ウルクの大杯またはワルカの大杯(Uruk vase、Warka Vase)は、古代都市ウルクの遺跡にあるシュメールの女神イナンナの神殿複合体跡(エアンナ地区)で発見された大型の杯。アラバスター製の浮彫が施されており、現在のイラク南部、ムサンナー県にある。やエジプトのと同じく、物語の浮彫彫刻が施された作品の中では現存する最も古い作品の一つで、前3200年-前3000年頃のものと見られる。 の代表的傑作の一つとされ、図像の中に杯が2つ描かれていることから、本来は2つあり対になっていたと考えられている。対応するペアの大杯は発見されていない。製造時期がウルク古拙文字(楔形文字の原型)の登場時期前後であることから考古学的にも極めて重要な遺物である。