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デファンクト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デファンクト
Defunkt
デファンクト(1981年)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク
ジャンル フュージョンパンク・ジャズダンス・パンクアヴァン・パンク実験音楽
活動期間 1978年 -
公式サイト josephbowie.com
メンバー ジョセフ・ボウイ
キム・クラーク
ビル・ビックフォード
ジョン・ムルカーリン
ケニー・マーティン
旧メンバー 下記参照

デファンクトDefunkt)は、1978年にニューヨークにてトロンボーン奏者で歌手のジョセフ・ボウイによって結成されたアメリカの音楽グループ[1]。彼らの音楽は、パンク・ロックファンクジャズの要素に触れている[2]

略歴

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ジョセフ・ボウイは、ビッグバンドのミュージシャンであるバイロン・ボウイと、アート・アンサンブル・オブ・シカゴの共同創設者であるレスター・ボウイの兄弟である。1970年代のさまざまなジャズ・ミュージシャンのサイドマンとして働いていたジョセフは[3]、1978年にジェームス・チャンスを支援していたバンドのメンバーらと共にデファンクトを結成した[4]。この新しいグループが元々焦点を当てていたのは、ダンサブルなジャズ・ミュージックであった[2]。ジョセフ・ボウイは、その歴史を通じてグループの唯一の一貫したメンバーであり続けている。彼は、オーネット・コールマンジェームス・ブラウンジョー・ストラマーなど幅広いミュージシャンからの影響を示したことで知られている[3]

グループの初まりとなるものには、ニューヨークの「ノー・ウェイヴ」という過激なアンダーグラウンド・ミュージック・シーン[2][3]で活躍したマテリアルソニック・ユースなど、音楽の融合を指向するグループも含まれている[5]。ジョセフの兄弟でサックス奏者のバイロン[6]、ベーシストのメルヴィン・ギブス[7]、そして後のリヴィング・カラーのギタリストであるヴァーノン・リード[5]が、活動初期の貢献者となった。グループのデビュー・セルフタイトル・アルバムは、1980年にリリースされ、バンドの元々のジャズという焦点に、ソウル、ファンク、ロック、ブルースを組み合わせたものとなった[8]。このアルバムは、東ヨーロッパと日本で特に人気があった[3]。1982年にはセカンド・アルバム『熱・核・発・汗 (Thermonuclear Sweat)』をリリースした[9]

ボウイは、メインストリームでの成功を成し得なかったため、1983年にグループを解散し、セント・クロイ島に数年間引退した[3]。彼は1986年にニューヨークへ戻り、1930年代のビッグバンドとスウィング・ミュージックを1970年代のファンクと組み合わせることに新たな焦点を当てるため、複数の歌手と大人数のホーン・セクションを追加して、新しいデファンクトのラインナップを組み立てた[2]。このグループの形は、ボウイのリーダーシップの下で数多くのラインナップ変更があったが、1988年の『イン・アメリカ』を皮切りに、いくつかのスタジオ・アルバムをリリースした[10]。彼らの最新アルバム『Mastervolt』は、2015年にリリースされている[3]

音楽スタイル

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オールミュージックは、デファンクトの音楽を「20世紀の最後の四半期で最も冒険的なサウンドの一部」と表現した[2]。『Trouser Press』誌は、グループの後の作品を「ポップなベース、ネックが溶けるようなギターによるダイナミックなロック、ファンク、ジャズの調合[……]、そしてボウイの独創的なトロンボーンの音像と、人に寄り添うように個性的なボーカル」と賞賛している[4]

メンバー

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最新メンバー

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ケルヴィン・ベル
バイロン・ボウイ

旧メンバー

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  • ロニー・ドレイトン (Ronny Drayton) – ギター
  • ケルヴィン・ベル (Kelvyn Bell) – ギター
  • アヨデル・マーケル (Ayodele Maakheru / Martin Aubert) – ギター
  • ヴァーノン・リード (Vernon Reid) – ギター
  • リチャード・マーティン (Richard Martin) – ギター
  • メルヴィン・ギブス (Melvin Gibbs) – ベース
  • ロン・マック・ジェンキンス (Ron Mac Jenkins) – ベース
  • レジー・ワシントン (Reggie Washington) – ベース
  • テッド・ダニエルズ (Ted Daniels) – トランペット
  • バイロン・ボウイ (Byron Bowie) – サクソフォーン
  • ルーサー・トーマス (Luther Thomas) – サクソフォーン
  • チャールズ・グリーン (Charles Green) – サクソフォーン
  • アレックス・ハーディング (Alex Harding) – バリトン・サクソフォーン
  • ロニー・バレイジ (Ronnie Burrage) – ドラム
  • リシャード・ランペス (Rishard Lampese) – ギター
  • スクータ・ワーナー (Skoota Warner) – ドラム
  • トバイアス・ラルフ (Tobias Ralph) – ドラム
  • カヒル・エルザバール (Kahil El'Zabar) – パーカッション
  • ケリ・セイエ (Kelli Sae) – ボーカル
  • マーティン・フィッシャー (Martin Fischer) – キーボード
  • マルクス・ペルジアーニ (Marcus Persiani) – キーボード
  • ケヴィン・ベンツ (Kevin Bents) – キーボード
  • バーナマス・ボウイ (Bahnamous Bowie) – キーボード
  • アダム・クリップル (Adam Klipple) – キーボード
  • クリフ・ブランチ (Cliff Branch) – キーボード

ディスコグラフィ

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スタジオ・アルバム

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  • 『デファンクト』 - Defunkt (1980年)
  • 『熱・核・発・汗』 - Thermonuclear Sweat (1982年)
  • 『イン・アメリカ』 - In America (1988年)
  • 『ヒーローズ』 - Heroes (1990年)
  • 『クライシス』 - Crisis (1992年)
  • Cum Funky (1993年)
  • A Blues Tribute to Muddy Waters and Jimi Hendrix (1994年)
  • 『ワン・ワールド』 - One World (1995年)[1]
  • Journey (2004年)
  • Mastervolt (2015年)

ライブ・アルバム

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  • 『ライヴ・アット・ザ・ニッティング・ファクトリー』 - Live at the Knitting Factory (1991年)
  • Live and Reunified (1993年)
  • Defunkt live in Stuttgart (1996年)
  • Defunkt Live in Europe (2002年)
  • Live at Channel Zero (2016年)

コンピレーション・アルバム

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  • 『ザ・ベスト〜デファンクト・アンソロジー』 - Avoid the Funk: a Defunkt Anthology (1988年)
  • Defunkt – The Legend Continues (2001年)
  • The Legend of Defunkt, Volume 1 (2001年)
  • Defunkt + Thermonuclear Sweat (2005年)

脚注

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  1. ^ a b Colin Larkin, ed (2003). The Virgin Encyclopedia of Eighties Music (Third ed.). Virgin Books. p. 152. ISBN 1-85227-969-9 
  2. ^ a b c d e Defunkt | Biography & History”. AllMusic. December 3, 2019閲覧。
  3. ^ a b c d e f All That Jazz and Then Some: An Interview with Defunkt's Joseph Bowie”. PopMatters (May 5, 2020). November 18, 2020閲覧。
  4. ^ a b Defunkt”. Trouser Press. November 18, 2020閲覧。
  5. ^ a b Fricke, David (June 12, 2015). “Vernon Reid on Ornette Coleman: He Set a Lot of People Free”. Rolling Stone. https://www.rollingstone.com/music/music-features/vernon-reid-on-ornette-coleman-he-set-a-lot-of-people-free-47423/ November 18, 2020閲覧。. 
  6. ^ Defunkt: Defunkt + / Thermonuclear Sweat +”. PopMatters (November 7, 2005). November 18, 2020閲覧。
  7. ^ Cohan, Brad. “Melvin Gibbs Isn't Looking Back”. JazzTimes. November 18, 2020閲覧。
  8. ^ Defunkt – Defunkt | Songs, Reviews, Credits | AllMusic, https://www.allmusic.com/album/defunkt-mw0000109597 November 18, 2020閲覧。 
  9. ^ Thermonuclear Sweat – Defunkt | Songs, Reviews, Credits | AllMusic, https://www.allmusic.com/album/thermonuclear-sweat-mw0000841173 November 18, 2020閲覧。 
  10. ^ In America – Defunkt | Songs, Reviews, Credits | AllMusic, https://www.allmusic.com/album/in-america-mw0000196092 November 18, 2020閲覧。 

外部リンク

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