二胚動物(にはいどうぶつ, Phylum Dicyemida)、または菱形動物(りょうけいどうぶつ、Rhombozoa)は底生の頭足類の腎嚢に寄生(片利共生)する小さな動物であり、独立した動物門(二胚動物門)として扱われる。生活史に2種類の幼生(胚)があることから、総称してニハイチュウ(二胚虫、英: dicyemids)と呼ばれる。 体の大きさは数 mm(ミリメートル)で、体を構成する細胞は多細胞動物の中で最少である。従来、二胚動物は直泳動物門と共に中生動物門に分類されてきたが、分子系統学によって螺旋卵割動物(冠輪動物)に含まれることが明らかとなった。これまで全世界の頭足類約25属から3科8属約140種の二胚動物が確認されている。最大級の種は Dicyemnnea megalosomum Furuya, 2018で、全長15.2 mmであり、体皮細胞数が47個の Dicyemennea moritakii Furuya, 2018は発見されている中で最も細胞数の多い種である。