河岡義裕
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河岡義裕 | |
---|---|
生誕 |
1955年11月14日(68歳) 兵庫県神戸市中央区[1] |
研究分野 |
獣医学 ウイルス学 感染症学 |
研究機関 |
東京大学医科学研究所 東京大学新世代感染症センター 国立国際医療研究センター |
出身校 |
北海道大学獣医学部 北海道大学大学院 |
主な受賞歴 |
野口英世記念医学賞(2002年) ロベルト・コッホ賞(2006年) 日本学士院賞(2016年) 慶應医学賞(2022年) |
プロジェクト:人物伝 |
河岡 義裕(かわおか よしひろ、1955年11月14日 - )は、ウイルス学者・獣医師。学位は、獣医学博士(北海道大学・1983年)。
東京大学 名誉教授[2]。ウィスコンシン大学マディソン校 教授[3]、東京大学医科学研究所 特任教授[4](兼任)、国立国際医療研究センター 国際ウイルス感染症研究センター長(兼任)[5]、東京大学新世代感染症センター センター長(兼任)。
略歴
[編集]- 兵庫県立神戸高等学校卒業[6]
- 1978年 - 北海道大学獣医学部卒業
- 1980年 - 北海道大学大学院修士課程修了、鳥取大学農学部 助手
- 1991年 - 聖ジュード・チルドレンズ・リサーチ・ホスピタル 助教授
- 1997年 - ウィスコンシン大学マディソン校 教授
- 1999年 - 東京大学医科学研究所 細菌感染研究 教授
- 2000年 - 東京大学医科学研究所 感染・免疫部門 ウイルス感染分野 教授
- 2004年 - 北海道大学創生科学研究機構 客員教授
- 2005年 - 東京大学医科学研究所 感染症国際研究センター長、理化学研究所 客員主幹研究員
- 2007年 - 神戸大学 客員教授
- 2009年 - 京都大学 客員教授
- 2021年 - 東京大学医科学研究所 ウイルス感染部門 特任教授
- 2021年 - 国立国際医療研究センター研究所 国際ウイルス感染症研究センター長
- 2022年 - 東京大学新世代感染症センター センター長
- 2023年9月1日 - 新型インフルエンザ等対策推進会議委員[7]
新ウイルスの生成
[編集]H5N1型を元にした新たなウイルスを生成したとされ、デイリー・メールオンラインによればそのウイルスは「4億人を死に至らしめることができる」と言われている。本人は「価値のある科学研究の一部だ」としているが、ウィスコンシン大の実験室の安全性の問題や、効果が出るワクチンが発見されていない事もあり、道義面で強い批判を浴びた[8]。
ダン・ブラウンは小説『インフェルノ』で河岡の実験に言及した[9]。
受賞・叙勲
[編集]- 1991年 - 日本獣医学会賞
- 2002年 - 野口英世記念医学賞 [10]
- 2006年 - 文部科学大臣表彰科学技術賞、ロベルト・コッホ賞(ピーター・パレーゼと共に受賞)[11]
- 2007年 - 武田医学賞(鍋島陽一・春日雅人と共に受賞)[12]
- 2010年 - 日本農学賞・読売農学賞
- 2011年 - 内藤記念科学振興賞、高峰記念第一三共賞、紫綬褒章受勲[13]
- 2013年 - 米国科学アカデミー会員
- 2015年 - カルロス・フィンレイ微生物学賞
- 2016年 - 日本学士院賞、アメリカ微生物学会フェロー
- 2022年 - 慶應医学賞 [14]
- 2023年 - 文化功労者[15]
主な論文
[編集]- Hatta M, Gao P, Halfmann P, Kawaoka Y. Molecular basis for high virulence of Hong Kong H5N1 influenza A viruses, Science 298:1840–1842, 2001.
- Schultz-Cherry S, Dybdahl-Sissoko N, Neumann G, Kawaoka Y, Hinshaw VS. Influenza Virus NS1 Protein Induces Apoptosis in Cultured Cells. J Virol 75: 7875–7881, 2001.
- Kobasa D, Wells K, KawaokaY. Amino Acids Responsible for the Absolute Sialidase Activity of the Influenza A Virus Neuraminidase: Relationship to Growth in Duck Intestine. J Virol 75: 11773–11780, 2001.
- Goto H, Wells K, Takada A, Kawaoka Y. Plasminogen-binding activity of neuraminidase determines the pathogenicity of influenza A virus, J Virol 75:9297–9301, 2001.
- Watanabe T, Watanabe S, Ito H, Kida H, Kawaoka Y. Influenza A virus can undergo multiple cycles of replication without m2 ion channel activity. J Virol 75:5656–5662, 2001.
- Jasenosky LD, Neumann G, Lukashevich I, Kawaoka Y. Ebola virus vp40-induced particle formation and association with the lipid bilayer. J Virol 75:5205–5214, 2001.
著書
[編集]単著
[編集]- 『インフルエンザ危機』集英社〈集英社新書〉、2005年10月。ISBN 4-08-720313-1。
- 『新型インフルエンザ本当の姿』集英社〈集英社新書〉、2009年11月。ISBN 978-4-08-720517-6。
- 『闘う!ウイルス・バスターズ 最先端医学からの挑戦』朝日新聞出版〈朝日新書〉、2011年1月。ISBN 978-4-02-273376-4。
- 『ネオウイルス学』集英社〈集英社新書〉、2021年3月。ISBN 978-4-08-721159-7。
共著・監修
[編集]- 『インフルエンザパンデミック 新型ウイルスの謎に迫る』講談社〈ブルーバックス〉、2009年9月。ISBN 978-4-06-257647-5。 堀本研子と共著。
- 『猛威をふるう「ウイルス・感染症」にどう立ち向かうのか』ミネルヴァ書房、2018年2月。ISBN 978-4-623-08081-6。 今井正樹と共同監修。
- 『ウイルスVS人類』文藝春秋〈文春新書〉、2020年6月。ISBN 978-4-16-661270-3。 瀬名秀明、押谷仁、五箇公一、岡部信彦、大曲貴夫、NHK取材班らと共著。
- 『新型コロナウイルスを制圧する ウイルス学教授が説く、その「正体」』文藝春秋、2020年7月。ISBN 978-4-16-391232-5。 河合香織と共著。
監訳
[編集]- ロバート・ウェブスター『インフルエンザ・ハンター ウイルスの秘密解明への100年』岩波書店、2019年1月。ISBN 978-4-00-061313-2。 田代眞人と共同監訳。
メディア出演
[編集]所属学会
[編集]関連項目
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 日本学士院賞授賞の決定について
- ^ 名誉教授 東京大学医科学研究所 2022年3月閲覧
- ^ Yoshihiro Kawaoka - University of Wisconsin School of Veterinary Medicine (2014年7月6日閲覧)
- ^ 河岡義裕 東京大学 2022年3月閲覧
- ^ “「コロナ以前」にいつ戻れるのか 次のパンデミック、そのウイルスは”. 朝日新聞デジタル. 2022年4月25日閲覧。
- ^ seika.ssh.kobe-hs.org › action PDF『卒業生の力を生かした取組』 神戸高校、2020年2月19日閲覧
- ^ “新体制の対策推進会議にNCGM大曲氏ら”. 医療維新 | m3.com. 2023年8月25日閲覧。
- ^ Guy Walters (2014年7月3日). “Are we mad to have let a maverick scientist create a virus that could wipe out 400 million people?” (English). Daily Mail Online 2014年7月4日閲覧。
- ^ Dan Burstein, Secrets of Inferno: In the Footsteps of Dante and Dan Brown. Story Plant, 2013.
- ^ “野口英世記念医学賞受賞者一覧”. 公益財団法人 野口英世記念会. 2002年10月1日閲覧。
- ^ Robert-Koch-Stiftung: Robert Koch Award. Retrieved 4 July 2014.
- ^ 武田医学賞受賞者名簿 (2014年7月6日閲覧)
- ^ “紫綬褒章:受章者 野田秀樹さんら25人”. 毎日新聞 (2011年6月15日). 2011年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月5日閲覧。
- ^ “慶應医学賞受賞者一覧”. 慶應義塾医学振興基金. 2022年9月21日閲覧。
- ^ “文化勲章に川淵三郎氏ら7人決まる、文化功労者は北大路欣也さんら20人に”. 朝日新聞. (2023年10月21日) 2023年10月21日閲覧。
- ^ “国産ワクチンを開発せよ!〜東大・河岡ラボ 300日の記録”. NHK. 2021年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月13日閲覧。
外部リンク
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