三浦昂
三浦 昂(みうら あきら、1983年1月26日 - )は、日本のラリードライバー、ナビゲーター。愛知県出身。既婚。
略歴
幼少期はF1ドライバーに憧れた。大学は南山大学法学部法学科に進学。部活は自動車部に所属し、ジムカーナなどの自動車競技を経験。ここでスポーツ走行の楽しさを知る。司法書士も目指して勉励したものの、試験は失敗に終わっている[1]。
卒業後『チームランドクルーザー』の活動に憧れ、2005年にトヨタ車体に入社。2006年の公募に応じ、フランス語を必死に勉強して選考を通過。2007年に三橋淳のナビゲーターとしてダカール・ラリーにデビューすると、そのままあっさり市販車部門優勝を収め、最も若くして好成績を収めたナビに送られるアンリ・マーニュ賞も受賞した。しかしこれに三浦は内心不完全燃焼を覚えていたと回顧している。2008年の開催中止を経て、南米に舞台を移した2009年はニコラ・ジボンのナビとなり、ここでも部門優勝を収める。2010年にも同ペアで参戦(リタイア)。出場は3度までという社内規則に従い、三浦のダカール活動はここで一旦幕を下ろした。
しかしダカールへの情熱は尽きることなく上層部に直訴した結果、2013年に再びナビゲーターとして復帰することができた。三浦は広報としての業務を担当しながら、ジボンとのペアでダカール活動をこなした。2015年の途中に自ら志願してドライバーへと転身。2016年にローラン・リシトロイシターをナビとしてドライバーデビューを果たした[2]。
2018年にはチームメイトのクリスチャン・ラビエル/ジャン・ピエール・ギャルサン組が途中で脱落したこともあり、2年目にしてドライバーとして市販車部門初優勝を飾った[3]。
2021年にはラビエルがグループT1へ活動を移したため、チームメイトがロナルド・バソ/ジャン・ミッシェル・ポラト組へ交代。この年2度目の市販車部門優勝を記録。200系ランドクルーザー最後の年となった2022年も優勝し、チームの連勝記録を9に伸ばした。
ラリーレイド以外では、訓練の一環としてTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジや全日本ダートトライアル選手権などにも参戦している。また2021年には米国最長のオフロードレース"Best in the Vegas to Rino"にサイド・バイ・サイド・ビークルで参戦し、UTVスポーツマンクラスで優勝している[4]。
2021年発売の300系ランドクルーザーの主査である横尾は、三浦のフィードバックを受けながら基本設計の構想を練ったとしている[5]。
エピソード
- 名前を昴(すばる)と勘違いされることが多く、大手のメディアや著名なジャーナリストでも「昴」と誤記することがしょっちゅうなので、『三浦昴』で探したほうが情報が見つけやすいことも多い。が、正しくは昂(あきら)である。
- 200系ランドクルーザーの最初(2009年)と、最後(2022年)のダカール活動に関わっている。
- トヨタ自動車社長の豊田章男がDJを務めるラジオ番組、『DJ MORIZO HANDLE THE MIC』に複数回ゲスト出演した、数少ないドライバーである。
脚注
- ^ 南山のDNA 先輩インタビュー 三浦 昂 さん南山大学
- ^ THE CROSS ROAD TOYOTA GAZOO Racing
- ^ 過去の戦績チームランドクルーザー
- ^ [全米最長のオフロードレースで日本人選手が初参戦クラス優勝! マシンに装着されたタイヤとは]くるまのニュース 2022年1月31日閲覧
- ^ 新型ランドクルーザーの走りはいかに育まれたのか【インタビュー編】トヨタイムズ 2022年1月14日閲覧