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令和6年度第8回医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録
日時
令和6年10月29日(火) 14:00~16:00
場所
厚生労働省 専用第12会議室
(オンライン会議場)
(オンライン会議場)
議事
○医薬安全対策課長 それでは、定刻になりましたので、令和6年度第8回「薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開会いたします。
本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中、御出席をいただきましてありがとうございます。
本日の会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほどお願いいたします。議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
また、今回もWeb開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。議事に先立ち、審議の進行方法等について事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
御意見、御質問をいただく時は、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なった場合には、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。
その他、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局側のインターネット接続が切れる等のトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので、御確認いただけますと幸いです。
御不便等をおかけするかもしれませんが、何卒御理解、御協力のほどお願い申し上げます。
事務局からは以上です。
ここからの議事進行につきましては、調査会長の岡委員にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○岡座長 調査会長の岡でございます。座長を務めさせていただきます。委員の皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。
今回もWeb開催ということで事務局から御説明がありましたけれども、これまでの御説明に何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、議事に入る前に委員の出欠状況等について事務局から御説明をお願いします。
○事務局 本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
現時点で6名中6名の委員に御出席いただいておりますので、薬事審議会の規定により、定足数に達しているため、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
続きまして、本日、参考人として御参加いただく先生を御紹介いたします。
議題1「要指導医薬品のリスク評価について」の関係で、京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学教授、的場聖明先生に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○岡座長 続きまして、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いします。
○事務局 本日御出席の委員及び参考人の先生方につきましては、議題1の対象品目及び競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金・契約金などの受取状況を御報告いたします。
対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業について、事前にリストを各委員・参考人にお送りして御確認いただいたところ、寄附金等をお受け取りの委員はいらっしゃいませんでした。
委員の皆様におかれましては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことができます。また、参考人の先生につきましても意見陳述が可能なことを確認しております。
なお、これらの申告については、追って厚生労働省のホームページで公表させていただきます。
続きまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について、報告させていただきます。
薬事審議会規程第11条においては、『委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない。』と規定されております。
今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを御報告させていただきます。
以上でございます。
○岡座長 ただいまの事務局からの御説明に対し、御意見、御質問等ございませんでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料につきましてはあらかじめお送りさせていただいておりますけれども、議題1に関して資料1-1及び資料1-2がございます。このほか、議事次第、資料一覧、委員名簿及び競合品目・競合企業リストがございます。
お手元に資料の御用意のない先生がいらっしゃいましたらお知らせください。
なお、資料につきましては厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方は、そちらを御参照ください。
以上でございます。
○岡座長 よろしいでしょうか。お手元にございますでしょうか。
それでは、議題1「要指導医薬品のリスク評価について」の審議を行いたいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
資料1-1「要指導医薬品のリスク評価について」を御覧ください。表に記載されている品目は、現在、要指導医薬品に指定されており、このたび、再審査期間の終了見込みに伴い、一般用医薬品としての適切性を確認するためのリスク評価をお願いするものです。
初めに要指導医薬品の一般用医薬品への移行の評価手順について、簡単に御説明させていただきます。2ページを御覧ください。「スイッチOTC薬等のリスク評価について」は、リスク評価手続について、平成25年12月に開催された医薬品等安全対策部会において、決定していただいたものです。本日の御審議はこの部会決定に基づいて実施いただくことになります。背景から順に御説明いたします。
平成25年の薬事法改正により、適正使用のために薬剤師による対面による情報提供や薬学的知見に基づく指導が必要な医薬品として、一般用医薬品とは別に「要指導医薬品」という新たな医薬品カテゴリーが設けられました。この「要指導医薬品」のうち、スイッチOTC薬やダイレクトOTC薬には、それぞれ一定期間の製造販売後調査の実施が義務づけられており、スイッチOTCの場合はその調査期間が、ダイレクトOTCの場合は再審査期間が経過すると、一般用医薬品に移行することとなるため、移行の際には、一般用医薬品としての販売の可否を確認するためのリスク評価を行う必要があります。
2.のとおり、一般用医薬品としての販売可否に関する評価については、スイッチOTC薬の場合は原則3年間の製造販売後調査の終了までに行うこととし、製造販売後2年以降の時点において、製造販売後調査の中間報告の結果などを基に、製造販売承認の拒否事由に該当する状況にないことを確認していただいております。一方、今回評価いただく品目は、新効能医薬品であり、再審査が付くダイレクトOTC薬に分類されますので、5.のとおり、4年の再審査期間の終了までに同様に確認をしていただくことになっております。この確認については、3.に記載されているとおり、本安全対策調査会にて行っていただくこととしており、また、本日の審議結果については医薬品等安全対策部会に御報告させていただくこととしております。
要指導医薬品から一般用医薬品への移行の流れについて説明いたします。5ページを御覧ください。企業は、承認取得後、再審査期間中に製造販売後調査を実施し、その間は要指導薬品と区分されます。ダイレクトOTCについては、承認後2年間は半年ごと、その後、再審査期間中は1年ごとに安全性定期報告書が提出されます。再審査期間終了の1年前までの安全性定期報告書等をもって、安全対策調査会で、一般用医薬品としての販売の可否について評価いたします。一般用医薬品への移行が認められた場合、再審査期間が終了した時点で第一類医薬品に移行します。今後、再審査期間終了後の1年の間に、企業から提出される再審査に係る調査などの結果から、一般用医薬品としてのリスク区分を安全対策調査会及び安全対策部会での審議などを経て決定することになります。
繰り返しになりますが、今回お願いさせていただきます評価は、5ページ目中ほどにございます①の一般用医薬品としての販売の可否についての評価になります。
セイヨウトチノキ種子エキスについて御説明いたします。資料1-2を御覧ください。販売名は「ベルフェミン」です。効能・効果は、軽度の静脈還流障害(静脈の血流が滞ること)による次の諸症状の改善:足(ふくらはぎ、足首など)のむくみ、むくみに伴う足のだるさ・重さ・疲れ・つっぱり感・痛みです。用法・用量は、「成人(18歳以上)1回1カプセル、1日2回朝夕食前に服用する。」とされております。
1ページ中ほどの製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査とは、個別に薬局と契約して、モニター店舗で購入者にアンケート調査票を配って、記入していただき、それを回収し集計する方法により実施するものです。この特別調査では、調査症例数1,651症例で、副作用が99例148件ございました。このうち、重篤と判断された症例はなく、非重篤の副作用のうち、未知の副作用として、傾眠、便秘、筋痙縮及び倦怠感各3件等が報告されました。
使用者もしくは薬剤師からの自発報告という形での一般調査では、51例76件の副作用がございました。このうち、重篤と判断された症例はなく、非重篤の副作用のうち、未知の副作用として頻尿4件、口渇3件、上腹部痛3件等が報告されました。
医薬品医療機器法第68条の10第1項に基づく副作用の個別症例報告ですが、使用成績調査報告書のデータロック後から本年8月31日までに報告された個別症例報告はございませんでした。
2ページ目を御覧ください。本剤と同一の有効成分を含む医薬品は第2類医薬品として販売されております。また、本剤と同一の効能・効果を持つ医薬品は国内において医療用を含め販売されておりませんが、欧州をはじめ海外においては、本剤と同一の製剤が、同一の効能・効果で、50年以上前から一般用医薬品として販売されており、豊富な使用実績があります。
4ページ目の「要指導医薬品製造販売後安全性調査報告書」について御説明いたします。
中ほどの「調査結果の概要」を御覧ください。副作用発現の観点について、使用成績調査及び一般調査いずれも「重篤」な症例はなかった旨、適正使用の観点から、全体のうち6.36%において不適正使用が見られたことから、調査開始後1年ほど経過した時点で、薬剤師による適切な販売実施のため適正使用のお願い文書の配布等を行った旨が報告されております。
下段の「調査結果に関する見解と今後の安全対策」を御覧ください。以上の結果から、副作用の発現について、現時点では、「使用上の注意」の改訂等の安全確保措置を要する事項はなく、適正使用の観点についても、「適正使用のお願い」文書等により適正使用遵守徹底に努めており、現状においてさらなる対策の必要はないと判断しております。一方で、今後も適正な使用のために必要な情報の収集並びに検討を随時行い、必要に応じて適正使用等確保措置を講じていくと報告されております。
5ページは承認時までの副作用等の発現状況、6ページは製造販売後調査等における副作用等の発現状況、7ページは市販後の副作用等症例報告における発現状況、8ページは未知・非重篤副作用発現症例の一覧表、9~26ページは使用成績調査報告書、27ページは添付文書、28ページはチェックシート、29~32ページは患者向け説明資材を添付しております。
説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、本日御出席いただいております的場参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○的場参考人 京都府立医大の的場です。
私も、この副作用、またこれまでの効果を見まして、特に問題のあるところはないと考えました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございました。それでは、本件につきまして委員の皆様から御意見、御質問等いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
柿崎委員、お願いいたします。
○柿崎委員 柿崎です。
参考人の先生の意見も拝聴しまして、事務局案に特に異論ないのですけれども、不適正事案というのは具体的にどういうことだったのかということと、あと、対策を講じたことによって不適正使用が減ったという理解でよろしいのかというのが質問です。
○岡座長 ありがとうございます。それでは、事務局のほう、いかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。
不適正使用の事例として、お手元の資料1-2、24ページに記載していますとおり、足以外のむくみがあるといった適応外使用、心臓病、肝臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の診断を受けている方の禁忌に相当する方の服用事例、用法・用量外使用などがありました。
2点目の、お知らせ文書によって不適正使用の割合は減少したのかという御質問につきましては、事務局にて、お知らせ文書を配布し、適切に不適正使用の割合は減少していることを確認しております。
回答は以上となります。
○事務局 補足させていただきます。
調査開始後1年ほど経過した時点で、ある程度不適正使用の事例があるということが分かりましたので、製造販売業者さんのほうで、全店舗に対して、足以外のむくみがあった方の使用例があるとか、そういったことを周知した上で、チェックシートできちんと事前確認をしてくださいということをお願いする文書を配布してございます。その結果、文書配布前後で比較しますと、不適正使用の割合が半分以下に減少したと聞いております。
以上でございます。
○柿崎委員 承知しました。
○岡座長 ありがとうございます。続けて、それでは舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 舟越です。
柿崎委員と全く同じ質問でしたので、コメントだけですが、その24ページ目の不適正使用状況が、74症例ぐらいが基本的に足以外にむくみがある方々。その場合はチェックリストで、初めに、もう服用できません、医療機関を受診してくださいとございます。そのため、その後不適正使用が減ったとしても、実際に受診勧奨等でその消費者がほかの疾患を患っているかどうか、潜在的な疾患について受診したことによって、ほかの新たな疾患が明らかになったとかいうのは、市販後の調査の中で少し調査結果としてあるのでしょうか。
○岡座長 事務局、いかがですか。
○事務局 そこについては、不適正な使用があったかどうかということとその後のフォローアップ調査で、不適正使用があった場合にきちんと薬剤師が情報提供していたのかというところは確認しているのですが、その後、受診勧奨を行い医療機関への受診までつながったかというところまでは、すみませんが、現時点では手元に情報がないという状況でございます。
○舟越委員 ありがとうございました。不適正使用状況のみならず、薬剤師によるそういった要指導期間中に指導をフォローした場合に、患者さんにそういった疾患がひそんでいるのか、そういうところは結構大事なことだと思うので、引き続きそういったものまでのフォロー、調査も検討いただけたらと思っております。
以上でございます。
○医療安全対策課長 ありがとうございます。実際には、患者さんがその後同じ薬局を受診されればいいのですが、なかなかそこは、一般消費財に近いところもございまして、この調査としては一定の限界があるものと思います。可能な範囲で取れる情報については取ってまいりたいと思います。ありがとうございました。
○舟越委員 今回はそういったむくみということについては、先ほども事務局のほうでも報告ありましたように、心不全にしろ、いろんな重篤な疾患の初期症状でもよく見られますので、大事な部分かなと思いまして発言させていただきました。ありがとうございました。
○岡座長 ありがとうございました。そうしましたら、伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 ありがとうございます。海外では同じ成分のものが長年使われているということだったのですけれども、同じ用量で、用法とかも同じものが使われていて、特に副作用など問題ないという理解でよろしいでしょうかということと、併用薬がある場合に少し副作用が多いということが調査報告書に書かれているのですけれども、その併用薬に対する本薬の影響みたいなことについても調査されているのかどうかというところ、2点、教えていただければと思います。
以上です。
○岡座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 海外の状況ですけれども、本剤と同一の製剤が、ドイツ等の欧州の国を含む22か国で承認されておりまして、効能・効果も同一であると聞いております。欧州においては、生薬の公定書にも収載されている成分で、長らく使用経験があるものと聞いてございます。
それから、併用薬への影響ですけれども、本剤の承認申請資料におきまして、薬物相互作用に関する非臨床試験の結果が提出されておりまして、本剤の治療濃度域は、代謝酵素であるCYPですとか、トランスポーターであるP糖タンパク等を阻害する濃度域よりも十分に低い、2桁から4桁ぐらい低いということで、本剤と併用薬の相互作用によって副作用が増強する可能性は低いと考えております。
以上でございます。
○伊藤委員 今回の調査では、併用薬に対する影響というのは特に調査はされていないということになりますでしょうか。
○事務局 今回の調査でも、併用薬の種類別の副作用の発現割合を見ておりますけれども、顕著に高い傾向を示すような併用薬はないということは確認できております。ですので、併用薬あり群で、確かに副作用の発現割合が高い傾向は見られるのですが、それは単に併用薬をプラスしたことによる相加的な効果によるものにすぎないと評価してございます。
以上でございます。
○伊藤委員 ありがとうございます。先ほど不適正使用の話もあったのですけれども、天然物由来ということもあって、もしかすると現場でも割と意識が低くなってしまうこともあるかと思いますので、不適正使用の理由といいますか、使用してはいけない理由なども含めて、今後も販売店に対して指導していく必要があるかと思いました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。
よろしいですかね。
それでは、議決のほうに移りたいと思います。ただいま御意見としては、やはり不適正使用についてということで、それは事務局のほうでも、一般用医薬品になったとしても、引き続きしっかり見ていくという御報告だったかと思いますけれども、それを踏まえた上で、セイヨウトチノキ種子エキスについては一般用医薬品とすることでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 皆様うなずいていらっしゃることが確認できましたので、御異議なしということで、承認ということにさせていただきます。
それでは、本議題に関する今後の進め方について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 御議論いただき、ありがとうございました。再審査期間終了までの間、報告される副作用報告等を評価し、本日御審議いただきました結果に変更がないことを確認しつつ、一般用医薬品に移行する手続を進めてまいります。
また、本日の結果については、次の医薬品等安全対策部会に報告いたします。どうもありがとうございました。
事務局からは以上です。
○岡座長 それでは、本議題は終了したいと思います。
予定していた議題は以上ですけれども、事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。
次回の開催につきましては、改めて御連絡させていただきます。事務局からは以上でございます。
○岡座長 それでは、本日の調査会を閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。
本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中、御出席をいただきましてありがとうございます。
本日の会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほどお願いいたします。議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
また、今回もWeb開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。議事に先立ち、審議の進行方法等について事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
御意見、御質問をいただく時は、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なった場合には、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。
その他、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局側のインターネット接続が切れる等のトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので、御確認いただけますと幸いです。
御不便等をおかけするかもしれませんが、何卒御理解、御協力のほどお願い申し上げます。
事務局からは以上です。
ここからの議事進行につきましては、調査会長の岡委員にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○岡座長 調査会長の岡でございます。座長を務めさせていただきます。委員の皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。
今回もWeb開催ということで事務局から御説明がありましたけれども、これまでの御説明に何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、議事に入る前に委員の出欠状況等について事務局から御説明をお願いします。
○事務局 本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
現時点で6名中6名の委員に御出席いただいておりますので、薬事審議会の規定により、定足数に達しているため、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
続きまして、本日、参考人として御参加いただく先生を御紹介いたします。
議題1「要指導医薬品のリスク評価について」の関係で、京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学教授、的場聖明先生に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○岡座長 続きまして、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いします。
○事務局 本日御出席の委員及び参考人の先生方につきましては、議題1の対象品目及び競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金・契約金などの受取状況を御報告いたします。
対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業について、事前にリストを各委員・参考人にお送りして御確認いただいたところ、寄附金等をお受け取りの委員はいらっしゃいませんでした。
委員の皆様におかれましては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことができます。また、参考人の先生につきましても意見陳述が可能なことを確認しております。
なお、これらの申告については、追って厚生労働省のホームページで公表させていただきます。
続きまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について、報告させていただきます。
薬事審議会規程第11条においては、『委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない。』と規定されております。
今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを御報告させていただきます。
以上でございます。
○岡座長 ただいまの事務局からの御説明に対し、御意見、御質問等ございませんでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料につきましてはあらかじめお送りさせていただいておりますけれども、議題1に関して資料1-1及び資料1-2がございます。このほか、議事次第、資料一覧、委員名簿及び競合品目・競合企業リストがございます。
お手元に資料の御用意のない先生がいらっしゃいましたらお知らせください。
なお、資料につきましては厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方は、そちらを御参照ください。
以上でございます。
○岡座長 よろしいでしょうか。お手元にございますでしょうか。
それでは、議題1「要指導医薬品のリスク評価について」の審議を行いたいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
資料1-1「要指導医薬品のリスク評価について」を御覧ください。表に記載されている品目は、現在、要指導医薬品に指定されており、このたび、再審査期間の終了見込みに伴い、一般用医薬品としての適切性を確認するためのリスク評価をお願いするものです。
初めに要指導医薬品の一般用医薬品への移行の評価手順について、簡単に御説明させていただきます。2ページを御覧ください。「スイッチOTC薬等のリスク評価について」は、リスク評価手続について、平成25年12月に開催された医薬品等安全対策部会において、決定していただいたものです。本日の御審議はこの部会決定に基づいて実施いただくことになります。背景から順に御説明いたします。
平成25年の薬事法改正により、適正使用のために薬剤師による対面による情報提供や薬学的知見に基づく指導が必要な医薬品として、一般用医薬品とは別に「要指導医薬品」という新たな医薬品カテゴリーが設けられました。この「要指導医薬品」のうち、スイッチOTC薬やダイレクトOTC薬には、それぞれ一定期間の製造販売後調査の実施が義務づけられており、スイッチOTCの場合はその調査期間が、ダイレクトOTCの場合は再審査期間が経過すると、一般用医薬品に移行することとなるため、移行の際には、一般用医薬品としての販売の可否を確認するためのリスク評価を行う必要があります。
2.のとおり、一般用医薬品としての販売可否に関する評価については、スイッチOTC薬の場合は原則3年間の製造販売後調査の終了までに行うこととし、製造販売後2年以降の時点において、製造販売後調査の中間報告の結果などを基に、製造販売承認の拒否事由に該当する状況にないことを確認していただいております。一方、今回評価いただく品目は、新効能医薬品であり、再審査が付くダイレクトOTC薬に分類されますので、5.のとおり、4年の再審査期間の終了までに同様に確認をしていただくことになっております。この確認については、3.に記載されているとおり、本安全対策調査会にて行っていただくこととしており、また、本日の審議結果については医薬品等安全対策部会に御報告させていただくこととしております。
要指導医薬品から一般用医薬品への移行の流れについて説明いたします。5ページを御覧ください。企業は、承認取得後、再審査期間中に製造販売後調査を実施し、その間は要指導薬品と区分されます。ダイレクトOTCについては、承認後2年間は半年ごと、その後、再審査期間中は1年ごとに安全性定期報告書が提出されます。再審査期間終了の1年前までの安全性定期報告書等をもって、安全対策調査会で、一般用医薬品としての販売の可否について評価いたします。一般用医薬品への移行が認められた場合、再審査期間が終了した時点で第一類医薬品に移行します。今後、再審査期間終了後の1年の間に、企業から提出される再審査に係る調査などの結果から、一般用医薬品としてのリスク区分を安全対策調査会及び安全対策部会での審議などを経て決定することになります。
繰り返しになりますが、今回お願いさせていただきます評価は、5ページ目中ほどにございます①の一般用医薬品としての販売の可否についての評価になります。
セイヨウトチノキ種子エキスについて御説明いたします。資料1-2を御覧ください。販売名は「ベルフェミン」です。効能・効果は、軽度の静脈還流障害(静脈の血流が滞ること)による次の諸症状の改善:足(ふくらはぎ、足首など)のむくみ、むくみに伴う足のだるさ・重さ・疲れ・つっぱり感・痛みです。用法・用量は、「成人(18歳以上)1回1カプセル、1日2回朝夕食前に服用する。」とされております。
1ページ中ほどの製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査とは、個別に薬局と契約して、モニター店舗で購入者にアンケート調査票を配って、記入していただき、それを回収し集計する方法により実施するものです。この特別調査では、調査症例数1,651症例で、副作用が99例148件ございました。このうち、重篤と判断された症例はなく、非重篤の副作用のうち、未知の副作用として、傾眠、便秘、筋痙縮及び倦怠感各3件等が報告されました。
使用者もしくは薬剤師からの自発報告という形での一般調査では、51例76件の副作用がございました。このうち、重篤と判断された症例はなく、非重篤の副作用のうち、未知の副作用として頻尿4件、口渇3件、上腹部痛3件等が報告されました。
医薬品医療機器法第68条の10第1項に基づく副作用の個別症例報告ですが、使用成績調査報告書のデータロック後から本年8月31日までに報告された個別症例報告はございませんでした。
2ページ目を御覧ください。本剤と同一の有効成分を含む医薬品は第2類医薬品として販売されております。また、本剤と同一の効能・効果を持つ医薬品は国内において医療用を含め販売されておりませんが、欧州をはじめ海外においては、本剤と同一の製剤が、同一の効能・効果で、50年以上前から一般用医薬品として販売されており、豊富な使用実績があります。
4ページ目の「要指導医薬品製造販売後安全性調査報告書」について御説明いたします。
中ほどの「調査結果の概要」を御覧ください。副作用発現の観点について、使用成績調査及び一般調査いずれも「重篤」な症例はなかった旨、適正使用の観点から、全体のうち6.36%において不適正使用が見られたことから、調査開始後1年ほど経過した時点で、薬剤師による適切な販売実施のため適正使用のお願い文書の配布等を行った旨が報告されております。
下段の「調査結果に関する見解と今後の安全対策」を御覧ください。以上の結果から、副作用の発現について、現時点では、「使用上の注意」の改訂等の安全確保措置を要する事項はなく、適正使用の観点についても、「適正使用のお願い」文書等により適正使用遵守徹底に努めており、現状においてさらなる対策の必要はないと判断しております。一方で、今後も適正な使用のために必要な情報の収集並びに検討を随時行い、必要に応じて適正使用等確保措置を講じていくと報告されております。
5ページは承認時までの副作用等の発現状況、6ページは製造販売後調査等における副作用等の発現状況、7ページは市販後の副作用等症例報告における発現状況、8ページは未知・非重篤副作用発現症例の一覧表、9~26ページは使用成績調査報告書、27ページは添付文書、28ページはチェックシート、29~32ページは患者向け説明資材を添付しております。
説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○岡座長 ありがとうございました。
それでは、本日御出席いただいております的場参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○的場参考人 京都府立医大の的場です。
私も、この副作用、またこれまでの効果を見まして、特に問題のあるところはないと考えました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございました。それでは、本件につきまして委員の皆様から御意見、御質問等いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
柿崎委員、お願いいたします。
○柿崎委員 柿崎です。
参考人の先生の意見も拝聴しまして、事務局案に特に異論ないのですけれども、不適正事案というのは具体的にどういうことだったのかということと、あと、対策を講じたことによって不適正使用が減ったという理解でよろしいのかというのが質問です。
○岡座長 ありがとうございます。それでは、事務局のほう、いかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。
不適正使用の事例として、お手元の資料1-2、24ページに記載していますとおり、足以外のむくみがあるといった適応外使用、心臓病、肝臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の診断を受けている方の禁忌に相当する方の服用事例、用法・用量外使用などがありました。
2点目の、お知らせ文書によって不適正使用の割合は減少したのかという御質問につきましては、事務局にて、お知らせ文書を配布し、適切に不適正使用の割合は減少していることを確認しております。
回答は以上となります。
○事務局 補足させていただきます。
調査開始後1年ほど経過した時点で、ある程度不適正使用の事例があるということが分かりましたので、製造販売業者さんのほうで、全店舗に対して、足以外のむくみがあった方の使用例があるとか、そういったことを周知した上で、チェックシートできちんと事前確認をしてくださいということをお願いする文書を配布してございます。その結果、文書配布前後で比較しますと、不適正使用の割合が半分以下に減少したと聞いております。
以上でございます。
○柿崎委員 承知しました。
○岡座長 ありがとうございます。続けて、それでは舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 舟越です。
柿崎委員と全く同じ質問でしたので、コメントだけですが、その24ページ目の不適正使用状況が、74症例ぐらいが基本的に足以外にむくみがある方々。その場合はチェックリストで、初めに、もう服用できません、医療機関を受診してくださいとございます。そのため、その後不適正使用が減ったとしても、実際に受診勧奨等でその消費者がほかの疾患を患っているかどうか、潜在的な疾患について受診したことによって、ほかの新たな疾患が明らかになったとかいうのは、市販後の調査の中で少し調査結果としてあるのでしょうか。
○岡座長 事務局、いかがですか。
○事務局 そこについては、不適正な使用があったかどうかということとその後のフォローアップ調査で、不適正使用があった場合にきちんと薬剤師が情報提供していたのかというところは確認しているのですが、その後、受診勧奨を行い医療機関への受診までつながったかというところまでは、すみませんが、現時点では手元に情報がないという状況でございます。
○舟越委員 ありがとうございました。不適正使用状況のみならず、薬剤師によるそういった要指導期間中に指導をフォローした場合に、患者さんにそういった疾患がひそんでいるのか、そういうところは結構大事なことだと思うので、引き続きそういったものまでのフォロー、調査も検討いただけたらと思っております。
以上でございます。
○医療安全対策課長 ありがとうございます。実際には、患者さんがその後同じ薬局を受診されればいいのですが、なかなかそこは、一般消費財に近いところもございまして、この調査としては一定の限界があるものと思います。可能な範囲で取れる情報については取ってまいりたいと思います。ありがとうございました。
○舟越委員 今回はそういったむくみということについては、先ほども事務局のほうでも報告ありましたように、心不全にしろ、いろんな重篤な疾患の初期症状でもよく見られますので、大事な部分かなと思いまして発言させていただきました。ありがとうございました。
○岡座長 ありがとうございました。そうしましたら、伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 ありがとうございます。海外では同じ成分のものが長年使われているということだったのですけれども、同じ用量で、用法とかも同じものが使われていて、特に副作用など問題ないという理解でよろしいでしょうかということと、併用薬がある場合に少し副作用が多いということが調査報告書に書かれているのですけれども、その併用薬に対する本薬の影響みたいなことについても調査されているのかどうかというところ、2点、教えていただければと思います。
以上です。
○岡座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 海外の状況ですけれども、本剤と同一の製剤が、ドイツ等の欧州の国を含む22か国で承認されておりまして、効能・効果も同一であると聞いております。欧州においては、生薬の公定書にも収載されている成分で、長らく使用経験があるものと聞いてございます。
それから、併用薬への影響ですけれども、本剤の承認申請資料におきまして、薬物相互作用に関する非臨床試験の結果が提出されておりまして、本剤の治療濃度域は、代謝酵素であるCYPですとか、トランスポーターであるP糖タンパク等を阻害する濃度域よりも十分に低い、2桁から4桁ぐらい低いということで、本剤と併用薬の相互作用によって副作用が増強する可能性は低いと考えております。
以上でございます。
○伊藤委員 今回の調査では、併用薬に対する影響というのは特に調査はされていないということになりますでしょうか。
○事務局 今回の調査でも、併用薬の種類別の副作用の発現割合を見ておりますけれども、顕著に高い傾向を示すような併用薬はないということは確認できております。ですので、併用薬あり群で、確かに副作用の発現割合が高い傾向は見られるのですが、それは単に併用薬をプラスしたことによる相加的な効果によるものにすぎないと評価してございます。
以上でございます。
○伊藤委員 ありがとうございます。先ほど不適正使用の話もあったのですけれども、天然物由来ということもあって、もしかすると現場でも割と意識が低くなってしまうこともあるかと思いますので、不適正使用の理由といいますか、使用してはいけない理由なども含めて、今後も販売店に対して指導していく必要があるかと思いました。
以上です。
○岡座長 ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。
よろしいですかね。
それでは、議決のほうに移りたいと思います。ただいま御意見としては、やはり不適正使用についてということで、それは事務局のほうでも、一般用医薬品になったとしても、引き続きしっかり見ていくという御報告だったかと思いますけれども、それを踏まえた上で、セイヨウトチノキ種子エキスについては一般用医薬品とすることでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 皆様うなずいていらっしゃることが確認できましたので、御異議なしということで、承認ということにさせていただきます。
それでは、本議題に関する今後の進め方について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 御議論いただき、ありがとうございました。再審査期間終了までの間、報告される副作用報告等を評価し、本日御審議いただきました結果に変更がないことを確認しつつ、一般用医薬品に移行する手続を進めてまいります。
また、本日の結果については、次の医薬品等安全対策部会に報告いたします。どうもありがとうございました。
事務局からは以上です。
○岡座長 それでは、本議題は終了したいと思います。
予定していた議題は以上ですけれども、事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。
次回の開催につきましては、改めて御連絡させていただきます。事務局からは以上でございます。
○岡座長 それでは、本日の調査会を閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。