精神病質(せいしんびょうしつ、英: psychopathy)またはサイコパシーとは、精神障害の一種であり、社会に適応することが難しい恒常的なパーソナリティ障害。精神病(妄想・幻覚・乱雑な思考と発語・非現実的で奇妙な行動などの症状)と健常との中間状態。精神病質を「人格障害」(パーソナリティ障害)の同義語・類義語としている精神医学論文や日本語辞典もある。 精神病質(サイコパシー)を持つ者は精神病質者・サイコパスと言い、精神障害者の一種として「精神保健福祉法」で定義されている。より詳細には反社会性パーソナリティ障害者に分類されることがある。 政策科学博士の緒方あゆみの論文によると、現代の精神病質者に対する精神鑑定では、医学者・精神科医クレッチマーの方法論が用いられている。クレッチマーいわく「精神病者、精神病質者〔サイコパス〕、正常人」という三者を断定的に区別できる指標は存在せず、これら三者は「相互に移行しあうもの」である。クレッチマーによって、精神鑑定対象者の責任能力については「心理学的基準による量的判断」が行われるようになり、正常からの偏りが大きければ「限定責任能力」、極端であれば「責任無能力」と鑑定されるようになった。