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「メトロバレンシア脱線事故」の版間の差分

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== 経過 ==
== 経過 ==
2006年7月1日から[[ローマ・カトリック教会]]の第5回世界家族大会がバレンシアで開催されており、数千人の参加者が集まっていた。[[メトロバレンシア]](バレンシア地下鉄)1号線は1988年に開業した古い路線であり、他路線に比べて旧式の車両が使用されていた。
2006年7月1日から[[ローマ・カトリック教会]]の第5回世界家族大会がバレンシアで開催されており、数千人の参加者が集まっていた。[[メトロバレンシア]]の1号線は1988年に開業した古い路線であり、他路線に比べて旧式で小型の車両が使用されていた。


事故を起こした2両編成の列車は、バレンシア市中心部に近いプラサ・デスパーニャ駅から南のヘスース駅に向かって走行していた。ヘスース駅到着直前にある右カーブに差し掛かった際に脱線し、横転してトンネルの内壁に激突した。43人が死亡し、47人が負傷した。死亡者のうち1人は妊娠中であり、負傷者のうち10人以上が重傷を負った。スペインの地下鉄で起こった過去最悪の事故となった。
事故を起こした2両編成の列車は、バレンシア市中心部に近いプラサ・デスパーニャ駅から南のヘスース駅に向かって走行していた。ヘスース駅到着直前にある右カーブに差し掛かった際に脱線し、横転してトンネルの内壁に激突した。最終的に43人が死亡し、47人が負傷した。死亡者のうち1人は妊娠中であり、負傷者のうち10人以上が重傷を負った。スペインの地下鉄で起こった過去最悪の事故となった。


7月4日の[[エル・パイス]]紙は、バレンシアの法医学者は1人を除いてすべての犠牲者の身元を特定したとしている。犠牲者のうち21人は[[トレント (バレンシア県)|トレント]]在住であり、バレンシアから7kmの距離にあるトレントはこの列車の終着地だった。5人はバレンシア市内在住であり、2人はバレンシア近郊の{{仮リンク|パイポルタ|es|Paiporta}}在住だった<ref>{{Es icon}} [http://www.elpais.es/articulo/espana/Aumenta/41/numero/muertos/accidente/metro/Valencia/elpporesp/20060704elpepunac_1/Tes/ Aumenta a 41 el número de muertos en el accidente de metro de Valencia] ''[[エル・パイス|El País]]'', 2006年7月4日</ref>。スペイン人の他に、アルゼンチン、ブルガリア、コロンビア、パラグアイ、ベネズエラ国籍の死亡者もいた。
7月4日の[[エル・パイス]]紙は、バレンシアの法医学者は1人を除いてすべての犠牲者の身元を特定したとしている。犠牲者のうち21人は[[トレント (バレンシア県)|トレント]]在住であり、バレンシアから7kmの距離にあるトレントはこの列車の終着地だった。5人はバレンシア市内在住であり、2人はバレンシア近郊の{{仮リンク|パイポルタ|es|Paiporta}}在住だった<ref>{{cite news|url=http://www.elpais.es/articulo/espana/Aumenta/41/numero/muertos/accidente/metro/Valencia/elpporesp/20060704elpepunac_1/Tes/ |title=Aumenta a 41 el número de muertos en el accidente de metro de Valencia|publisher=[[エル・パイス|El País]]|language=es|date=2006-07-04}}</ref>。スペイン人の他に、アルゼンチン、ブルガリア、コロンビア、パラグアイ、ベネズエラ国籍の犠牲者もいた。


脱線の原因はすぐには明らかにされなかったが、脱線した列車の[[ブラックボックス (航空)|ブラックボックス]]を調査したところ、40km/hで通過するはずのポイントを80km/hで通過していたことが明らかとなった<ref>[http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/5147022.stm Spain crash train 'was speeding'] ''[[BBCニュース]]''</ref>。運転士はこの事故で死亡したが、事故の直前に運転士が発作を起こした可能性や、車輪に損傷があった可能性が指摘されている。
脱線の原因はすぐには明らかにされなかったが、脱線した列車の[[ブラックボックス (航空)|ブラックボックス]]を調査したところ、40 km/hで通過するはずのポイントを80 km/hで通過していたことが明らかとなった<ref>{{cite news|url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/5147022.stm |title=Spain crash train 'was speeding'|publisher=[[BBCニュース]]|language=en|date=2006-07-04}}</ref>。運転士はこの事故で死亡したが、事故の直前に運転士が発作を起こした可能性や、車輪に損傷があった可能性が指摘されている。


2002年から2012年上半期の間に、バレンシア地下鉄では計83件の事故が起こっており、この事故含めて56人の生命失われた。
2002年から2012年上半期の間に、メトロバレンシアでは計83件の重大事故(インシデント)発生しており、この事故含めて56人が犠牲となった。


== 反応 ==
== 反応 ==
[[ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ]]首相はインド訪問を短縮した。[[フアン・カルロス1世 (スペイン王)|フアン・カルロス1世]]国王は悔みの言葉を述べた。[[欧州議会]]は犠牲者のために1分間の黙祷をささげた。7月4日、サパテロ首相とフアン・カルロス1世国王がバレンシア大聖堂で行われた葬儀に参列した。7月8日、世界家族大会の迎賓としてバレンシアを訪問予定だった[[ベネディクト16世 (ローマ教皇)|ベネディクト16世]]は、哀悼の意を表し、事故現場であるヘスース駅で犠牲者のために祈った。
当時の[[ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ]]首相はインド訪問を短縮した。[[フアン・カルロス1世 (スペイン王)|フアン・カルロス1世]]国王は悔みの言葉を述べた。[[欧州議会]]は犠牲者のために1分間の黙祷をささげた。7月4日、サパテロ首相とフアン・カルロス1世国王がバレンシア大聖堂で行われた葬儀に参列した。7月8日、世界家族大会の迎賓としてバレンシアを訪問予定だった[[ベネディクト16世 (ローマ教皇)|ベネディクト16世]]は、哀悼の意を表し、事故現場であるヘスース駅で犠牲者のために祈った。

== 関連項目 ==
* [[JR福知山線脱線事故]] - 2005年に[[兵庫県]][[尼崎市]]で起こり、死者107名を出した脱線事故。バレンシア地下鉄脱線事故と同様に速度超過による脱線事故。
* [[山東省列車衝突事故]] - 2008年に[[中華人民共和国|中国]][[山東省]]で発生した、死者72名を出した事故。同じく速度超過による脱線及び対向列車衝突事故。
* [[サンティアゴ・デ・コンポステーラ列車脱線事故]] - 2013年に[[ガリシア州]][[サンティアゴ・デ・コンポステーラ]]で起こり、死者79人を出した脱線事故。同じく速度超過による脱線事故であり、類似点が指摘された。
* [[宜蘭線普悠瑪号脱線事故]] - 2018年に[[宜蘭県]][[蘇澳鎮]]で起こり、死者18名を出した脱線事故。同じく速度超過による脱線事故。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
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== 関連項目 ==
いずれもカーブでの速度超過による列車脱線事故

* [[JR福知山線脱線事故]]
* [[山東省列車衝突事故]]
* [[サンティアゴ・デ・コンポステーラ列車脱線事故]]
* [[宜蘭線普悠瑪号脱線事故]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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=== 現地の地図 ===
=== 現地の地図 ===
*[http://maps.google.com/?ie=UTF8&ll=39.461279,-0.38259&spn=0.014082,0.028582&om=1 View of Jesús Station and surrounding area] [[Google Maps]]
*[https://www.google.com/maps?ie=UTF8&ll=39.461279,-0.38259&spn=0.014082,0.028582&om=1 View of Jesús Station and surrounding area] [[Google Maps]]
*[http://www.urbanrail.net/eu/val/valencia.htm Map of Valencia Metro] [[バレンシアメトロ]]
*[http://www.urbanrail.net/eu/val/valencia.htm Map of Valencia Metro] [[バレンシアメトロ]]


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*[http://www.lasexta.com/videos/salvados/2013-abril-26-2013042600051.html Los olvidados] - Salvados, La Sexta {{es}}
*[http://www.lasexta.com/videos/salvados/2013-abril-26-2013042600051.html Los olvidados] - Salvados, La Sexta {{es}}


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[[Category:バレンシアの歴史|ちかてつたつせんしこ]]
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[[Category:2006年の鉄道]]
[[Category:2006年の鉄道]]

2023年3月2日 (木) 10:03時点における最新版

メトロバレンシア脱線事故
事故車両と同型の3700系
事故車両と同型の3700系
発生日 2006年7月3日(月)
発生時刻 13時3分(CEST、UTC+2)
スペインの旗 スペイン
場所 バレンシア州バレンシア、ヘスース駅付近
路線 1号線
運行者 バレンシア公営鉄道(FGV)
事故種類 脱線
原因 速度超過
統計
列車数 1
死者 43人
負傷者 47人
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メトロバレンシア脱線事故(メトロバレンシアだっせんじこ)は、2006年7月3日現地時間13時3分(CEST [1]、UTC+2)、スペインバレンシアにあるメトロバレンシアで発生した、速度超過を原因とする列車脱線事故である。この事故により、43人[2]が死亡し、47人が負傷した。

経過

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2006年7月1日からローマ・カトリック教会の第5回世界家族大会がバレンシアで開催されており、数千人の参加者が集まっていた。メトロバレンシアの1号線は1988年に開業した古い路線であり、他路線に比べて旧式で小型の車両が使用されていた。

事故を起こした2両編成の列車は、バレンシア市中心部に近いプラサ・デスパーニャ駅から南のヘスース駅に向かって走行していた。ヘスース駅到着直前にある右カーブに差し掛かった際に脱線し、横転してトンネルの内壁に激突した。最終的に43人が死亡し、47人が負傷した。死亡者のうち1人は妊娠中であり、負傷者のうち10人以上が重傷を負った。スペインの地下鉄道で起こった過去最悪の事故となった。

7月4日のエル・パイス紙は、バレンシアの法医学者は1人を除いてすべての犠牲者の身元を特定したとしている。犠牲者のうち21人はトレント在住であり、バレンシアから7kmの距離にあるトレントはこの列車の終着地だった。5人はバレンシア市内在住であり、2人はバレンシア近郊のパイポルタスペイン語版在住だった[3]。スペイン人の他に、アルゼンチン、ブルガリア、コロンビア、パラグアイ、ベネズエラ国籍の犠牲者もいた。

脱線の原因はすぐには明らかにされなかったが、脱線した列車のブラックボックスを調査したところ、40 km/hで通過するはずのポイントを80 km/hで通過していたことが明らかとなった[4]。運転士はこの事故で死亡したが、事故の直前に運転士が発作を起こした可能性や、車輪に損傷があった可能性が指摘されている。

2002年から2012年上半期の間に、メトロバレンシアでは計83件の重大事故(インシデント)が発生しており、この事故を含めて計56人が犠牲となった。

反応

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当時のホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相はインド訪問を短縮した。フアン・カルロス1世国王は悔みの言葉を述べた。欧州議会は犠牲者のために1分間の黙祷をささげた。7月4日、サパテロ首相とフアン・カルロス1世国王がバレンシア大聖堂で行われた葬儀に参列した。7月8日、世界家族大会の迎賓としてバレンシアを訪問予定だったベネディクト16世は、哀悼の意を表し、事故現場であるヘスース駅で犠牲者のために祈った。

脚注

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関連項目

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いずれもカーブでの速度超過による列車脱線事故

外部リンク

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メディアでの報道

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現地の地図

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映像

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