幽
幽 (ゆう) | |
---|---|
''yoo'' | |
ジャンル | 怪談 |
刊行頻度 | 年2回 |
発売国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
出版社 | 株式会社KADOKAWA |
編集部名 | 『幽』編集部 |
編集顧問 | 東雅夫 |
編集長 | 岸本亜紀 |
刊行期間 | 2004年6月 - 2018年12月 |
レーベル | 幽ブックス |
姉妹誌 | 『Mei(冥)』 |
ウェブサイト | http://www.kadokawa.co.jp/yoo/ |
『幽』(ゆう、yoo)は、株式会社KADOKAWA(角川書店ブランド)が発行する怪談文芸専門誌。GHOSTLY MAGAZINEというサブタイトルが付いている[1]。2004年6月18日創刊[2]、2018年12月18日、30号をもって休刊。年2回(7月・12月)発行。編集顧問は東雅夫[3]。編集長は岸本亜紀[3]。アートディレクションは祖父江慎。
概要
[編集]日本初の文学的な怪談専門誌である。掲載内容は大半が書き下ろし・語り下ろしで、特集などに関連して名作の復刻が掲載されることもある。小説、実話、コミック、グラビア、評論、対談、インタビュー、コラム、書評など、すべて怪談を主題として企画・取材・構成されている。本誌を母体として派生した雑誌に、女性向け怪談専門誌『Mei(冥)』(2014年12月休刊)がある。
発行元・ブランドが何度か変更されており、創刊から2013年9月までは株式会社メディアファクトリー、2013年10月から2014年9月までは株式会社KADOKAWA メディアファクトリーブランド[4]、2014年10月からは株式会社KADOKAWA 角川書店ブランド[5][6]となっている。
2006年から2015年まで『幽』文学賞(旧称・『幽』怪談文学賞)を主催していた。
2014年7月発売の第21号(2014年8月号)で創刊10周年を迎えた。
2018年12月発売の第30号をもって終刊。2019年4月に妖怪マガジン『怪』と合併し、新雑誌『怪と幽』としてリニューアル[7][8][9]。
創刊までの経緯
[編集]創刊直後の『ダ・ヴィンチ』掲載インタビューで、編集長の東雅夫は『幽』の創刊を、「怪談之怪」での活動実績を踏まえての集大成であり、さらなるステップアップへ向けての第一歩でもあると位置づけている。
東個人としては、2003年の『幻想文学』終刊を受けて、懲りずに新たな雑誌を創りたいと考え、『ダ・ヴィンチ』の編集者に企画を持ちかけたところ、快諾を得ることができ、「怪談専門の総合誌を目指したい」「実話と小説とコミックを三本柱にした極上の怪談エンターテインメント・マガジンであると同時に、古今東西の怪談文化を探求し、再発見するためのメディアでもありたい」とも語っている。
主な掲載作家
[編集]- 小説
- コミック
刊行リスト
[編集]号 | 刊行日 | 特集 | |
---|---|---|---|
第一特集 | 第二特集 | ||
1号 | 2004年 6月18日 | 小泉八雲 | 怪談生活の達人 |
2号 | 2004年12月10日 | 岡本綺堂 | 相互競作怪談集(『幽』の怪談2004) |
3号 | 2005年 6月24日 | 内田百閒 | 『新耳袋』大百科 |
4号 | 2005年12月 | 9日泉鏡花 | 怪談を書こう! |
5号 | 2006年 6月20日 | 猫の怪 | 実話と創作のあいだに |
6号 | 2006年12月 | 8日江戸の怪 | 決定!第1回『幽』怪談文学賞 |
7号 | 2007年 6月22日 | 三遊亭圓朝 | 『幽』怪談文学賞受賞作家競作! 朗読怪談 |
8号 | 2007年12月10日 | 京都怪談 | 決定!第2回『幽』怪談文学賞 |
9号 | 2008年 6月27日 | 山の怪談 | 古今東西長篇怪談 |
10号 | 2008年12月15日 | 怪談マニア龍之介 | 決定!第3回『幽』怪談文学賞 |
11号 | 2009年 7月 3日 | 怪談遠野物語 | プロに学ぶ 実話取材の極意 |
12号 | 2009年12月11日 | 稲川淳二スペシャル | 決定!第1回『幽』怪談実話コンテスト&第4回『幽』怪談文学賞 |
13号 | 2010年 7月 2日 | 女たちの百物語 | 二百一年目の上田秋成 |
14号 | 2010年12月17日 | みちのく怪談 | 決定!第5回『幽』怪談文学賞&第2回『幽』怪談実話コンテスト |
15号 | 2011年 7月 1日 | 「ゴーストハンター」 | 震災と怪談文芸 |
16号 | 2011年12月16日 | 震えて眠れ、子どもたち | 決定!第6回『幽』怪談文学賞&第3回『幽』怪談実話コンテスト |
17号 | 2012年 7月 2日 | ふるさと怪談 | 出でよ、怪談実話の新星たち!! |
18号 | 2012年12月17日 | 沖縄怪談大全 | 第7回『幽』怪談文学賞&第4回『幽』怪談実話コンテスト受賞作発表! |
19号 | 2013年 7月 1日 | お化け好きに捧げる能楽特集 | 『幽』vs『ムー』 |
20号 | 2013年12月16日 | 怪談文芸アメリカン Kwaidan U.S.A. | 決定!第8回『幽』怪談文学賞&第5回『幽』怪談実話コンテスト |
21号 | 2014年 7月 4日 | 怪談ベストブック 2004 - 2014 | |
22号 | 2015年 1月30日 | ハーン/八雲 Retold | 決定!第9回『幽』文学賞&第6回『幽』怪談実話コンテスト |
23号 | 2015年 | 6月30日幽霊画大全 | |
24号 | 2015年12月17日 | リアルか、フェイクか。 | |
25号 | 2016年 6月30日 | 人形/ヒトカタ | |
26号 | 2016年12月15日 | 夢野久作 | |
27号 | 2017年 6月29日 | 山田風太郎 | |
28号 | 2017年12月15日 | 山妖海怪奇奇怪怪 | |
29号 | 2018年 6月29日 | 刀剣怪談 | |
30号 | 2018年12月18日 | 平成怪談 総括! |
脚注
[編集]- ^ 怪談専門誌『幽』『Mei(冥)』オフィシャルサイト| 角川書店 | KADOKAWA
- ^ “幽・Mei(冥)編集長挨拶”. ダ・ヴィンチ電子ナビ. メディアファクトリー. 2012年11月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月3日閲覧。
- ^ a b “恭賀新年”. 東雅夫の幻妖ブックブログ. ライブドア (2015年1月1日). 2019年3月3日閲覧。
- ^ “KADOKAWA、子会社9社を吸収合併…アスキー・メディアワークスなど”. RBB TODAY (イード). (2013年10月1日) 2019年3月3日閲覧。
- ^ “『幽』『Mei(冥)』からのお知らせ”. ダ・ヴィンチニュース. KADOKAWA (2014年12月25日). 2019年3月3日閲覧。
- ^ “『幽』次号の発売時期について”. 東雅夫の幻妖ブックブログ. ライブドア (2014年12月29日). 2019年3月3日閲覧。
- ^ “怪談専門誌「幽」が終刊、妖怪専門誌「怪」と合併へ”. 朝日新聞DIGITAL. (2018年12月18日) 2018年12月27日閲覧。
- ^ 怪と幽 [@kwai_yoo] (2019年3月26日). "みなさま、ご無沙汰しております。Rです。このたび「怪」と「幽」が劇的に合体して、「怪と幽」という新雑誌ができることになりました。第1号は4月末刊行を目指しております。これからちょっとずつ、もったいぶりながら情報を公開してゆくつもりですので、是非ともよろしくお願いいたします。(R)". X(旧Twitter)より2019年4月11日閲覧。
- ^ 怪と幽 [@kwai_yoo] (2019年4月24日). "日付が変わって本日「怪と幽」第一号の発売日です。いつも夜中のツイートばかりで申し訳ございません。(R)". X(旧Twitter)より2019年8月18日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 怪談専門誌『幽』『Mei(冥)』オフィシャルサイト
- 幽 (@kwaidan_yoo) - X(旧Twitter)