ハリケーン (駆逐艦)
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ハリケーン (HMS Hurricane, H06) はイギリス海軍の駆逐艦。もとはブラジル海軍向けに建造されていたH級駆逐艦の一隻ジャパルーア (Japarua) であるが、建造中にイギリスに購入された。
艦歴
[編集]1937年12月6日にブラジルがバロー=イン=ファーネスのヴィッカース・アームストロング社へ発注。1938年6月3日に起工。第二次世界大戦勃発後の1939年9月5日にイギリスにより購入された。9月29日に進水し、1940年6月21日に就役した[1]。
就役後、本国艦隊の第9駆逐艦戦隊に編入。1941年5月まで船団護衛や対潜哨戒に従事した。1940年9月には客船「シティ・オブ・ベナレス」および貨物船「マリナ」の生存者を救助[2]。また、「シティ・オブ・ナーグプル」の生存者451人を救助し、5月1日にグリーノックで降ろしている[2][3]。
1941年5月7日から8日の夜、「ハリケーン」はリヴァプールでドイツ軍による空襲にあい被弾。直撃した爆弾は船体を貫通して艦底下で爆発。沈没や港内の交通の障害となることを避けるため「ハリケーン」はドックへ移動させられた。この攻撃による死者はなく、軽傷者が数名でたのみであった[2]。
1942年1月に修理を終えて復帰し、護衛グループB1の嚮導艦となった[2]。OS62/KMS36船団護衛中の1943年12月24日、「ハリケーン」はドイツ潜水艦「U415」による音響誘導魚雷による攻撃を受けた[4]。魚雷は艦尾後方30フィートで爆発。死者3人、負傷者9人が生じ、「ハリケーン」は航行不能となった。翌朝、「ハリケーン」は駆逐艦「ウォッチマン」により処分された[2]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- English, John (1993). Amazon to Ivanhoe: British Standard Destroyers of the 1930s. Kendal, England: World Ship Society. ISBN 0-905617-64-9
- Miller, William H (2001). Picture History of British Ocean Liners, 1900 to the Present. Mineola, New York: Dover Publications. ISBN 0-486-41532-5
- Rohwer, Jurgen (2005). Chronology of the War at Sea 1939-1945: The Naval History of World War Two (Third Revised ed.). Annapolis, Maryland: Naval Institute Press. ISBN 1-59114-119-2