向背軸(こうはいじく、英: adaxial–abaxial axis)は植物の軸に対するについて、原基の段階でのシュート頂に対する関係を、軸に向かう方を向軸(こうじく、adj. adaxial)、その反対を背軸(はいじく、adj. abaxial)とし、それをつないだ軸を呼ぶものである。 向背軸は背腹軸(はいふくじく)とも呼ばれ、動物と同様、向背軸をもつ性質を動物と同様背腹性(はいふくせい、dorsiventrality)と呼ぶ。背軸を腹面 (ふくめん、ventral)、向軸を背面(はいめん、dorsal)とも呼ぶが、トウヒやウラハグサのような植物では表皮系の構造が背腹で入れ替わったり、ラン科の花では子房が捻れ、唇弁の位置が転倒したりするなど、背腹の区別は規定が難しいため、形態学的には背軸及び向軸が厳密に用いられる。葉の背腹性の最初に現れる特徴は下偏成長である。 葉の場合、いわゆる表側の面(上面)を向軸面(こうじくめん、adaxial surface)で、裏側の面(下面)を背軸面(はいじくめん、abaxial surface)と呼ぶ。そのほか、単子葉類の側枝上第1葉( prophyll)は向軸側に付き、向軸前葉と呼ばれるのに対し、マルバヤナギの花序上部の側枝などのように少数のものは背軸前葉を持つ(普通、双子葉類や裸子植物は側生前葉)。

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  • 向背軸(こうはいじく、英: adaxial–abaxial axis)は植物の軸に対するについて、原基の段階でのシュート頂に対する関係を、軸に向かう方を向軸(こうじく、adj. adaxial)、その反対を背軸(はいじく、adj. abaxial)とし、それをつないだ軸を呼ぶものである。 向背軸は背腹軸(はいふくじく)とも呼ばれ、動物と同様、向背軸をもつ性質を動物と同様背腹性(はいふくせい、dorsiventrality)と呼ぶ。背軸を腹面 (ふくめん、ventral)、向軸を背面(はいめん、dorsal)とも呼ぶが、トウヒやウラハグサのような植物では表皮系の構造が背腹で入れ替わったり、ラン科の花では子房が捻れ、唇弁の位置が転倒したりするなど、背腹の区別は規定が難しいため、形態学的には背軸及び向軸が厳密に用いられる。葉の背腹性の最初に現れる特徴は下偏成長である。 葉の場合、いわゆる表側の面(上面)を向軸面(こうじくめん、adaxial surface)で、裏側の面(下面)を背軸面(はいじくめん、abaxial surface)と呼ぶ。そのほか、単子葉類の側枝上第1葉( prophyll)は向軸側に付き、向軸前葉と呼ばれるのに対し、マルバヤナギの花序上部の側枝などのように少数のものは背軸前葉を持つ(普通、双子葉類や裸子植物は側生前葉)。 (ja)
  • 向背軸(こうはいじく、英: adaxial–abaxial axis)は植物の軸に対するについて、原基の段階でのシュート頂に対する関係を、軸に向かう方を向軸(こうじく、adj. adaxial)、その反対を背軸(はいじく、adj. abaxial)とし、それをつないだ軸を呼ぶものである。 向背軸は背腹軸(はいふくじく)とも呼ばれ、動物と同様、向背軸をもつ性質を動物と同様背腹性(はいふくせい、dorsiventrality)と呼ぶ。背軸を腹面 (ふくめん、ventral)、向軸を背面(はいめん、dorsal)とも呼ぶが、トウヒやウラハグサのような植物では表皮系の構造が背腹で入れ替わったり、ラン科の花では子房が捻れ、唇弁の位置が転倒したりするなど、背腹の区別は規定が難しいため、形態学的には背軸及び向軸が厳密に用いられる。葉の背腹性の最初に現れる特徴は下偏成長である。 葉の場合、いわゆる表側の面(上面)を向軸面(こうじくめん、adaxial surface)で、裏側の面(下面)を背軸面(はいじくめん、abaxial surface)と呼ぶ。そのほか、単子葉類の側枝上第1葉( prophyll)は向軸側に付き、向軸前葉と呼ばれるのに対し、マルバヤナギの花序上部の側枝などのように少数のものは背軸前葉を持つ(普通、双子葉類や裸子植物は側生前葉)。 (ja)
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  • シロイヌナズナの葉における向背軸形成に関わる転写制御。向軸側で働く遺伝子は背軸側で働く遺伝子の、背軸側で働く遺伝子は向軸側で働く遺伝子の転写を互いに抑制することにより、葉の向軸面、背軸面がそれぞれ異なるアイデンティティを持つようになる。各因子の名称は次の通り;AS1/2: ASYMMETRIC LEAVES1/2, HD-Zip III: Homeobox-Leucine Zipper III, ARF3/4: AUXIN RESPONSE FACTOR3/4, PRS: PRESSED FLOWER, WOX1: WUSCHEL-RELATED HOMEOBOX, KLU: KLUH, KAN: KANADI, YAB: YABBY, tasiR-ARF: trans-acting siRNA(低分子RNA)。なお、miR165/166はマイクロRNAの一種。 (ja)
  • コリウス sp.(シソ科)の茎頂。中央のシュート頂に対し、その外側に並ぶ葉の中央に近い方向が「向軸側」、外側の方向が「背軸側」である。A: 前形成層、B: 基本分裂組織、C, G: 成長した葉原基、D: 毛状突起、E: SAM、F: 発生中の若い葉原基、H: 腋芽、I: 維管束の一部(葉跡)。スケールバーは0.2 mm。 (ja)
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  • 向背軸(こうはいじく、英: adaxial–abaxial axis)は植物の軸に対するについて、原基の段階でのシュート頂に対する関係を、軸に向かう方を向軸(こうじく、adj. adaxial)、その反対を背軸(はいじく、adj. abaxial)とし、それをつないだ軸を呼ぶものである。 向背軸は背腹軸(はいふくじく)とも呼ばれ、動物と同様、向背軸をもつ性質を動物と同様背腹性(はいふくせい、dorsiventrality)と呼ぶ。背軸を腹面 (ふくめん、ventral)、向軸を背面(はいめん、dorsal)とも呼ぶが、トウヒやウラハグサのような植物では表皮系の構造が背腹で入れ替わったり、ラン科の花では子房が捻れ、唇弁の位置が転倒したりするなど、背腹の区別は規定が難しいため、形態学的には背軸及び向軸が厳密に用いられる。葉の背腹性の最初に現れる特徴は下偏成長である。 葉の場合、いわゆる表側の面(上面)を向軸面(こうじくめん、adaxial surface)で、裏側の面(下面)を背軸面(はいじくめん、abaxial surface)と呼ぶ。そのほか、単子葉類の側枝上第1葉( prophyll)は向軸側に付き、向軸前葉と呼ばれるのに対し、マルバヤナギの花序上部の側枝などのように少数のものは背軸前葉を持つ(普通、双子葉類や裸子植物は側生前葉)。 (ja)
  • 向背軸(こうはいじく、英: adaxial–abaxial axis)は植物の軸に対するについて、原基の段階でのシュート頂に対する関係を、軸に向かう方を向軸(こうじく、adj. adaxial)、その反対を背軸(はいじく、adj. abaxial)とし、それをつないだ軸を呼ぶものである。 向背軸は背腹軸(はいふくじく)とも呼ばれ、動物と同様、向背軸をもつ性質を動物と同様背腹性(はいふくせい、dorsiventrality)と呼ぶ。背軸を腹面 (ふくめん、ventral)、向軸を背面(はいめん、dorsal)とも呼ぶが、トウヒやウラハグサのような植物では表皮系の構造が背腹で入れ替わったり、ラン科の花では子房が捻れ、唇弁の位置が転倒したりするなど、背腹の区別は規定が難しいため、形態学的には背軸及び向軸が厳密に用いられる。葉の背腹性の最初に現れる特徴は下偏成長である。 葉の場合、いわゆる表側の面(上面)を向軸面(こうじくめん、adaxial surface)で、裏側の面(下面)を背軸面(はいじくめん、abaxial surface)と呼ぶ。そのほか、単子葉類の側枝上第1葉( prophyll)は向軸側に付き、向軸前葉と呼ばれるのに対し、マルバヤナギの花序上部の側枝などのように少数のものは背軸前葉を持つ(普通、双子葉類や裸子植物は側生前葉)。 (ja)
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  • 向背軸 (ja)
  • 向背軸 (ja)
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