名鉄ト1形貨車
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名鉄ト1形貨車 | |
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ト1形ト15、貨物鉄道博物館に保存のもの | |
基本情報 | |
車種 | 無蓋車 |
製造所 | 名古屋電車製作所 |
製造年 | 1904年(明治37年)〜1912年(大正元年) |
製造数 | 34 |
廃車 | 2005年(平成17年)12月15日 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,067mm |
全長 | 6,593mm |
全幅 | 2,590mm |
全高 | 1,708mm |
荷重 | 10.0t |
自重 | 6.0t |
名鉄ト1形貨車(めいてつト1がたかしゃ)とは、かつて名古屋鉄道で運用されていた木造貨車(無蓋車)である。
概要
[編集]- 元は瀬戸電気鉄道の貨車ト1 - 10、ト15 - 38であり、1904年(明治37年)〜1912年(大正元年)名古屋電車製作所で製造された2軸無蓋車である。製造当初の荷重は7.0tであったが、1922年(大正11年)に改造し荷重は10.0tとなる。1937年(昭和12年)から1941年(昭和16年)にかけて床に鋼板を貼る改造を行っている。
- 1939年(昭和14年)に名古屋鉄道が瀬戸電気鉄道を合併。1941年(昭和16年)に形式変更によりト1形(1 - 34)となる。1962年(昭和37年)に2両(1・3)が、側板の撤去、回転枕木の設置などの改造を行い10t積長物車チ90形(91・92)となる。
- ト1形は主に瀬戸線などで運用されていたが、貨物輸送の減少に伴い廃車が進み、最後に残ったのは1966年(昭和41年)に揖斐線に転属した2両(14・15)となった。この2両は黒野検車区に常駐していたが、2005年(平成17年)12月15日に廃車となる。チ90形は1975年(昭和50年)に形式消滅する。
主要諸元
[編集]- 最大寸法:
- 全長:6,593mm
- 全幅:2,590mm
- 全高:1,708mm
- 自重:6.0t
- 荷重:10.0t
保存車両
[編集]- 揖斐線で廃車された15は三岐鉄道に譲渡され、三重県いなべ市の貨物鉄道博物館に静態保存されている。
- かつては豊田市鞍ヶ池公園で、ト1形(1)[注 1]が電気機関車デキ300形(302)とワフ70形緩急車(71)と編成を組んで静態保存されていたが、2003年(平成15年)に解体された。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ト1形(1)は、チ90形(91)に改造されているため、この保存車両がト1形(1)かは不明。
出典
[編集]参考文献
[編集]- 清水武・田中義人・澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォトパブリッシング、2021年。ISBN 978-4-8021-3270-1。