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JScript

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
JScript .NETから転送)
JScript
登場時期 1996
開発者 マイクロソフト
最新リリース 9.0/ 2011年3月
型付け ダック・タイピング
主な処理系 Active Scripting, JScript .NET
プラットフォーム Microsoft Windows
ウェブサイト msdn.microsoft.com/library/hbxc2t98.aspx
拡張子 .js, .wsf, .wsc (.html, .asp)[1]
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JScript(ジェイ・スクリプト)は、マイクロソフト製のスクリプト言語であり、Microsoft Windows 上で動作する。

JavaScriptと類似しており、Internet Explorerを使用したクライアントサイドスクリプティング処理、および Internet Information Services (IIS) などを使用したサーバサイドスクリプティング処理を記述することができる。

また、Windows Script Host (WSH) を利用することで、Windows上でのバッチ処理を記述することができる。

拡張子は、通常 .js を使用する。

主な特徴

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ECMAScriptJavaScriptと互換性がある。他にJScriptには、以下のような特徴がある。

  • データ型 - JScriptで使用するデータ型は、数値、文字、オブジェクト(日付など)、ブール(真偽)など多様なデータの情報を有することができる。
  • ファイル入出力 - FileSystemObjectを使用することで、ファイルの入出力ができる。
  • アプリケーション制御 - HTML組み込みの場合JScript内部よりVBScript内の関数を呼び出すことが出来る。アプリケーションがActiveXに対応している場合はJScriptで制御が出来る。(例:Word, Excel)

バージョン

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JScript

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オリジナルのJScriptはActive Scriptingのエンジンである。他のActive Scripting言語と同じようにCOM/OLEオートメーションプラットフォーム上に実装されており、アプリケーションをホストするためのスクリプト機能を提供する。これはInternet Explorerで表示されたウェブページ上で使用されるほか、HTML アプリケーション、古典的ASPWindows Script Host、あるいは他のOLE オートメーション環境などで使用される。より新しい.NETベースのJScriptと混同しないよう注意する必要がある。

バージョン 公開日 共に公開されたソフトウェア[2] 対応するJavaScriptバージョン1
1.0 1996年8月 Internet Explorer 3.0 1.0
2.0 1997年1月 Internet Information Server 3.0 1.1
3.0 1997年10月 Internet Explorer 4.0 1.3
4.0 1998年9月 Visual Studio 6.0 (Visual InterDevの一部として)
5.0 1999年3月 Internet Explorer 5.0 1.4
5.1 2000年2月 Internet Explorer 5.01 1.4
5.5 2000年7月 Internet Explorer 5.5 1.5
5.6 2001年10月 Internet Explorer 6.0 1.5
5.7 2006年11月 Internet Explorer 7.0
Windows XP SP3
1.5
5.8 2009年3月 Internet Explorer 8.0 1.5
後継(Chakra) 2011年3月 Internet Explorer 9.0

注(1): JScriptはJavaScriptと同様、ECMA標準に定義されていない多くの機能をサポートする[3]

JScriptはWindows CE上でも動作するが、このバージョンにはActive Debuggingがない。

(出典: MSDNWebmasterWorld Forum)

JScript .NET

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JScript .NETはJScript.NET Framework向けの実装である。CLS互換のクラスベースの言語[4]であり、以前のJScriptの非常に強力な機能を継承している。 JScript .NETはASP.NETや完全な.NETアプリケーションの開発に使用することができる。 しかし、Visual Studioにおけるサポートがない。

CLR上で動作し、変数に型を指定した場合、C# などの他の .NET Framework 上の言語と同等の速度で動く。 JScript の上位互換であるが、高速モードでコンパイルすると、全ての変数を宣言する必要が出るなど、一部、互換性が無くなる。コンパイラのデフォルトは高速モードである。

バージョン 日時 共に公開されたソフトウェア
7.0 2002年1月15日 .NET Framework 1.0
7.1 2003年4月1日 .NET Framework 1.1
8.0 2005年11月7日 .NET Framework 2.0
10.0 2010年4月13日 .NET Framework 4.0

JScript .NETは.NET Compact Frameworkではサポートされない。

JScript .NETのバージョンは古典的なJScriptのバージョンとは無関係なことに注意する必要がある。JScript .NETは独立した製品である。 JScript .NETはVisual Studioの統合開発環境でサポートされていないが、そのバージョンは他の.NET言語と共通で、対応するVisual Studioのバージョンに従っている。

.NET Framework 3.0ではJScriptのバージョンは新しくなっていない。 (出典: 各フレームワークに含まれるMicrosoft.JScript.dllのファイルバージョン)

コード例

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HTML に埋め込む場合は、以下のように表記する。

 <html>
 <script language="JScript">
 var weekname = new Array('日','月','火','水','木','金','土');
 var date = new Date();
 var str = "";
 str += date.getYear() + "年";
 str += (date.getMonth() + 1) + "月";
 str += date.getDate() + "日";
 str += " (" + weekname[date.getDay()] + ")";
 document.write("現在の日付は" + str + "です");
 </script>
 <body>
 ・・・

また、ActiveXを交えた次のようなコードでファイルを生成することができる。

 // ファイル操作の為のオブジェクトを生成。

 var fso = new ActiveXObject("Scripting.FileSystemObject");
 // もし C:\jscript_test というフォルダが無ければ
 if(! fso.FolderExists("C:\\jscript_test")) {
     // C:\jscript_test を作る。
     var fol = fso.CreateFolder("C:\\jscript_test");
 }
 // .txt のファイル以外でも作成できるという例。
 var fil = fso.CreateTextFile("c:\\jscript_test\\output.html");
 // 作成したファイルに1行書き込む。
 fil.WriteLine("<html><head><title>test</title></head><body>test &lt;b&gt;test&lt;/b&gt;</body></html>");
 // ファイルを開放する。
 fil.close();
 //完了ダイアログを表示。
 WScript.Echo("C:\\jscript_test\\output.html にファイルが作成されました。");

脚注

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  1. ^ Types of Script Files”. Msdn.microsoft.com. 2017年2月10日閲覧。
  2. ^ Microsoft Developer Network. “Version Information (JScript 5.6)”. 2007年8月25日閲覧。
  3. ^ Microsoft Developer Network. “Microsoft JScript Features - Non-ECMA (JScript 5.6)”. 2007年8月12日閲覧。
  4. ^ Microsoft Developer Network. “クラス ベースのオブジェクト”. 2012年3月18日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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