『摂津名所図会』(せっつめいしょずえ、『攝津名所圖會』)は、摂津国の名所を絵画と文章で紹介した地誌である。 京都の町人・吉野屋為八が計画し、1796年(寛政8年)-1798年(寛政10年)に刊行された。全9巻12冊の体裁で編纂され、立項された名所は1300以上、図会は計312図が掲載されている。旧来の名所案内記類の記事を集大成し、美麗な挿絵を備え、現地取材に基づく最新情報が盛り込まれたため、ガイドブックとして至便であり、大田南畝など自作に用いる戯作者もいた。