松駅 - 岡山駅間)が運転された。
* [[1996年]](平成8年)[[3月16日]]:「うずしお」の岡山駅乗り入れ2往復を含む6往復にグリーン車指定席を連結<ref>{{Cite book|和書 |date=1996-07-01 |title=JR気動車客車編成表 '96年版 |chapter=JR年表 |page=186 |publisher=ジェー・アール・アール |ISBN=4-88283-117-1}}</ref>。
* [[1996年]](平成8年)[[3月16日]]:岡山駅乗り入れ2往復を含む6往復にグリーン車指定席を連結<ref>{{Cite book|和書|title=JR気動車客車編成表 '96年版|chapter=JR年表|author=ジェー・アール・アール|page=186|publisher=交通新聞社|date=1996-07-01|ISBN=4-88283-117-1}}</ref>。
* [[1998年]](平成10年)
* [[1998年]](平成10年)
** [[3月14日]]:「うずしお」の岡山駅 - 徳島駅間2往復、高松駅 - 徳島駅間1往復にN2000系気動車を導入<ref name="RJ377"/>。1往復増発し、14往復に。児島駅に停車するようになり、JR西日本とJR四国の乗務員交代も再び児島駅で行われるようになった。牟岐線優等列車は「うずしお」が上り1本下り2本、「[[剣山 (列車)|剣山]]」が上り2本下り1本となる。また、高松駅 - 徳島駅間の最速達列車は、途中、志度駅・三本松駅のみ停車として、55分で運転した。
** [[3月14日]]:岡山駅 - 徳島駅間2往復、高松駅 - 徳島駅間1往復にN2000系気動車を導入<ref name="RJ377"/>。1往復増発し、14往復に。児島駅に停車するようになり、JR西日本とJR四国の乗務員交代も再び児島駅で行われるようになった。牟岐線優等列車は「うずしお」が上り1本下り2本、「[[剣山 (列車)|剣山]]」が上り2本下り1本となる。また、高松駅 - 徳島駅間の最速達列車は、途中、志度駅・三本松駅のみ停車として、55分で運転した。
** [[10月3日]]:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間5往復にN2000系気動車を導入。1往復増発し、15往復になる。キハ185系のグリーン車の連結を中止。
** [[10月3日]]:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間5往復にN2000系気動車を導入。1往復増発し、15往復になる。キハ185系のグリーン車の連結を中止。
* [[1999年]](平成11年)[[3月13日]]:「うずしお」のほとんどの列車を2000系気動車とする。徳島駅で系統分離され、徳島駅 - 甲浦駅間上り1本下り2本、徳島駅 - 牟岐駅間1往復は特急「むろとなる。牟岐線に入る「剣山は上り1本となる。
* [[1999年]](平成11年)[[3月13日]]:ほとんどの列車を2000系気動車とする。徳島駅で系統分離され、徳島駅 - 甲浦駅間上り1本下り2本、徳島駅 - 牟岐駅間1往復は特急「[[むろと (列車)|むろ]]」となる。


=== 2000年代の動き ===
=== 2000年代の動き ===
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** 1本のみ[[予讃線]][[伊予西条駅|伊予西条]]発の列車が設定される。
** 1本のみ[[予讃線]][[伊予西条駅|伊予西条]]発の列車が設定される。
** 岡山駅発着列車は従来停車していた坂出駅を通過とし、宇多津駅に停車するようになる。同時に、岡山駅 - 宇多津駅間で「[[南風 (列車)|南風]]」と併結運転を行うようになる。
** 岡山駅発着列車は従来停車していた坂出駅を通過とし、宇多津駅に停車するようになる。同時に、岡山駅 - 宇多津駅間で「[[南風 (列車)|南風]]」と併結運転を行うようになる。
* [[2002年]]:[[リバイバルトレイン]]として[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)のキハ181系[[国鉄色#特急形車両の塗色|国鉄特急色]]編成による「うずしお」が高松駅→徳島駅間で運転。[[ファイル:181uzushio-tokushima.jpg|thumb|200px|right|リバイバルトレイン キハ181系「うずしお」]]
* [[2002年]]:[[リバイバルトレイン]]として[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)のキハ181系[[国鉄色#特急形車両の塗色|国鉄特急色]]編成による「うずしお」が高松徳島行きで運転。
[[ファイル:181uzushio-tokushima.jpg|thumb|200px|right|リバイバルトレイン キハ181系「うずしお」]]
* [[2003年]](平成15年)[[10月1日]]:伊予西条発の列車が高松駅で系統分離され、伊予西条駅 - 高松駅間は「[[いしづち (列車)|いしづち]]」となる。
* [[2003年]](平成15年)[[10月1日]]:伊予西条発の列車が高松駅で系統分離され、伊予西条駅 - 高松駅間は「[[いしづち (列車)|いしづち]]」となる。
* [[2005年]](平成17年)[[3月1日]]:「うずしお」を1往復増発し、16往復になる。
* [[2005年]](平成17年)[[3月1日]]:1往復増発し、16往復になる。
* [[2008年]](平成20年)3月15日:全車禁煙になる<ref>{{Cite press release|和書|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/07-12-20/03.htm|title=平成20年3月ダイヤ改正について|publisher=[[四国旅客鉄道]]|date=2007-12-20|accessdate=2007-12-23|archiveurl=https://web.archive.org/web/20071223144803/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/07-12-20/03.htm|archivedate=2007年12月23日}}</ref>。
* [[2008年]](平成20年)3月15日:全車禁煙になる<ref>{{Cite press release|和書|title=平成20年3月ダイヤ改正について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/07-12-20/03.htm|archiveurl=https://web.archive.org/web/20071223144803/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/07-12-20/03.htm|publisher=[[四国旅客鉄道]]|date=2007-12-20|accessdate=2007-12-23|archivedate=2007年12月23日}}</ref>。


=== 2010年代の動き ===
=== 2010年代の動き ===
* [[2011年]](平成23年)3月12日:ダイヤ改正により、次のように変更<ref>{{Cite press release|和書|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/10-12-17/01.htm|title=平成23年3月ダイヤ改正について|publisher=四国旅客鉄道|date=2010-12-17|accessdate=2010-12-20|archiveurl=https://web.archive.org/web/20101220081856/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/10-12-17/01.htm|archivedate=20101220}}</ref>。
* [[2011年]](平成23年)3月12日:ダイヤ改正により、次のように変更<ref>{{Cite press release|和書|title=平成23年3月ダイヤ改正について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/10-12-17/01.htm|archiveurl=https://web.archive.org/web/20101220081856/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/10-12-17/01.htm|publisher=四国旅客鉄道|date=2010-12-17|accessdate=2010-12-20|archivedate=2010-12-20}}</ref>。
** エル特急の呼称を廃止。
** エル特急の呼称を廃止。
** 讃岐白鳥駅への停車が1往復増加。
** 讃岐白鳥駅への停車が1往復増加。
** 「うずしお」4号を毎日5両編成、折り返しとなる「うずしお」3号(平日は5両、土曜・休日は3両)を毎日2両編成での運転に変更。これによって捻出した3両を活用することで、新たに「うずしお」5号を増発し、上り16本下り17本になる。
** 4号を毎日5両編成、折り返しとなる3号(平日は5両、土曜・休日は3両)を毎日2両編成での運転に変更。これによって捻出した3両を活用することで、新たに5号を増発し、上り16本下り17本になる。
* [[2012年]](平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更<ref>{{Cite press release|和書|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/11-12-16/01.htm|title=平成24年3月ダイヤ改正について|publisher=四国旅客鉄道|date=2011-12-16|accessdate=2011-12-17|archiveurl=https://web.archive.org/web/20111217162638/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/11-12-16/01.htm|archivedate=20111217}}</ref>。
* [[2012年]](平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更<ref>{{Cite press release|和書|title=平成24年3月ダイヤ改正について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/11-12-16/01.htm|archiveurl=https://web.archive.org/web/20111217162638/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/11-12-16/01.htm|publisher=四国旅客鉄道|date=2011-12-16|accessdate=2011-12-17|archivedate=2011-12-17}}</ref>。
** 栗林駅・屋島駅・引田駅・板野駅・勝瑞駅への停車を拡大(勝瑞駅のみ臨時停車扱い)。これにより、栗林駅と板野駅に全列車が停車するようになる。
** 栗林駅・屋島駅・引田駅・板野駅・勝瑞駅への停車を拡大(勝瑞駅のみ臨時停車扱い)。これにより、栗林駅と板野駅に全列車が停車するようになる。
** 「うずしお」4号の土休日を4両編成に、「うずしお」5号の土休日・「うずしお」31号の金曜・土曜・休前日を2両編成に変更。
** 4号の土休日を4両編成に、5号の土休日・31号の金曜・土曜・休前日を2両編成に変更。
* [[2014年]](平成26年)[[3月15日]]:「うずしお」29号が讃岐白鳥駅に停車するようになる<ref>{{Cite press release|和書|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-12-20/01.htm|title=平成26年3月ダイヤ改正について|publisher=四国旅客鉄道|date=2013-12-20|accessdate=2013-12-25|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131225093706/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-12-20/01.htm|archivedate=20131225}}</ref>。
* [[2014年]](平成26年)[[3月15日]]:29号が讃岐白鳥駅に停車するようになる<ref>{{Cite press release|和書|title=平成26年3月ダイヤ改正について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-12-20/01.htm|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131225093706/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-12-20/01.htm|publisher=四国旅客鉄道|date=2013-12-20|accessdate=2013-12-25|archivedate=2013-12-25}}</ref>。
* [[2016年]](平成28年)[[3月26日]]:「しおかぜ」び「いしづち」への[[JR四国8600系電車|8600系]]投入により「しおかぜ」と「宇和海」の運転を完全に分離したことにより、「宇和海」の運転本数が増加。「宇和海」と共に気動車による最多運転本数の特急列車となる。
* [[2016年]](平成28年)[[3月26日]]:「しおかぜ」および「いしづち」への[[JR四国8600系電車|8600系]]投入により「しおかぜ」と「宇和海」の運転を完全に分離したことにより、「宇和海」の運転本数が増加。「宇和海」と共に気動車による最多運転本数の特急列車となる。
* [[2017年]](平成29年)[[12月2日]]: 「うずしお」9・14・15・20・21・26号で [[JR四国2600系気動車|2600系]]が営業運転を開始<ref name="JRS2600"/>。
* [[2017年]](平成29年)[[12月2日]]: 下り9・15・21号/上り14・20・26号で [[JR四国2600系気動車|2600系]]が営業運転を開始<ref name="JRS2600"/>。
* [[2018年]](平成30年)[[3月17日]]:ダイヤ改正により、次のように変更<ref>{{Cite press release |和書|title=平成30年3月ダイヤ改正について|date=2017-12-15| |publisher=四国旅客鉄道 |url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2012%2015%2002.pdf |format=PDF |accessdate=2023-04-07}}</ref>。
* [[2018年]](平成30年)[[3月17日]]:ダイヤ改正により、次のように変更<ref name="JRS20180317"/>。
** 2600系充当列車を4往復に増発。
** 2600系充当列車を4往復に増発。
** 高松駅6:12発の「うずしお」1号増発。
** 高松発6時過ぎの1号増発。
** 高松駅23:20発の「うずしお」33号廃止。
** 高松発23時台の33号廃止。
*[[2019年]]([[令和]]元年)[[9月28日]]:「うずしお4号、5号、7号10号、12号、15号、18号、21号、24号、25号、27号、28号、30号、31号、33号(一部9/27から)」に[[JR四国2700系気動車|2700系気動車]]が導入され、定期運用を開始<ref>{{Cite press release|和書|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2019%2007%2029%2002.pdf|title=新型特急気動車「2700系」の営業運転について|publisher=四国旅客鉄道|date=2019-7-29|format=PDF|accessdate=2019-9-28}}</ref>。
*[[2019年]]([[令和]]元年)[[9月28日]]:下り57・15・21・25・27・31・33/上り4・101218242830号一部9/27からに[[JR四国2700系気動車|2700系気動車]]が導入され、定期運用を開始<ref name="JRS2700"/>。

=== 2020年代の動き ===
=== 2020年代の動き ===
*[[2020年]](令和2年)
* [[2020年]](令和2年)
**[[4月10日]]:[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|新型コロナウイルス感染症]]による乗客減により、「うずしお14号・17号、さらに[[4月29日]]より「うずしお8号・11号の計2往復が[[5月15日]]まで運休。[[ゴールデンウィーク]]期間中([[5月2日]]から[[5月6日]]まで)には「うずしお1・7・10・15・18・20・21・23・24・26・27・30・33号(33号のみ5月2日から[[5月5日]]まで)が[[運転整理|運休]]<ref>{{Cite web|和書|title=新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/02_information/01_tokkyu/sp/|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-04-23|deadlinkdate=2023-04-07}}</ref>。
** [[4月10日]]:[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|新型コロナウイルス感染症]]による乗客減により、下り17号/上り14号、さらに[[4月29日]]より下り11号/上り8号の計2往復が[[5月15日]]まで運休。[[ゴールデンウィーク]]期間中([[5月2日]]から[[5月6日]]まで)には下り1・7・15・21・23・27・33号/上り10・18・20・24・26・30号(33号のみ5月2日から[[5月5日]]まで)が[[運転整理|運休]]<ref>{{Cite web|和書|title=新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/02_information/01_tokkyu/sp/|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-04-23|url-status=dead|url-status-date=2023-04-07}}</ref>。
**[[5月16日]]:この日から「うずしお1・7・8・10・11・14・15・17・18・20・30・33が[[6月12日]]まで運休<ref>{{Cite web|和書|title=特急・快速・普通列車の運休(5月16日〜6月12日)|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/02_information/14_tokkyu0508/sp/#uwakai|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-05-22 |deadlinkdate=2023-04-07}}</ref>。
** [[5月16日]]:この日から下り1・7・11・15・17・33号/上り8・10・14・18・20・30号が[[6月12日]]まで運休<ref>{{Cite web|和書|title=特急・快速・普通列車の運休(5月16日〜6月12日)|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/02_information/14_tokkyu0508/sp/#uwakai|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-05-22|url-status=dead|url-status-date=2023-04-07}}</ref>。
**[[6月13日]]:「うずしお8・11・14・17号が引き続き[[6月30日]]まで運休。それ以外の運休していた便はこの日から運転再開<ref>{{Cite web|和書|title=新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/02_information/01_tokkyu/sp/|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-06-12|deadlinkdate=2023-04-07}}</ref>。
** [[6月13日]]:下り11・17号/上り8・14号が引き続き[[6月30日]]まで運休。それ以外の運休していた便はこの日から運転再開<ref>{{Cite web|和書|title=新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/02_information/01_tokkyu/sp/|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-06-12|url-status=dead|url-status-date=2023-04-07}}</ref>。
**[[7月18日]]:「うずしお3・6・13・16・19・22・29号を2700系に置き換え。
** [[7月18日]]:下り3・13・19・29号/上り6・16・22号を2700系に置き換え。
**[[7月19日]]:「うずしお2を2700系に置き換え。これによりN2000系が「うずしお」の定期運用から全て撤退した<ref>{{Cite press release|和書|title=四国の観光を元気にする取り組み(第1弾)JR四国のキャンペーン及び各種施策について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2020%2006%2029%2001.pdf|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-07-03}}</ref>。
** [[7月19日]]:2号を2700系に置き換え。これによりN2000系が定期運用から全て撤退した<ref>{{Cite press release|和書|title=四国の観光を元気にする取り組み(第1弾)JR四国のキャンペーン及び各種施策について|url=http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2020%2006%2029%2001.pdf|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道|accessdate=2020-07-03}}</ref>。
* [[2024年]](令和6年)[[3月16日]]:ダイヤ改正で昼間時間帯の停車駅の統一を実施。高徳線内の停車駅が高松駅・栗林駅・屋島駅・志度駅・三本松駅・引田駅・板野駅・池谷駅・徳島駅に集約され(岡山駅直通のうずしお除く)、讃岐津田駅と勝瑞駅が通過駅となった<ref>{{Cite press release|和書|title=2024年3月ダイヤ改正について|url=https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2023%2012%2015%2003.pdf|format=PDF|publisher=四国旅客鉄道|date=2023-12-15|accessdate=2024-03-19}}</ref>。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
=== 出典 ===
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== 関連項目 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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* [https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/syaryou/185.shtm 車両情報<185系特急気動車>:JR四国] - 四国旅客鉄道
* [https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/syaryou/185.shtm 車両情報<185系特急気動車] - 四国旅客鉄道
* [https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/syaryou/2600.shtm 車両情報<2600系特急気動車>:JR四国] - 四国旅客鉄道
* [https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/syaryou/2600.shtm 車両情報<2600系特急気動車] - 四国旅客鉄道
* [https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/syaryou/2700.shtm 車両情報<2700系特急気動車>:JR四国] - 四国旅客鉄道
* [https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/syaryou/2700.shtm 車両情報<2700系特急気動車] - 四国旅客鉄道
* [https://www.jr-odekake.net/train/uzushio/ うずしお:JRおでかけネット] - 西日本旅客鉄道
* [https://www.jr-odekake.net/train/uzushio/ うずしお:JRおでかけネット] - 西日本旅客鉄道



2024年9月13日 (金) 15:52時点における最新版

うずしお
2700系「うずしお」(2019年9月)
2700系「うずしお」(2019年9月)
概要
日本の旗 日本
種類 特別急行列車
現況 運行中
地域 岡山県香川県徳島県
前身 急行「阿波」「むろと」
運行開始 1988年4月10日
運営者
路線
起点 岡山駅高松駅
終点 徳島駅
営業距離
  • 74.5 km (46.3 mi)(高松 - 徳島間)
  • 146.3 km (90.9 mi)(岡山 - 徳島間)
運行間隔 16.5往復
列車番号
  • 3000D+号数(高松発着)
  • 5000D+号数(岡山発着)
使用路線
車内サービス
クラス 普通車
座席 #使用車両・編成を参照
娯楽ゆうゆうアンパンマンカー」:2号車(土休日および特定日のみ増結)※非営業
技術
車両
軌間 1,067 mm
電化
最高速度
  • 最高130 km/h (81 mph)(2700系)
  • 最高120 km/h (75 mph)(2600系)
  • 最高110 km/h (68 mph)(185系)
テンプレートを表示

うずしおは、四国旅客鉄道(JR四国)および西日本旅客鉄道(JR西日本)が岡山駅高松駅 - 徳島駅間を宇野線本四備讃線予讃線瀬戸大橋線)・高徳線経由で運行する特急列車である。

高徳線で運転されていた優等列車の沿革についても記述する。

概要

[編集]

基本的に高松市徳島市の輸送を担う列車で、1988年昭和63年)4月10日に本四備讃線(瀬戸大橋線)の開通に伴い、それまで高松駅 - 徳島駅間で運転していた急行「阿波」をすべて特急に格上げするかたちで運転を開始した。1990年平成2年)11月には、本四備讃線の開通時に「むろと」から改称された「阿波」も「うずしお」に編入されている。

列車名は徳島県鳴門市兵庫県南あわじ市淡路島)の間にある鳴門の渦潮を平仮名表記したものである。「うずしお」の名称は1961年(昭和36年)から1972年(昭和47年)まで、大阪駅1964年(昭和39年)以降は新大阪駅) - 宇野駅間を運行する特急の名称として使用されていた。この列車の沿革についてはマリンライナー#宇野線・本四備讃線優等列車沿革を参照のこと。

運行概況

[編集]

2024年(令和6年)3月16日現在、高松駅 - 徳島駅間に14.5往復(下り15本/上り14本)、岡山駅 - 徳島駅間に2往復の計16.5往復(下り17本/上り16本)が運転されている[1]。これは、気動車特急の運行本数としては日本最多である。なお、岡山駅発着の2往復(下り13・29号/上り6・22号)は、2001年(平成13年)3月3日からは宇多津駅 - 岡山駅間で「南風」と併結して運転されているが、線形の関係上、高松駅と宇多津駅で列車の進行方向が変わる。これらは現在では日本で定期運行を行う特急列車としては珍しく2回方向転換する列車である[注 2]

停車駅

[編集]

岡山駅 - 児島駅 - 宇多津駅 - )高松駅 - 栗林駅 -(屋島駅)- 志度駅 -(オレンジタウン駅)-(讃岐津田駅)- 三本松駅 -(讃岐白鳥駅)-(引田駅)- 板野駅 -(池谷駅)-(勝瑞駅)- 徳島駅

  • ( )は一部列車のみ停車。
    • 屋島駅:下り13号/上り22号が通過。
    • オレンジタウン駅:下り1・3・25・27・33号/上り2・4・26・32号が停車。
    • 讃岐津田駅:下り3・25・27・31・33号/上り2・4・26・32号が停車。
    • 讃岐白鳥駅:下り3・5・25・27・31・33号/上り2 - 6・28・32号が停車。
    • 引田駅:下り13号/上り6・22号が通過。
    • 池谷駅:下り1・13・25・33号/上り28・30号が通過。
    • 勝瑞駅:下り1 - 5・25・27・31・33号/上り2 - 6・28 - 32号が停車。
    • 岡山駅 - 高松駅間:下り13・29号/上り6・22号のみ運転。
  • 大麻比古神社への初詣客対応のため、かつては板東駅に臨時停車することがあったが、利用者減少を理由に2021年以降は実施していない。
  • 引田駅を通過する列車の一部は、2月末から3月3日までの引田ひなまつり期間中に同駅に臨時停車する。

いしづち」や「サンライズ瀬戸」など、ほかの定期列車が全て停車する坂出駅は通過する。

2024年3月16日現在の停車駅[1]
運行本数 号数 瀬戸
大橋線[注 3]
高徳線 備考
岡山駅 児島駅 宇多津駅 高松駅 栗林駅 屋島駅 志度駅 オレンジタウン駅 讃岐津田駅 三本松駅 讃岐白鳥駅 引田駅 板野駅 池谷駅 勝瑞駅 徳島駅
下り8本
上り8本
下記以外
下り1本
上り1本
1号
30号
下り2本
上り3本
3・27号
2・4・32号
上り1本 6号 岡山駅 - 宇多津駅間で
「南風」6号と併結
下り1本 13号 岡山駅 - 宇多津駅間で
「南風」7号と併結
上り1本 22号 岡山駅 - 宇多津駅間で
「南風」22号と併結
下り2本 25・33号
上り1本 26号
上り1本 28号
下り1本 29号 岡山駅 - 宇多津駅間で
「南風」23号と併結
下り1本 31号
停車本数 下り 2 2 2 17 17 16 17 5 5 17 6 16 17 13 7 17
上り 2 2 2 16 16 15 16 4 4 16 5 14 16 14 6 16

凡例

  • ●:停車
  • ─・←・→:通過(矢印は運転方向)

使用車両・編成

[編集]
2024年3月16日現在の編成図[2][3]
うずしお
← 徳島/宇多津
岡山/高松 →
2700系 5両編成[注 4]
1 2 3 4 5
(自) (自)
2700系 4両編成[注 5]
1 2 3 4
(自) (自)
2700系 3両編成[注 6]
1 2 3
(自)
2700系 3両編成[注 7]
6 7 8
(自)
2600系・2700系 2両編成[注 8]
1 2
(自)
2700系 2両編成[注 9]
6 7
(自)
キハ185系 2両編成[注 10]
1 3
  • 全車禁煙
  • 16号の1号車は全席指定席。
  • 座席種別や両数が変更になる場合がある。
  • 下り13・29号/上り6・22号は宇多津駅 - 高松駅間逆向き。
  • 下り1号/上り8号は土休日および特定日に「ゆうゆうアンパンマンカー」が2号車として連結されるが非営業。
凡例
指=普通車座席指定席
自=普通車自由席
()=バリアフリー対応設備設置車(2600系・2700系)

基本的には高松運転所に所属する車両が使用される。使用車両によって、ヘッドマークの色は異なる。

一列車あたりの車両数は、ラッシュ時の通勤・通学列車として利用の多い下り31号/上り4号は5両編成、上り14号は4両編成、その他は2両または3両編成で運転されている。ただし、阿波踊り期間中は5両編成に増結される列車もある。全列車が普通車のみで、グリーン車が連結されることはなく、指定席は常に1/3両から1両の設定で、自由席よりも多くなる列車はない[注 11]。これは高松駅 - 徳島駅間の運行距離が100 km未満であり、短距離利用の乗客が多く、頻繁に乗り降りがあるため自由席でも簡単に座れることなどの理由による。同じ車両で指定席と自由席に分かれる場合、「南風」などと同じく指定席部分には青色の座席カバーが装着される。

なお、高松駅・栗林駅・徳島駅以外の停車駅はホーム有効長が4両分しかないため、5両編成以上で運転される場合はドアカットを行う。

現在の使用車両

[編集]
キハ185系気動車
剣山」や「むろと」の高松運転所からの送り込み運用を兼ねて、2024年(令和6年)3月16日時点で下り1号/上り8号で運用されている[3]。土休日および特定日に2号車として連結される「ゆうゆうアンパンマンカー」は両列車ともに所属先の高松運転所との入出庫のための連結とし、営業(遊戯室の開放と座席の発売)はなく、通り抜けのみ可能とされている。
2024年(令和6年)3月15日までは高松駅発着の1往復(下り9号/上り32号)のみに充当されていた[4]。このうち、9号は土休日および特定日にキロハ186形を改造したイベント車両「ゆうゆうアンパンマンカー」が2号車として連結および営業され、3両編成での運転となっていた。また、この車両の連結日には折り返しとなる32号も3両編成の運転になっていたが、「ゆうゆうアンパンマンカー」の営業は行わなかった。最高速度は110 km/hである。
2600系気動車
2017年(平成29年)12月2日より使用されている[5]。2024年(令和6年)3月16日時点で下り9・15・21・27・33号/上り2・12・18・24・30号で運用されている[3]
2018年(平成30年)3月17日からは下り1・11・17・23号/上り8・14・20・26号で運行していた[6]。最高速度は120 km/hである。
2700系気動車
2019年 (令和元年) 8月6日より使用されている[7]。2024年(令和6年)3月16日時点で下り3・5・7・11・13・17・19・23・25・29・31号/上り4・6・10・14・16・20・22・26・28・32号で運用されている[3][2]
2019年(令和元年)9月28日からは下り5・7・15・21・25・27・31・33号/上り2・4・10・12・18・24・28・30号で運行されていた。かつて定期運用されていた後述のN2000系と同じく、最高速度は130 km/hである。

過去の使用車両

[編集]
2000系気動車N2000系気動車
2011年(平成23年)3月のダイヤ改正以降は、最高速度130 km/h運転に対応するN2000系が限定使用されていた。
2000系気動車は、2011年(平成23年)3月のダイヤ改正で「南風」の一部と運用が入れ替えられ、定期運用からは撤退した。ただしダイヤが乱れた際やN2000系やキハ185系が緊急入場した場合、多客時(増結用含む)[8]には運用に就くことがあった。
2両編成の2号車(7号車)、3両編成の3号車(8号車)には、車いす対応座席が設置されていた。5両編成の4号は3・5号車に設置されていた。
岡山駅発着の列車は2001年(平成13年)以降「南風」と併結運転を行うため、号車番号は6 - 8号車が付番されていた。N2000系が導入された当初は4両編成だったが、利用者の減少などもあって2008年(平成20年)以降は3両編成となり、2011年(平成23年)3月以降は2両編成も存在した。
2020年(令和2年)7月の運用変更で、「うずしお」の定期運用から撤退した。
キハ181系気動車
1993年(平成5年)に香川県と徳島県で開催された東四国国体秋季大会開催時期に2往復の定期列車に臨時運用で入り、5両または7両編成で運転された。同年3月の時点ですでに一般営業から離脱しており、この臨時運用で運転された「うずしお」がJR四国所有のキハ181系の特急列車としてのラストランとなった。
なお、先頭車のキハ181形にトイレが設置されていないこと、運転室後部に機械室が設置されているため座席数が確保できなかったこと、2両編成での運転が不可能であったことから、定期列車には使用されなかった。

利用状況

[編集]

2010年(平成22年)3月13日現在、日本の気動車特急で一番本数が多いとはいえ、列車1本あたりの利用者数は少ない。一日の平均利用者数は約3,500人で、四国内を走り、新幹線乗換駅を擁する岡山市と愛媛県高知県県庁所在地を結ぶ「しおかぜ」や「南風」に比べると少ない。

明石海峡大橋・高松自動車道開通以前

[編集]

高徳線の高速化工事を施工して1988年(昭和63年)に登場してから10年ほどは増発や、割引乗車券類の発売、スピードアップ、急行の廃止を実施した関係もあり高徳線内の駅へのこまめな停車などで利便性を高め、利用者はわずかながら増加傾向にあった。当時、高松市と徳島市を結ぶ幹線道路は国道11号しかなく、しかも牟礼町(当時)から鳴門市にかけては全線片側1車線であり、高松・徳島両市の市街地流入部(特に徳島市街に入る吉野川大橋)での渋滞が頻発していたために2時間程度を要し、高徳線を1時間15分ほどで結ぶ「うずしお」は所要時間で大きな優位性を持っていた。岡山駅発着列車は高松駅での乗換えが不要で、指定席は満席になる日も多く、常時4両編成で運転されていた。

明石海峡大橋・高松自動車道開通後

[編集]

高速道路に対抗するため、明石海峡大橋開通前の1995年(平成7年)度から高徳線のさらなる高速化工事に着手し、1998年(平成10年)からは最高速度110 km/hのキハ185系に代わって最高速度130 km/hの振り子式気動車N2000系を投入するなどスピードアップを図り[9]、高松駅 - 徳島駅間の最速所要時間は55分となった。しかし、同年に明石海峡大橋が開通すると、徳島から京阪神への高速バスが設定されたことで、岡山を経由して大回りとなる鉄道を利用した徳島市 - 京阪神地区の利用客は減少した。さらに、2001年(平成13年)に高松自動車道板野IC - 高松中央IC間が開通すると、高松市 - 徳島市間は自動車で1時間半ほどの所要時間となったほか、同区間の運賃を「うずしお」利用時の半額とした高速バス「高徳エクスプレス」も運行を開始し、自動車に対する優位性は失われ始めた。その後、本列車の利用客は年々減少の一途をたどっており、JR四国も対策を打ち出してはいるものの、高速道路網の急速な整備の中で利用客数の減少を防ぐことはできなかった。

現状

[編集]

このような状況の中、JR四国はさまざまな巻き返しを図っている。徳島から距離の面で京阪神方面は高速バスが圧倒的に優位であることから、中国・九州方面への利用者増を狙って、「広島往復きっぷ」「博多往復きっぷ」などの割引乗車券を発売している。また徳島駅発5時半の列車と高松駅発23時台の列車を増発し、福岡広島での滞在時間の拡大を図った。しかし、徳島県東部は京阪神の延長線上にあたり四国他県や中国・九州地方とのつながりが希薄である(この点は徳島県の項目を参照のこと)こともあり(後に高松駅発23時台の列車は廃止)、大幅な利用増にはつながっていない。

また、これまでも「Sきっぷ」と称する往復割引乗車券を発売するなどしてきたが、2005年(平成17年)7月には徳島 - 高松間にも新たな割引乗車券「週末自由席早トクきっぷ」を発売した。この切符は前日までに購入すれば同区間を往復2,720円と、通常運賃・料金のおよそ半額で利用でき、高速バスの往復運賃とほぼ同額で、片道あたりに換算すると普通運賃よりも安い(なお、2023年(令和5年)5月20日より、往復4,000円に値上げされている)。週末のみの利用で有効期限が2日とはいえ、今までにない大幅な割引で対抗しているが、一方の高速バス側も週末限定で運賃の上限を1,100円(平日は上限1,650円)に値下げして応戦している。「高徳エクスプレス」は高松駅・徳島駅とも最終便が19時台と早いという弱点を抱えていることから、遅い時間帯の列車を充実させている。また、一部の列車に「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結し、子供連れの家族の利用促進を図っている。

通勤・通学での特急利用の促進にも力を入れている。特急利用の定期券「快てーき」は着実に利用者を増やしており、通勤・通学時間帯を走る4号は5両編成で運転されるほか、29号は岡山駅始発に加えて夕方のラッシュ時に重なることから、高松駅発車時点で立ち客が出るほどである。また、JR四国は、発足当初から通常の定期券利用者も自由席特急券を購入すれば、特急列車自由席に乗車できるようにしていたが、さらに定期券併用用の特急回数券、「快てーき回数券」を発売することで、増収に努めている。

JR四国では自由席特急料金も25kmまで450円と短距離では廉価に設定されており、高松駅 - 志度駅間や徳島駅 - 板野駅間など短区間での特急利用も多い。

臨時列車

[編集]

阿波踊り号

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徳島市で阿波踊りが開催される期間中は、定期「うずしお」の最終列車の後に臨時特急列車として、「阿波踊り号」徳島発高松行きを運転している。予讃線の最終特急「ミッドナイトEXP高松」運転開始後は、同列車を徳島駅始発として「阿波踊り号」の列車名で運転し、高松駅以西は時刻が繰り下げとなっていた。2016年(平成28年)以降は高松駅までの運転になり、高松駅で「ミッドナイトEXP高松」に乗り換えとなった。過去には団体輸送のため松山駅まで延長されたことがあり、その際松山駅到着は2時を過ぎていた。

2017年(平成29年)は従来の上り1本に加えて、新たに1往復が同年に登場した2600系気動車で運転された。送り込みのため、初めて下り列車「阿波踊り1号」が設定され、この列車が一般客が乗車できる初の2600系の運用となった。上りは新たに新設された列車が2号、従来からのものが4号となった[10]。なお。この追加された1往復はこの年限りとなった。

停車駅
徳島駅 - 池谷駅 - 板野駅 - 引田駅 - 三本松駅 - 讃岐津田駅 - 志度駅 - 屋島駅 - 栗林駅 - 高松駅

「阿波踊り」1・2号は太字の駅のみ停車。なお、2015年(平成27年)以前の高松駅以遠の停車駅は次の通り。

高松駅 - 坂出駅 - 宇多津駅 - 丸亀駅 - 多度津駅 - 詫間駅 - 高瀬駅 - 観音寺駅 - 川之江駅 - 伊予三島駅 - 新居浜駅 - 伊予西条駅

やくおうじ号

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四国八十八箇所の23番札所薬王寺(最寄り駅は日和佐駅)への初詣参拝客のために、高松駅 - 日和佐駅間を高徳線・牟岐線経由で正月三が日に運行する臨時特急列車として「やくおうじ号」が運行される。以前は、臨時急行「やくし号」として運転され、「むろと」「阿波」と併結していた。「阿波」の廃止後は特急「やくし号」や「初詣やくし号」、「やくおうじ号」などとして運転され、「うずしお」と併結したり単独で運転したりしていた。2003年(平成15年)以降は「やくおうじ号」となっている。

1往復が運転されるが、2014年(平成26年)までは下りは高松駅→徳島駅間で「うずしお」7号と併結運転し、上りは志度駅で「うずしお」20号を待避するダイヤを組んでいた。2015年(平成27年)以降は、上りが徳島駅までの運転になり、更に、2020年(令和2年)のダイヤ(1月1日から1月5日までの1日1往復で運転)では下りも徳島からの運転及び運転時間の大幅な変更もされている。2021年(令和3年)からのダイヤは1月1日から3日までの1日1往復(計3往復)で運転されている[11][12][13][14]。キハ185系気動車を使用し、普通車のみ2両編成で1号車の一部座席が普通車指定席、他の座席が普通車自由席である。「やくし号」「初詣やくし号」時代は全車指定席で運転される場合もあった。

停車駅
徳島駅 - 南小松島駅 - 羽ノ浦駅 - 阿南駅 - 桑野駅 - 由岐駅 - 日和佐駅 - 牟岐駅
  • 一時期(2008年 - 2019年)日和佐駅発着に戻されたことがあったが、現在は牟岐駅発着となっている。

高徳線優等列車沿革

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急行「阿波」(1986年、高松駅)

国鉄時代

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  • 1959年昭和34年):高松駅 - 徳島駅間を運行する準急列車阿波」(あわ)運転開始。
  • 1961年(昭和36年):「阿波」の一部列車に「なると」・「眉山」(びざん)の名称を与える。
  • 1962年(昭和37年):高松駅 - 牟岐駅間を運行する準急列車「むろと」運転開始。また、「眉山」・「なると」の名称を廃止。「阿波」に統合。
  • 1966年(昭和41年):準急「むろと」を急行列車に昇格。
  • 1968年(昭和43年):準急「阿波」を急行に昇格。
  • 1969年(昭和44年):急行「むろと」の一部を高徳本線内をノンストップとして、牟岐線区間への速達化を図る。(高徳間1時間22分)
  • 1975年(昭和50年):「阿波」の一部列車にグリーン車の連結を行う。その際、キロハ28 1を導入する。
  • 1980年(昭和55年)10月1日このときのダイヤ改正により、四国島内の急行列車へのグリーン車連結を廃止。
  • 1982年(昭和57年)11月15日ダイヤ改正で、急行「阿波」「むろと」にあった高徳本線内ノンストップ運行を終了。

民営化後

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  • 1988年(昭和63年)
    • 4月10日:高松駅 - 徳島駅間運転の急行「阿波」をすべて特急列車に昇格し、全列車座席自由席列車である「うずしお」11往復で運転開始。1往復は瀬戸大橋線開業に伴い、岡山駅まで乗り入れ。「むろと」を「阿波」に名称変更。
      • 当初は、岡山駅発着列車も含めた全列車が2両編成(全車普通車自由席)での運転が計画されていた。これは日本国有鉄道(国鉄)・JRグループの特急列車史上最短編成となったが、瀬戸大橋線の開業ブームにより、運転開始当日から岡山駅発着列車で1両が増結され、これが恒常的に行われるようになった。そのため、すぐに全列車が3両編成に増強され、しばらくして岡山駅発着列車以外は2両編成で運転されるようになった。
    • 9月:「うずしお」の岡山駅乗り入れを2往復に増発。
  • 1989年平成元年)7月:瀬戸大橋上の騒音対策の関係で児島駅を通過とし、JR四国の乗務員が岡山駅まで乗務するようになる。
  • 1990年(平成2年)
    • 7月:「うずしお」の岡山駅乗り入れの2往復に指定席を連結。
    • 11月21日:急行「阿波」を「うずしお」に編入し、13往復に。3往復が牟岐線に乗り入れを開始し、海部駅までは上り2本/下り1本となる。これにより、高徳線・牟岐線の優等列車は「うずしお」に統一。
  • 1992年(平成4年)3月:阿佐海岸鉄道阿佐東線開業で甲浦駅まで乗り入れ開始。
  • 1993年(平成5年)
    • 10月:高松駅 - 徳島駅間が全列車3両編成での運転となり、指定席1両を連結。
    • 10月24日 - 29日に開催された東四国国体秋季大会に合わせて、2往復の定期列車に臨時運用としてキハ181系気動車が充当される。また、キハ185系でも一部がグリーン車(キロハ186形)を連結した4両から7両編成となり、うち下り3本/上り2本が岡山駅まで延長運転されたほか、臨時列車として上り86号(高松駅 - 岡山駅間)が運転された。
  • 1996年(平成8年)3月16日:岡山駅乗り入れ2往復を含む6往復にグリーン車指定席を連結[15]
  • 1998年(平成10年)
    • 3月14日:岡山駅 - 徳島駅間2往復、高松駅 - 徳島駅間1往復にN2000系気動車を導入[9]。1往復増発し、14往復に。児島駅に停車するようになり、JR西日本とJR四国の乗務員交代も再び児島駅で行われるようになった。牟岐線優等列車は「うずしお」が上り1本/下り2本、「剣山」が上り2本/下り1本となる。また、高松駅 - 徳島駅間の最速達列車は、途中、志度駅・三本松駅のみ停車として、55分で運転した。
    • 10月3日:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間5往復にN2000系気動車を導入。1往復増発し、15往復になる。キハ185系のグリーン車の連結を中止。
  • 1999年(平成11年)3月13日:ほとんどの列車を2000系気動車とする。徳島駅で系統分離され、徳島駅 - 甲浦駅間上り1本/下り2本、徳島駅 - 牟岐駅間1往復は特急「むろと」となる。

2000年代の動き

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リバイバルトレイン キハ181系「うずしお」
  • 2003年(平成15年)10月1日:伊予西条発の列車が高松駅で系統分離され、伊予西条駅 - 高松駅間は「いしづち」となる。
  • 2005年(平成17年)3月1日:1往復増発し、16往復になる。
  • 2008年(平成20年)3月15日:全車禁煙になる[16]

2010年代の動き

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  • 2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正により、次のように変更[17]
    • エル特急の呼称を廃止。
    • 讃岐白鳥駅への停車が1往復増加。
    • 4号を毎日5両編成、折り返しとなる3号(平日は5両、土曜・休日は3両)を毎日2両編成での運転に変更。これによって捻出した3両を活用することで、新たに5号を増発し、上り16本/下り17本になる。
  • 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更[18]
    • 栗林駅・屋島駅・引田駅・板野駅・勝瑞駅への停車を拡大(勝瑞駅のみ臨時停車扱い)。これにより、栗林駅と板野駅に全列車が停車するようになる。
    • 4号の土休日を4両編成に、5号の土休日・31号の金曜・土曜・休前日を2両編成に変更。
  • 2014年(平成26年)3月15日:29号が讃岐白鳥駅に停車するようになる[19]
  • 2016年(平成28年)3月26日:「しおかぜ」および「いしづち」への8600系投入により「しおかぜ」と「宇和海」の運転を完全に分離したことにより、「宇和海」の運転本数が増加。「宇和海」と共に気動車による最多運転本数の特急列車となる。
  • 2017年(平成29年)12月2日: 下り9・15・21号/上り14・20・26号で 2600系が営業運転を開始[5]
  • 2018年(平成30年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更[6]
    • 2600系充当列車を4往復に増発。
    • 高松発6時過ぎの1号を増発。
    • 高松発23時台の33号を廃止。
  • 2019年令和元年)9月28日:下り5・7・15・21・25・27・31・33号/上り4・10・12・18・24・28・30号(一部9/27から)に2700系気動車が導入され、定期運用を開始[7]

2020年代の動き

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  • 2020年(令和2年)
  • 2024年(令和6年)3月16日:ダイヤ改正で昼間時間帯の停車駅の統一を実施。高徳線内の停車駅が高松駅・栗林駅・屋島駅・志度駅・三本松駅・引田駅・板野駅・池谷駅・徳島駅に集約され(岡山駅直通のうずしお除く)、讃岐津田駅と勝瑞駅が通過駅となった[24]

脚注

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注釈

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  1. ^ この区間も気動車を使用。
  2. ^ 他に「九州横断特急」「あそ」「あそぼーい!」立野駅で2回方向転換する。
  3. ^ 岡山駅 - 茶屋町駅間は宇野線、茶屋町駅 - 宇多津駅は本四備讃線、宇多津駅 - 高松駅は予讃線。
  4. ^ 下り31号/上り4号
  5. ^ 14号
  6. ^ 下り3・7・25号/上り10・16・28号
  7. ^ 下り13号/上り6号、岡山駅 - 宇多津駅間で「南風」と併結
  8. ^ 下り5・9・11・15・17・19・21・23・27・33号/上り2・12・18・20・24・26・30・32号
  9. ^ 下り29号/上り22号、岡山駅 - 宇多津駅間で「南風」と併結
  10. ^ 下り1号/上り8号
  11. ^ 「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結して営業している場合を除く。

出典

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  1. ^ a b JTB小さな時刻表』 2024年春、JTBパブリッシング、2024年2月、134 - 135頁。 
  2. ^ a b うずしお”. JRおでかけネット. 西日本旅客鉄道 (2024年3月16日). 2024年7月3日閲覧。
  3. ^ a b c d 「列車の編成ご案内」『JTB小さな時刻表』 2024年春、JTBパブリッシング、2024年2月、営業案内86 - 87頁。 
  4. ^ ジェー・アール・アール『列車編成席番表』2010冬、交通新聞社、2009年12月25日、[要ページ番号]ISBN 978-4-330-11709-6 
  5. ^ a b 新型特急気動車「2600系」の営業運転開始について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年9月25日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2009%2025%2001.pdf2017年9月25日閲覧 
  6. ^ a b 平成30年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年12月15日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2012%2015%2002.pdf2023年4月7日閲覧 
  7. ^ a b 新型特急気動車「2700系」の営業運転について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2019年7月29日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2019%2007%2029%2002.pdf2019年9月28日閲覧 
  8. ^ 『徳島市阿波おどり』にあわせて増結運転”. 鉄道ファン』railf.jp. 鉄道ニュース. 交友社 (2016年8月15日). 2023年4月7日閲覧。
  9. ^ a b 鉄道ジャーナル』第32巻第3号、鉄道ジャーナル社、1998年3月、89頁。 
  10. ^ 夏の臨時列車運転のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年5月19日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2005%2019%2001.pdf2023年4月7日閲覧 
  11. ^ 特急「やくおうじ号」2021年運転予定”. 鉄道コム. 朝日インタラクティブ. 2021年1月1日閲覧。
  12. ^ “JR四国が薬王寺の初詣客向けに臨時特急列車”. 徳島新聞社. https://www.topics.or.jp/articles/-/624902 2022年1月2日閲覧。 
  13. ^ 特急 やくおうじ号 運転(2023年1月1日)”. 鉄道コム. 朝日インタラクティブ (2022年10月29日). 2023年1月1日閲覧。
  14. ^ 特急 やくおうじ号 運転(2024年1月1日)”. 鉄道コム. 朝日インタラクティブ (2023年11月3日). 2023年12月21日閲覧。
  15. ^ ジェー・アール・アール「JR年表」『JR気動車客車編成表 '96年版』交通新聞社、1996年7月1日、186頁。ISBN 4-88283-117-1 
  16. ^ 平成20年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2007年12月20日。オリジナルの2007年12月23日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20071223144803/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/07-12-20/03.htm2007年12月23日閲覧 
  17. ^ 平成23年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2010年12月17日。オリジナルの2010年12月20日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20101220081856/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/10-12-17/01.htm2010年12月20日閲覧 
  18. ^ 平成24年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2011年12月16日。オリジナルの2011年12月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20111217162638/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/11-12-16/01.htm2011年12月17日閲覧 
  19. ^ 平成26年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2013年12月20日。オリジナルの2013年12月25日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20131225093706/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-12-20/01.htm2013年12月25日閲覧 
  20. ^ 新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】”. 四国旅客鉄道. 2020年4月23日閲覧。[リンク切れ]
  21. ^ 特急・快速・普通列車の運休(5月16日〜6月12日)”. 四国旅客鉄道. 2020年5月22日閲覧。[リンク切れ]
  22. ^ 新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】”. 四国旅客鉄道. 2020年6月12日閲覧。[リンク切れ]
  23. ^ 四国の観光を元気にする取り組み(第1弾)JR四国のキャンペーン及び各種施策について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2020%2006%2029%2001.pdf2020年7月3日閲覧 
  24. ^ 2024年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2023年12月15日https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2023%2012%2015%2003.pdf2024年3月19日閲覧 

関連項目

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外部リンク

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