ヤマラッキョウ
ヤマラッキョウ | |||||||||||||||||||||
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東北大学植物園 2017年11月
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||
DATA DEFICIENT (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||
分類(APG III) | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Allium thunbergii G.Don[2] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ヤマラッキョウ(山辣韭)[4] |
ヤマラッキョウ(山辣韭、学名:Allium thunbergii)は、ヒガンバナ科ネギ属の多年草[5]。
ニラの臭いは弱い[3][4]。冬季には地上部は枯れて姿を消し[3][6]、地下の鱗茎だけが越冬する[6]。
特徴
[編集]地下の鱗茎は狭卵形で、長さ2 - 3センチメートル(cm)になり、外皮は灰白色で、ときに古い外皮は繊維状に残る。葉は、春に3 - 5個が根出状に出て、長さ20 - 50 cm、幅2 - 5ミリメートル(mm)になり、広線形で、断面は鈍三角形で中は中空、下部は葉鞘となる[3][4][5][6]。
花期は9 - 11月。花茎は高さ30 - 60 cmになり、茎先に多数の花が束生し、径3 - 4 cmの球状の散形花序になる。花柄は長さ10 - 15 mmになり、同属のラッキョウ A. chinense と比べると花柄は短く、花序は混み合ってみえる。花被片は離生し、6個あって平開せず、紅紫色をし、楕円形から長楕円形で長さ5 - 6 mmになる。雄蕊は6個あり、花糸は花より著しく長く突出し、花糸基部に歯牙はあるがラッキョウほど大きくはない。葯も紫色になる。花柱も細長く花から突き出る。子房は下位で3室あり、花後、倒心形の蒴果となる。蒴果は径5 mmになり、3稜あって胞背裂開し、種子は黒色になる[3][4][5][6]。
分布と生育環境
[編集]日本では、本州(秋田県以南)、四国、九州に分布し、山地の草原に生育する[5]。世界では朝鮮半島、中国大陸、台湾に分布する[5]。
名前の由来
[編集]和名ヤマラッキョウは、「山辣韭」の意で、「山に生えるラッキョウ」の意味である[3]。
種小名(種形容語)thunbergii は、スウェーデンの植物学者、カール・ツンベルクへの献名[3]。
下位分類
[編集]利用
[編集]地上部が枯れる前に鱗茎を掘り起こし、きれいに水洗いし、軽くゆでて、甘酢、酢味噌で食べる。春から秋までの軟らかい葉は、天ぷら、油炒め、麺類の薬味にする[6]。
ギャラリー
[編集]脚注
[編集]- ^ Rhodes, L. & Maxted, N. (2016). Allium thunbergii. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T20666626A20694846. doi:10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T20666626A20694846.en Downloaded on 05 January 2019.
- ^ ヤマラッキョウ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ a b c d e f g 『新牧野日本植物圖鑑』p.855, p.1350
- ^ a b c d 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.259
- ^ a b c d e 『改訂新版 日本の野生植物 1』p.241
- ^ a b c d e 『食べられる野生植物大事典(草本・木本・シダ)』pp.90-91
- ^ シロバナヤマラッキョウ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
参考文献
[編集]- 橋本郁三著『食べられる野生植物大事典(草本・木本・シダ)』、2007年、柏書房
- 牧野富太郎原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
- 門田裕一監修、永田芳男写真、畔上能力編『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』、2013年、山と溪谷社
- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 1』、2015年、平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)