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ディロン・ジー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ディロン・ジー
Dillon Gee
カンザスシティ・ロイヤルズでの現役時代
(2016年3月11日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 テキサス州ジョンソン郡クリーバーン英語版
生年月日 (1986-04-28) 1986年4月28日(38歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
203 lb =約92.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2007年 MLBドラフト21巡目
初出場 MLB / 2010年9月7日
NPB / 2018年3月31日
最終出場 MLB / 2017年9月30日
NPB / 2018年4月21日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ディロン・カイル・ジーDillon Kyle Gee, 1986年4月28日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ジョンソン郡クリーバーン英語版出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。愛称はG Money/ジー・マネー(電子マネーの一種)[1]

経歴

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プロ入りとメッツ時代

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2007年MLBドラフト21巡目(全体663位)でニューヨーク・メッツから指名され、プロ入り[2]

ニューヨーク・メッツ時代
(2010年9月7日)

2010年9月7日のワシントン・ナショナルズ戦でメジャーデビューを果たした[2]

2011年はチーム最多の13勝をマークしたが防御率4.96と悪く、WAR0.7とチームへの貢献度も低かった[2]

2012年は7月13日に右肩の血栓除去手術を受け、後半戦を全休した[3]

2013年は12勝をマークして復活[2]

2014年開幕投手を務めたが、6月に故障者リスト入りし、約2週間ほどマイナーリーグで調整を行った。

2015年6月15日にDFAとなった[4]。6月23日に40人枠から外れる形でAAA級ラスベガス・フィフティワンズへ降格した[2]。10月5日にFAとなった[2]

ロイヤルズ時代

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2015年12月18日にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結び、2016年スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[5]

2016年3月15日にマイク・マイナーの60日間の故障者リスト入りに伴ってメジャー契約を結び、40人枠入りした[6]。この年は先発よりもリリーフで投げる機会の方が多く、先発で14試合に対しリリーフでは19試合に投げた。トータルで防御率4.68・8勝9敗を記録した[2]

2016年11月8日に40人枠から外され、FAとなった[2]

レンジャーズ時代

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2017年1月17日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[7]。3月31日に一旦自由契約なったが、4月2日にメジャー契約を結んで40人枠入りし、傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスへ配属された。5月27日にメジャー昇格してからは4試合に登板したが、6月16日にDFA、18日にFAとなった[2]

ツインズ時代

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2017年6月20日にミネソタ・ツインズとマイナー契約を結び[8]、22日に傘下のAAA級ロチェスター・レッドウイングスに配属された。翌23日にはメジャー契約となり、メジャーロースター40人枠に登録された。8月1日にメジャー昇格した[2]。しかし、9月30日にマイナー降格となり、メジャーのままシーズン終了を迎えられなかった。11月2日にFAとなった[9]

中日時代

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2018年1月4日に、NPB中日ドラゴンズと契約したことが発表された。先発要員としての起用を見越しての契約で、背番号は60[10]。レギュラーシーズンでは、一軍公式戦の開幕当初から先発ローテーションの一角を担っていたが、4試合の登板で3敗を喫した。さらに、4月21日の対広島東洋カープ戦(ナゴヤドーム)で4試合目の先発登板を果たした直後に右手の不調を訴えたため、出場選手登録を抹消。抹消後の検査で血行障害を患っていることが判明したため、アメリカへの帰国を経て、5月上旬に患部の手術を受けた[11]。手術後も日本に戻らずアメリカ国内でリハビリに専念したため、一軍公式戦には4試合に登板したのみだった。オフの12月2日に自由契約選手として公示された[12]

中日退団後

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2019年1月29日に、Instagram上の自身のアカウントを通じて、現役を引退することを表明した[13]。現役引退後は不動産の所有者となる。プライベートでは飛行機の操縦に憧れ、資格の勉強に励み、ライセンスを取得した[14][15]

投球スタイル

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Brooksbaseball.net版投球データ[注 1][注 2]
球種 投球
割合
平均球速
mph (kph)
水平運動
in (cm)
垂直運動
in (cm)
シンカー 31 % 91 (146) -9 (-22) 6 (14)
スライダー 22 % 86 (139) 1 (3) 4 (11)
チェンジアップ 16 % 84 (135) -9 (-23) 3 (7)
フォーシーム 16 % 91 (146) -6 (-16) 8 (20)
カーブ 15 % 78 (125) 7 (17) -5 (-14)

オーバースロー[16]から最速94.8mph(約152.5km/h[16]、平均91.2mph(約146.7km/h)のフォーシーム、平均90.8mph(約146.1km/h)のツーシーム、平均86.2mph(約138.7km/h)のカッターを投じる。変化球では平均83.7mph(約134.7km/h)のチェンジアップカーブスライダー[17]ナックルカーブ[18]も持ち球としている。 チェンジアップは、持ち球の中で唯一、毎シーズン空振り率2ケタを記録している[17]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2010 NYM 5 5 0 0 0 2 2 0 0 .500 136 33.0 25 2 15 2 0 17 0 0 10 8 2.18 1.21
2011 30 27 1 0 0 13 6 0 0 .684 706 160.2 150 18 71 4 14 114 6 1 85 79 4.43 1.38
2012 17 17 0 0 0 6 7 0 0 .462 463 109.2 108 12 29 0 6 97 0 1 56 50 4.10 1.25
2013 32 32 2 0 1 12 11 0 0 .522 841 199.0 208 24 47 0 7 142 4 0 84 80 3.62 1.28
2014 22 22 0 0 0 7 8 0 0 .467 570 137.1 128 18 43 0 5 94 3 1 61 61 4.00 1.25
2015 8 7 0 0 0 0 3 0 0 .000 183 39.2 55 5 11 3 1 25 0 0 29 26 5.90 1.66
2016 KC 33 14 0 0 0 8 9 0 0 .471 551 125.0 146 24 37 3 6 89 1 1 67 65 4.68 1.46
2017 TEX 4 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 61 13.0 17 4 6 0 2 10 0 0 10 6 4.15 1.77
MIN 14 3 0 0 0 3 2 1 1 .600 151 36.1 37 4 9 0 2 31 0 0 14 13 3.22 1.27
'17計 18 4 0 0 0 3 2 1 1 .600 212 49.1 54 8 15 0 4 41 0 0 24 19 3.47 1.40
2018 中日 4 4 2 0 0 0 3 0 0 .000 111 27.0 26 5 7 0 2 16 0 0 14 12 4.00 1.22
MLB:8年 165 128 3 0 1 51 48 1 1 .515 3662 853.2 874 111 268 12 43 619 14 4 416 388 4.09 1.34
NPB:1年 4 4 2 0 0 0 3 0 0 .000 111 27.0 26 5 7 0 2 16 0 0 14 12 4.00 1.22

記録

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NPB
投手記録
打撃記録
  • 初打席:2018年3月31日、対広島東洋カープ2回戦(MAZDA Zoom- Zoomスタジアム広島)、2回表にクリス・ジョンソンから犠打
  • 初安打:2018年4月7日、対阪神タイガース2回戦(京セラドーム大阪)、7回表に桑原謙太朗から二塁内野安打

背番号

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  • 35 (2010年 - 2015年、2017年途中 - 同年終了)
  • 53 (2016年)
  • 36 (2017年 - 同年途中)
  • 60 (2018年)

脚注

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注釈

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  1. ^ 小数点以下四捨五入
  2. ^ 投球データは2017年シーズンに基づく。[16]

出典

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  1. ^ Twins Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年8月30日閲覧
  2. ^ a b c d e f g h i j MLB公式プロフィール参照。2017年6月24日閲覧。
  3. ^ Adam Rubin (2012年7月12日). “New York Mets' Dillon Gee set for second surgery, may miss rest of season” (英語). ESPN New York. ESPN. 2016年3月16日閲覧。
  4. ^ “Mets designate right-hander Dillon Gee for assignment”. Associated Press. ESPN. (2015年6月15日). http://sports.espn.go.com/espn/wire?section=mlb&id=13085158 2016年3月16日閲覧。 
  5. ^ Jeffrey Flanagan (2015年12月18日). “Royals sign Gee to Minor League deal” (英語). MLB.com. 2016年3月16日閲覧。
  6. ^ Jeffrey Flanagan (2016年3月15日). “Royals keep Gee by putting him on 40-man roster” (英語). MLB.com. 2016年3月16日閲覧。
  7. ^ T.R. Sullivan (2017年1月17日). “Texas signs Gee to compete for rotation spot” (英語). MLB.com. 2017年1月18日閲覧。
  8. ^ Steve Adams (2017年6月20日). “Twins Agree To Minors Deal With Dillon Gee”. mlbtraderumors.com. 2017年6月23日閲覧。
  9. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月30日閲覧
  10. ^ 中日ドラゴンズ 公式サイト - ドラゴンズニュース ★2018年度 新外国人選手獲得のお知らせ”. 中日ドラゴンズ公式サイト (2018年1月4日). 2018年1月6日閲覧。
  11. ^ 中日・ジー、先週末に右手血行障害の手術”. ベースボールキング (2018年5月9日). 2021年4月1日閲覧。
  12. ^ 2018年度 自由契約選手 公示”. NPB.jp 日本野球機構 (December 2, 2018). December 22, 2022閲覧。
  13. ^ 前中日ディロン・ジーが現役引退を表明 「チャンスをくれたドラゴンズに感謝」”. Full-Count (2019年1月29日). 2021年4月1日閲覧。
  14. ^ Ex-MLB Pitcher-Turned-Entrepreneur Living Flight of Fantasy”. fortworthinc.com (2022年8月5日). 2023年9月11日閲覧。
  15. ^ Dillon Gee [@dillongee35] (2022年7月23日). "Flying airplanes is fun!!". Instagramより2023年9月11日閲覧
  16. ^ a b c Player Card: Dillon Gee” (英語). BrooksBaseball.net (2018年1月4日). 2018年1月4日閲覧。
  17. ^ a b Dillon Gee Pitch Data” (英語). The Baseball Cube. 2018年1月18日閲覧。
  18. ^ 【中日】メジャー51勝ディロン・ジー獲得 「北米ルート」を再構築で13年以来米国人”. スポーツ報知 (2018年1月5日). 2018年1月18日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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