鳥海有料道路
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鳥海有料道路(ちょうかいゆうりょうどうろ)は、山形県飽海郡遊佐町から秋田県由利郡象潟町に至る、かつて存在した有料道路である。1970年(昭和45年)7月17日に開通、2001年(平成13年)に無料開放された。
愛称は鳥海ブルーライン[1]で、一般県道に認定されていた。無料開放されたのちも県道の路線名は変わらず、愛称もそのまま使用されている。
→無料開放されたあとの路線については、秋田県側は秋田県道131号鳥海公園小滝線を、山形県側は山形県道210号鳥海公園吹浦線を参照
概要
[編集]遊佐町吹浦(ゆざまち ふくら)から鳥海山の5合目付近に位置する鉾立(ほこたて)を経由し、秋田県にかほ市象潟(きさかた)を結ぶ延長34.9キロメートルの山岳道路。うち、秋田県側の延長が16.8 km、山形県側が18.1 kmである[2]。鳥海ブルーラインの名の通り、絶景の日本海の雄大な眺めがいい道路で知られる[3]。
路線データ
[編集]- 総延長:34.9 km
- 通行不能区間:なし
- 冬季閉鎖区間:山形県飽海郡遊佐町吹浦字木落(旧吹浦料金所) - 秋田県にかほ市象潟町本郷字尾崎面(旧象潟料金所)間(旧有料道路部分)
- 規格:第3種3級
- 道路幅員:8.0 m
- 車線数:2車線
- (旧)料金所:2箇所
- 象潟料金所:秋田県由利郡象潟町本郷字尾崎面
- 吹浦料金所:山形県飽海郡遊佐町吹浦字木落
- 開通日:1970年(昭和45年)7月
- 無料開放日:2001年(平成13年)4月
路線状況
[編集]ヘアピンカーブが多くスピードは出せないが、道路の路面状態は良くたいへん走りやすい[4]。冬季閉鎖される区間があり、11月上旬から4月上旬までの間は閉鎖される[5]。
地理
[編集]鳥海山は秋田・山形県境にある東北地方第2の高峰で、その標高は2,236 mあり、霊峰であるとともに日本百名山のひとつでもある[5][6]。道路は鳥海山の山裾を縫うように走り[5]、西側山体を5合目付近まで登り、ヘアピンカーブが多い。鳥海山は4合目(標高約1000 m)から高い木立がなくなり[6]、5合目付近からは日本海の雄大な景色をどこからでも眺められる[4]。眼下に見えるのは庄内平野、日本海、沖には飛島を眺望でき、天候に恵まれれば、五合目の鉾立にある展望台からは、佐渡島から男鹿半島まで一望できる[6]。山形県側4合目付近に国民宿舎大平山荘、秋田県側5合目の鳥海山登山口に鉾立山荘、稲倉山荘などの山小屋や食堂がある[4]。
通過していた自治体
[編集]交差する道路
[編集]秋田県側
[編集]山形県側
[編集]出典
[編集]- ^ “県道路線名(50音順)” (PDF). 秋田県. 2013年4月6日閲覧。
- ^ 中村淳一編 2018, pp. 36–37.
- ^ 須藤英一 2013, pp. 50–51.
- ^ a b c 須藤英一 2013, p. 50.
- ^ a b c 小川・栗栖・田宮 2016, p. 35.
- ^ a b c 佐々木・石野・伊藤 2015, pp. 48–49.
参考文献
[編集]- 小川秀夫、栗栖国安、田宮徹 著、中村純一編 編『ニッポン絶景ロード100』枻出版社〈エイムック〉、2016年4月10日、34 - 35頁。ISBN 978-4-7779-3980-0。
- 佐々木節、石野哲也、伊藤もずく 著、松井謙介編 編『絶景ドライブ100選 [新装版]』学研パブリッシング〈GAKKEN MOOK〉、2015年9月30日、48 - 49頁。ISBN 978-4-05-610907-8。
- 須藤英一『新・日本百名道』大泉書店、2013年。ISBN 978-4-278-04113-2。
- 中村淳一編 編『日本の絶景ロード100』枻出版社、2018年4月20日。ISBN 978-4-7779-5088-1。