孔子学院(こうしがくいん)とは、中華人民共和国政府が世界各国の大学等と提携してその地に設立する中国語および中国文化に関する教育機関である。一方、中華人民共和国が諸外国の大学などで「外交関係」を名目にした「統一戦線工作」によって、教育の名を借りて中国共産党の主張を基づいた宣伝(プロパガンダ)を行う機関だという主張も存在している。孔子学院は、中華人民共和国教育部の傘下にある中国語協議会国際事務局(漢語事務局)の支援を受けて中国語教室を開いている。漢語事務局は、中国の大学で中国語や中国文化を学ぶ外国人に教科書の提供や教師の派遣、奨学金などの経済的支援も行っており、2009年に奨学金制度が作られて以降、166か国の国々からやってきた約5万人の学生が奨学金を受け取っている。また、孔子学院は料理、太極拳、鍼灸、書道などの文化教室も提供している。 2019年末時点で162カ国・地域に550カ所が置かれ、日本にも14カ所(2021年7月時点)ある。2020年7月からは中国国際中文教育基金会が運営している。 中国への理解や友好関係の醸成を目的として掲げているが、欧米では中国のプロパガンダ機関であるとの警戒・批判も強く、閉鎖する政府・大学も多い()。