東三省総督(とうさんしょうそうとく、満州語: ᡩᡝᡵᡤᡳᡳᠯᠠᠨᡤᠣᠯᠣᡳᡠᡥᡝᡵᡳᡴᠠᡩᠠᠯᠠᡵᠠᠠᠮᠪᠠᠨ、転写:dergi ilan goloi uheri kadalara amban)は、清朝末期の地方長官の官職である。東三省(奉天省・吉林省・黒竜江省)の総督として管轄地域の軍政・民政の両方を統括した。当初、清朝では満州族の故地満州に当たる東三省には総督を置かず、奉天府と呼ばれる独自の行政制度を持っていたが、1907年(光緒33年)の東北改制を機に、他の省に合わせて東三省総督を設置した。 地方長官として最高位に当たる総督の中でも、満州族の故地である満州を管轄する上に、当時満州進出を企図していた日本・ロシアと相対する東三省総督は難しい職務であり、そのため総督の筆頭格である直隷総督と同様に重要なポストであった。