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「超感覚的知覚」の版間の差分

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'''超感覚的知覚'''(ちょうかんかくてきちかく、Extrasensory Perception)は、五感や論理的な類推などの通常でありきたりの手段を用いずに、外界に関する情報を得る能力<ref name="Hani">{{Cite book|和書|author=[[羽仁礼]]|title=超常現象大事典|publisher=成甲書房|year=2001|id=ISBN 978-4880861159 |pages=p.38}}</ref>。
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しばしば'''ESP'''(イー・エス・ピー)とも呼ばれる(これは<u>E</u>xtra<u>s</u>ensory <u>P</u>erceptionの省略形である<ref name="Hani" />)。まれに「感覚外知覚<ref name="Hani" />」とも。


[[超能力]]の一種とされる。日本以外では一般にPSI(サイ)という概念に含めて把握されている。
[[超能力]]の一種とされる。日本以外では一般にPSI(サイ)という概念に含めて把握されている。[[超心理学]]では一般に、[[超能力]]をESPとPK([[念力]])に大別する<ref name="Hani" />


== 概説 ==
== 概説 ==
超感覚的知覚には[[テレパシー]]、[[予知]]、[[透視 (超心理学)|透視]]、[[千里眼]]などが含まれるとされている<ref name="Hani" />。従来の定義では[[予知]]は含まれていなかったが、新しい定義ではそれも含めている、ともされる<ref>明治大学 石川幹人 [http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/term.htm 用語解説]</ref>。
超感覚的知覚には[[テレパシー]]、[[予知]]、[[透視 (超心理学)|透視]]、[[千里眼]]などが含まれるとされている<ref name="Hani" />。従来の定義では[[予知]]は含まれていなかったが、新しい定義ではそれも含めている、ともされる<ref>[[石川幹人]] [http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/term.htm 用語解説]明治大学 メタ超心理学研究室</ref>。


現代から見て、超感覚的知覚に属すると思われるような現象については、古来数多くの記録がある<ref name="Hani" />。一例を挙げれば、[[六神通]]([[サンスクリット]]:abhijñā、 [[パーリ語]]:abhiññā)などにもそのような能力が含められていて、[[修行]]などでそういった能力を得た人がいる、としているような文書が残されているのである。ただし、このような能力に関する学問的で本格的な研究は、20世紀の[[ジョゼフ・バンクス・ライン|J.B.ライン]]に始まると言ってよいだろう<ref name="Hani" />。(ラインは1934年、''Extra-Sensory Perception''<ref>''Extra-Sensory Perception''. Boston, MA, US: Bruce Humphries.</ref>を出版した。これは彼の最初の著書である)
現代から見て、超感覚的知覚に属すると思われるような現象については、古来数多くの記録がある<ref name="Hani" />。一例を挙げれば、[[六神通]]([[サンスクリット]]:abhijñā、[[パーリ語]]:abhiññā)などにもそのような能力が含められていて、[[修行]]などでそういった能力を得た人がいる、としているような文書が残されている。ただし、このような能力に関する学問的で本格的な研究は、20世紀の[[ジョゼフ・バンクス・ライン|J.B.ライン]]に始まるであろう<ref name="Hani" />。(ラインは1934年、''Extra-Sensory Perception''<ref>''Extra-Sensory Perception''. Boston, MA, US: Bruce Humphries.</ref>を出版した。これは彼の最初の著書である)


1990年にプリンストン宗教研究センタが行った調査では、アメリカ人の約半数が何らかの超感覚的知覚の存在を信じているとされた。
[[超心理学]]では一般に、超能力をESPとPK([[念力]])に大別している<ref name="Hani" />。


超心理学研究者などは一般に、超感覚的知覚の能力を持つ者については、少し広い概念を用いて「サイキック」{{enlink|psychic|s=off}}と呼んでいる。[[サイエンス・フィクション|SF]]作品などでは、ESP能力を持つ人物を「エスパー」(ESPER)と呼んでいるが、そう呼ぶのは基本的に作品内だけなので、こちらの方はSF用語である<ref name="Hani" />。
1990年にプリンストン宗教研究センタが行った調査では、アメリカ人の約半数が何らかの超感覚的知覚の存在を信じているとされた。


化学者の[[アーヴィング・ラングミュア]](1881 - 1957)は(ESPの研究を、ESPが存在しているとしている科学を)[[病的科学]]に分類した。{{仮リンク|懐疑派協会|en|The Skeptics Society}}の[[マイケル・シャーマー]](1954 - )は、現代の[[懐疑主義]]はデータ収集による確認によって実践されており、超感覚的知覚は検証を受けほぼ毎回否定されてきたので誤りだと考えてよい、と(2002年の)著書で述べた<ref>(原著)Why People Believe Weird Things(2nd Revision edition 2002)、(邦訳)マイクル・シャーマー『なぜ人はニセ科学を信じるのか』ハヤカワ文庫、2003年、p.36.</ref>。
超心理学研究者などは一般に、超感覚的知覚の能力を持つ者については、少し広い概念を用いて「[[:en:Psychic|psychic]] サイキック」と呼んでいる。SF作品(やそれに準じたテレビゲーム作品)などでは、ESP能力を持つ人物を「ESPER エスパー」と呼んでいるが、そう呼ぶのは基本的に作品内だけなので、こちらの方は[[サイエンス・フィクション|SF]]用語である<ref name="Hani" />。
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== 出典 ==
== 出典 ==
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* [[第六感]]
* [[第六感]]
* [[超ESP仮説]]
* [[超ESP仮説]]
* [[超心理学]]


== 関連文献 ==
* 萩尾重樹、黒田輝彦「催眠による超感覚的知覚の研究 (1) : リズルの透視訓練について」鹿兒島経大論集 15(4), 四六二-四九七, 1975-03-15 [http://ci.nii.ac.jp/naid/110004671403]
* 萩尾重樹、黒田輝彦、江頭幸晴「催眠による超感覚的知覚の研究 (2) : ステパネクを被験者とした初期の実験について」鹿兒島経大論集 17(2), 111-131, 1976-09-10 [http://ci.nii.ac.jp/naid/110004671435]
* 萩尾重樹、黒田輝彦、江頭幸晴「催眠による超感覚的知覚の研究 (3) : 「焦点効果」を中心にして」鹿兒島経大論集 17(4), 83-111, 1977-03-10 [http://ci.nii.ac.jp/naid/110004671448]
* 斎藤忠資「五次元界モデルと超意識体」人体科学 14(1), 41-49, 2005-05-30


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/4-6.htm 明治大学石川幹人「知覚心理の研究」]
* 石川幹人 [http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/4-6.htm 「知覚心理の研究」] 明治大学


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[[ml:ആറാം ഇന്ദ്രിയം]]
[[nl:Buitenzintuiglijke waarneming]]
[[no:Ekstrasensorisk persepsjon]]
[[pl:Postrzeganie pozazmysłowe]]
[[pt:Percepção extrassensorial]]
[[ru:Экстрасенсорное восприятие]]
[[sv:Extrasensorisk perception]]
[[th:สัมผัสที่หก]]
[[tr:Duyular dışı algılama]]
[[uk:Екстрасенсорне сприйняття]]
[[vi:Ngoại cảm]]
[[zh:超感官知覺]]

2024年10月7日 (月) 14:43時点における最新版

超感覚的知覚(ちょうかんかくてきちかく、Extrasensory Perception)は、五感や論理的な類推などの通常の知覚手段を用いずに、外界に関する情報を得る能力[1]ESP(イー・エス・ピー)とも呼ばれる(Extra Sensory Perceptionの省略形[1])。まれに「感覚外知覚[1]」とも。

超能力の一種とされる。日本以外では一般にPSI(サイ)という概念に含めて把握されている。超心理学では一般に、超能力をESPとPK(念力)に大別する[1]

概説

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超感覚的知覚にはテレパシー予知透視千里眼などが含まれるとされている[1]。従来の定義では予知は含まれていなかったが、新しい定義ではそれも含めている、ともされる[2]

現代から見て、超感覚的知覚に属すると思われるような現象については、古来数多くの記録がある[1]。一例を挙げれば、六神通サンスクリット:abhijñā、パーリ語:abhiññā)などにもそのような能力が含められていて、修行などでそういった能力を得た人がいる、としているような文書が残されている。ただし、このような能力に関する学問的で本格的な研究は、20世紀のJ.B.ラインに始まるであろう[1]。(ラインは1934年、Extra-Sensory Perception[3]を出版した。これは彼の最初の著書である)

1990年にプリンストン宗教研究センターが行った調査では、アメリカ人の約半数が何らかの超感覚的知覚の存在を信じているとされた。

超心理学研究者などは一般に、超感覚的知覚の能力を持つ者については、少し広い概念を用いて「サイキック」 (psychic) と呼んでいる。SF作品などでは、ESP能力を持つ人物を「エスパー」(ESPER)と呼んでいるが、そう呼ぶのは基本的に作品内だけなので、こちらの方はSF用語である[1]

化学者のアーヴィング・ラングミュア(1881 - 1957)は(ESPの研究を、ESPが存在しているとしている科学を)病的科学に分類した。懐疑派協会英語版マイケル・シャーマー(1954 - )は、現代の懐疑主義はデータ収集による確認によって実践されており、超感覚的知覚は検証を受けほぼ毎回否定されてきたので誤りだと考えてよい、と(2002年の)著書で述べた[4]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h 羽仁礼『超常現象大事典』成甲書房、2001年、38頁。ISBN 978-4880861159 
  2. ^ 石川幹人 用語解説明治大学 メタ超心理学研究室
  3. ^ Extra-Sensory Perception. Boston, MA, US: Bruce Humphries.
  4. ^ (原著)Why People Believe Weird Things(2nd Revision edition 2002)、(邦訳)マイクル・シャーマー『なぜ人はニセ科学を信じるのか』ハヤカワ文庫、2003年、p.36.

関連項目

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外部リンク

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